● いつもありがとうございます、まこちょです。
英文法の問題は数あれど、この助動詞こそ頻繁に登場するものはないんじゃないでしょうか。そう今回紹介するのはshouldの用法。
みなさんがshouldを学習するのは、主に「助動詞」の単元で「~すべきだ・~するはずだ」として身につけると思うんですが、何気にこのshould、助動詞以外の単元でも大活躍(?)ですよね。
それこそthat節の中に登場したり、仮定法の条件節で使われたりと…大人気だなオイ(笑)
もはや、英語学習者がshouldをモノにするには、shouldという「単元」を学習するくらいの心意気で攻めないといけないのかもしれません。とにかくその種類が多いんです。
そこで今回は大学入試や資格試験TOEIC等を受験する人必見!これが試験で狙われるshouldの用法だ!と称して、とことんまでshouldの特殊用法を網羅してみたいと思います。
あ、これ知ってるというものあればへぇ~そうなんだ!と思わずうなってしまうものまでご用意いたしましたので、ぜひ皆さんの英語学習に役立ってくだされば幸いです。
これがshouldの特殊用法だ
最初はみなさんがおそらく聞いたことがあるであろうものからご紹介します。もちろん入試頻出!したがってこれから登場するものは必ず会得しておかなければなりません。じっくり押さえてくださいね!
主張、提案、命令、義務などの動詞と使われるshould
まずはなんといってもこれでしょうか。このshouldの用法を初めて学習したときには、そのインパクトの大きさから意外に覚えている方も多いかと思いますね。
この用法はinsist(主張する)、suggest / propose(提案する)、order / command(命令する)、demand / require (要求する)、recommend(勧める)などの主張、提案、命令、義務などの動詞につづく節のなかでshouldを使うんです。
例
We proposed that a doctor should be sent for.
「私たちは医者を呼ぶべきだと提案した」
例
I insisted that he should resign as chairman.
「私は彼が議長をやめるよう主張した」
これは、裏に「命令」を含む用法で、ある意味もっともshouldらしい使い方と言えるかと。「~すべきだ」ですからね。これは「~しろ」と命令しているようなものなのです。
ただしthat節の中に命令文を置くわけにはいきませんから、その代わりにshouldを使って表現しているというわけです。
このパターンのshouldで絶対に押さえておかなければならないポイントを以下にまとめておきましょう。どれもこれも入試頻出のネタです。
② ought toで代用はできない
③ shouldを使わないパターンがある
この3つのポイントは何がなんでも押さえておきましょう。実践的には以下のように学習していくんです。
省略できる
このパターンのshouldが「省略できる」という事実は各大学の試験作成者に夢と希望(?)を与えました。なぜならこのルールをもとにしてあらゆるパターンの問題作成が可能だからです。
例
I insisted that he should resign as chairman.
「私は彼が議長をやめるよう主張した」
shouldを省略できるのでこう表現できます。
例
I insisted that he resign as chairman.
このときなのですが、もちろんshouldは単に省略されているだけなので、後ろの動詞は必ず【原形】の形で表記します。したがって以下のような問題でありそうなresignedなどを選んではいけません。
問題 適切なものを選べ
I insisted that he ( ) as chairman.
- resign
- resigns
- resigned
- has resigned
ね?このshouldを消すことができるというネタは、入試作成者にとっては非常に助かるネタなのだということをしっかり理解しましょう。
またこの用法ではshouldの代わりにought toを使うことはできません。これも何気に選択肢に登場するパターンですから気をつけましょう。
shouldを使わないパターンがある
この主張・提案・命令のshouldで意外と盲点なのがこの③のポイント。この節の中で使うshouldの用法に慣れてしまうと、例えばinsist that~の形を見ただけで~のところにshouldを入れたくなるのですが、実はthat節の中身が単に「事実」を表す場合はshouldを使わないパターンもあるのです。
shouldを省略しているというのではなく「使わない」んです。ですから動詞も【原形】にする必要がありません。
例
I insist that he is innocent.
「彼は無実であると主張します」
例
I suggested that the meeting had been postponed.
「私は会議が延期になったのをほのめかした」
It is ~thatの構文でもshouldの用法がある
主張、提案、命令、義務などの動詞につづく節のなかでのshouldの用法ですが、この用法はIt is ~thatの構文でも使うことができます。もちろん「省略」もOK。
ただしその場合は~の形容詞が「必要(要求)・当然・願望」を表す形容詞(necessary / essential / desirable / advisable / importantなど)に限ります。
例
It is desirable (that) this agenda (should) be considered in the next week’s meeting.
「この議題については来週のミーティングで検討するのが望ましい」
例
It is necessary (that) you (should) pack and leave at once.
「君はすぐに荷造りして出かける必要がある」
このIt is ~ thatを使ったshouldの用法でよく出題される「ネタ」は、It is ~that… をIt is ~ to…の不定詞を使った用法に書き換えることができることでしょうか。例えば先ほどの例ですが、
It is necessary (that) you (should) pack and leave at once.
= It is necessary for you to pack and leave at once.
と表現することができます。
仮定法条件節で使うshould
仮定法の条件節の中にshouldを使う表現も、どちらかと言うとおなじみかもしれませんね。If節中にshouldやwere toを使うと【未来における可能性の低い事柄を表す表現】になります。
仮定法についてもっと基礎から知りたい方は以下の記事がおススメです
例
If our daughter should need our help, she would call us.
「もし万が一娘が私たちの助けを必要とするようなことがあれば、電話してくるであろう」
shouldはwere toで書き換えすることもできます。
If our daughter should need our help, she would call us.
=If our daughter were to need our help, she would call us.
この仮定法のshouldについて特に気をつけなければならない点は以下の通り。
② shouldの代わりにought toは使えない
③ shouldとwere toは完全に「=」ではない
仮定法のIfは省略ができます。そしてもちろんIf S + should + V~の形だって「仮定法」ですからIfが省略できるんですね。
その場合shouldを文頭に持ってくるのを忘れないようにしましょう。
If our daughter should need our help, she would call us.
=Should our daughter need our help, she would call us.
仮定法のIfの省略についてはこちらの記事へどうぞ
またこの仮定法のshouldはought toに書き換えができません。あくまでも書き換えはwere toと行います。ですがこのwere toだって、完全にはshouldと「=」ではないんですよね。
そう、仮定法にはshouldが使えてwere toが使えないというシチュエーションがあるんです。この点は私も授業で力説しますね。ある意味盛り上がりどころと言って良いでしょう(笑)
例えば次のような問題が出てしまったら、知らない人は困ってしまうかも。
【問題】正しい方を選べ
「もしジョンに会うことがあったら、私に電話するように言ってください」
If you ( ) see John, ask him to call me.
- were to
- should
こう出題されてもなぁ…と思った方もいるんじゃないでしょうか。この問題、本来はちゃんと4択問題だったのですが、しっかりと入試問題からです。
should=were toと捉えてしまっている英語学習者でしたら、この時点でアウトになってしまいますね。
仮定法というのは本来は帰結節(主節)の方に【助動詞の過去形】が必要です。ところがこの文、主節は単に【命令文】で助動詞の過去形なんてどこにもないんですよね。
そう、この点でshouldとwere toは若干違いがあるんです。shouldを使った場合、主節には従来の助動詞の過去形のほかに、ただの助動詞、そしてなんと命令形まで来ることが許されているんです。
were toにはこんな自由度ありませんね。答えは2.のshouldが正解。
例
If our teacher should find out about your cheating, he will punish you.
「もし先生が君のカンニングのことを知ったら、君を罰するぞ」
修辞疑問文のshould・ひかえめなshould
修辞疑問文のshould
whyやwho、howなどで始まる疑問文でshouldを使うと、話者の「感情」(いったい~、どうして~)を強調することができます。
専門的な言い方をすると「修辞疑問文」、分かりやすく言うと「反語」です。例えば
例
Why should anyone want to hurt you?
「いったい誰があなたを傷つけたいと思うだろうか ⇒ そんなことを思うわけない」
ひかえめなshould
この表現は必ず「一人称」で使います。例えばI should say…で「言っておきましょう・~と思いますよ」といった控えめな表現をすることができるんですね。
例
I should say that more study is needed on the matter.
「その事に関してはもっと研究が必要かと思いますよ」
まとめ
さて、今回はいかがだったでしょうか。shouldだけでこのポイントの数々…正直言って嫌になってきますが、一気に覚えようとしないで、コツコツと学習してみてください。
他にもまだまだありますので随時更新していきます!また会いましょう。
仮定法の学習方法がわからない!そんな人は以下をクリックしてみてください。
助動詞の学習手順について知りたい方は、まず以下の記事を見て助動詞の流れをつかみましょう。
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