● みなさんこんにちはまこちょです。
英語の品詞の中に副詞がありますが、この副詞、苦手としている人は結構多い印象を受けます。しかもいやらしい(?)ことに、大学入試、資格試験等、この副詞をクローズアップして出題することが多いんですよね。
例えば生徒の質問でも「副詞をどこに置いたらいいの?」なんていうのはよくある質問ですし、「この2つの副詞、同じ意味なのですがどのように使い分けているのですか?」なんていうのはこれまで何度も聞いてきた生徒の叫びです。
そこで今回は、生徒からの質問がべらぼうに多い副詞で、これはセットで覚えておいた方がよいものをピックアップ!一度「副詞の語法」として記事にまとめたいと思っていましたので、ついにここで怠け者の私が動き出しました(笑)
もしかしたら全部を網羅しきれないかもしれませんが、生徒からの質問事項が多い順にご紹介いたします。
一度「危険な副詞」として、みなさんの貴重な時間を割いて学習していただければと思います。みなさんの英語学習に役立っていただければ幸いです!
stillとyet
まずは、非常に高頻度で生徒の質問に上がるのがこのstillとyet。この両単語は「まだ」という意味があるせいか、同じように見えますが、使い方が全く違うという厄介な単語です。
この2つに副詞は入試問題でも頻出ですね。
この2つの副詞のポイントは「使い方」と「置く場所」、ここを上手くまとめておくとバッチリです。
yet:疑問文と否定文で使う
yetは疑問文と否定文で使うとき、「文末」に置くのが基本です。これは中学生のとき、「現在完了形」の単元のときに学習しますよね。
例
Has he arrived yet?
「彼はもう着きましたか」
He has not arrived yet.
「彼はまだ着いていません」
still :肯定文でも否定文でも使えるが…
ところがstillは「まだ」の意味のときは「文末」に置くことができません。これが地味ながらまずはyet、stillの違いとして必ず押さえるべきポイントの1つなんです。
例
She is still very young.
「彼女はまだとても若いです」
× She is very young still.
またstillは基本として「肯定文」に使うのですが、実は「否定文」でも使うことが可能。ですが!stillの置き場所には注意が必要です。
yetは否定文で使う時「文末」で使いますから、必ずnot…yetの語順になるはずですよね。ところがstillは否定文で使う際に、絶対not…stillの語順になってはいけないというルールがあるんです。イメージ的には
◎ not → yet
× not → still
ということ。この点は重要です。stillは「まだ」の意味のとき、①「文末」に置けない、② not …stillの語順で使えないという特徴的な語法を持っているのですが、ではstillは「否定文」のとき、いったいどこに置いたら良いのでしょう?と疑問に思うのはまぁ当然です。
ただこの時点で分かっていることがありますよね。それは必ず「still …not」の語順になるということです。
例
She still hasn’t called me.
「彼女はまだ私に電話してくれていません」
I still can’t eat cucumber.
「私はまだきゅうりを食べられません」
こんなの、教えてもらわないと絶対に英作文で書けないですよね。
またこれも地味に効いてくるのですが、yetは「完了形」表現で使うのが普通です。
ごくまれにDid you ~yet?なんて表現を見ることがあるかもしれませんがそれはアメリカ英語。イギリス英語では認められていない形になります。
まとめておきましょう。
● yet
① 疑問文・否定文(現在完了形)で使う
② 文末に置く
● still
① 文末に置かない
② 肯定文で使うのが基本だが、否定文でも使える。ただしnot → stillの語順はダメ。
また、stillは比較級の「強調」として使えるという点も重要です。

stillとyetを使った英作文についてはこちらの記事をどうぞ

already
なぜalready?と思った人もいるでしょう。そう、この単語は先ほどのyetと一緒に「現在完了形」の項目で学習しているはずだからです。
そのときおそらくalreadyとyetの違いとしてyetは疑問文・否定文で、alreadyは肯定文で使うと学習したかと思うんです。それ自体はなんら問題ないのですが、大学入試、とくに難関私立系の大学を狙っている受験生にはちょっと足りません。
実はalready、肯定文だけでなく「否定文・疑問文」でも使うことができます。ただしその時は「予想に反した驚き」を表す表現になるということは覚えておくと良いでしょう。
例
Has he already arrived?
「彼はもう着いたのか((まだだと思っていたのに)という驚きを表す)」
例
My worry is that he has not already come.
「(当然もう来ているはずなのに)彼がまだ来ないとは心配だ」
※ 注意 !
ここまで、解説を聞いていただいて、こういった語法に敏感な英語学習者に突っ込まれる前に一応指摘しておきます。じつは以下の表現も入試頻出で覚えなければならない表現なんです。
実は、yetは肯定文でも使えるんです…!って混乱しますよね(泣)それはhave yet to Vの表現。ちょっと以下の例文を見てください。
例
I have yet to hear anything good about him.
「彼についてはよい話を聞いたことがない」
例
The project has yet to be completed.
「プロジェクトはまだ完成していない」
このyetは確かに「肯定文」で使っており、しかもこの表現入試でも大好きです。したがってしっかり理解しておきましょう。
have yet to Vはhave to V 「Vしなければならない」とyet「まだ」が合体した表現で、「~しなければならない」とは「まだ~していない」のとほぼ同値。したがってhave yet to Vで「まだ~していない」「~したためしがない」と表現するんです。つまりnotなどがなくても「否定文」として訳すわけですね。
この表現は大学入試でも好きな表現の1つで、受験生にとっては大変なのですが、しっかりと理解しておいてくださいね!
mustとhave toについては以下の記事を参考にしてくださいね

あとがき
さて、今回はいかがでしたでしょうか。このstill、yet、alreadyについては、なかなか鋭い語法を持っていますので、しっかりと整理しておいてください!必ず役に立つ日がくるでしょう。
ではまた。
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