● みなさんこんにちはまこちょです。
最近、不定詞についてよく質問が来るのですが、その中でも次のような内容が多いですね。
「完了不定詞っていったい何ですか?」
というもの。
形からいうとto have 過去分詞なのですが、これが意外と何を表しているのかが理解していない方が多いようです。
え?to不定詞に完了形が合体しているだけじゃないの?と思ってしまった方、その通りなのですが、この形になると、文全体でいったいどういうことが起こるのかはしっかりと理解しておきましょう。
この点を巧みについた問題が入試問題では頻出だったりしますよ。
その他の問題として、時制、態、助動詞など計5問ですが、ランダムに学習できるようになっています。ぜひ満点を目指してみてくださいね!
本日の挑戦
【問】
(1) My friend ( ) here by now, for he took the first train.
① can arrive
② may arrive
③ must arrive
④ ought to have arrived
(2) It seems that they had a good time in Rome.
= They seem ( )( )( ) a good time in Rome.
(3) I’m glad ( ) last week.
① that I can help you
② to have helped you
③ to help you
④ with helping you
(4) Listen! I ( ) a funny noise outside.
① hear
② am hearing
③ had been hearing
④ had heard
(5) The secretary opened the mail, which ( ) this morning.
① delivered
② is delivered
③ had delivered
④ had been delivered
※ secretary: 秘書 deliver :〜を運ぶ
【解説】
助動詞の意味は「未来」
(1) My friend ( ) here by now, for he took the first train.
① can arrive
② may arrive
③ must arrive
④ ought to have arrived
選択肢を見ると「助動詞」がこれでもかと並んでいますね。
助動詞の問題の問題を解くときのポイントは、「決して1文だけで考えてはいけない」ということです。例えば
例 He ( )be thirty.
① must
② cannot
この問題は①と②両方入ることが分かりますよね。そう助動詞は文字通り「動詞を補助する」性質ですから、1文だけだと極端な話、何でも入ることになります。
ところがこの問題がこうなると、
例 He ( )be thirty. He must be in twenties
① must
② cannot
今度は②の選択肢を選ばざるを得なくなります。訳「彼は30歳のはずがない。彼は20代にちがいない」と全体をしっかり読んで、初めて助動詞は正解ができるということを押さえておきましょう。
このように1文だけだったらなんでも入る助動詞の問題は、正しい選択をさせるために、その前後に文章を置いて誘導させるのです。
したがって周りの文を徹底的に読み込む!これが助動詞問題のコツですね。
My friend ( ) here by now, for he took the first train.
このforは後ろに文(S+V)が続いているので、等位接続詞です。つまりand/but/or等の仲間。
ここでピンとくる人は等位接続詞の処理が得意な人とみました。
等位接続詞のand/but/or/for/soなどは、A and BのAとBは特に断りがなければ「同じ時制」になります。つまり
My friend ( ) here by now, for he took the first train.
この文はforの後ろの文がtookで過去形なので、前の文の時制も過去形になるはずだ!
等位接続詞は英語のかなめ!絶対にマスターしよう
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①②③は助動詞の現在形。したがってここにはふさわしくないですね。答えは④が正解!
助動詞は後ろにhave+過去分詞がつくと「過去推量」となって過去形扱いになるのだ。
should (ought to) have+過去分詞 「~すべきだったのに・~するはずだったのに」
助動詞を極めたい!そんな方にこのような記事があります
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to have 過去分詞は主節との時制の「ズレ」を表す
(2) It seems that they had a good time in Rome.
= They seem ( )( )( ) a good time in Rome.
おっと、穴埋め問題ですね。このIt seems that S+Vの問題は超有名だ。
このseemという単語、後ろにthat節を取ると、主語が必ずItになるんです。
ところがそのthat節の中の主語を主節の主語にすることができるんです。
It seems that S+V…
↓
S seem(s) that ★+V
Sが前にいってしまうとthat節の中のSが空白になってしまうじゃないですか(★の箇所ね)。
接続詞のthatは後ろが「完全な文」でないと使ってはいけないことになっているので、Sが前にいっちゃったこの文ではもうthatは使えなくなってしまいます。
ちょっとまった!「完全な文」ってなに?と思ってしまった人、まずはこの記事へ
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したがってthatのかわりに動詞を後ろにつなげられるto不定詞を使うことになるのだ。
S seems to V…
今回の問題も、that節以下のtheyが前に出ているので、
It seems that they had a good time in Rome.
= They seem ( to )( )( ) a good time in Rome.
最初の( )はto不定詞で決まりですね。
ところでこの問題、もう2つほど( )が開いているのだが、こりゃなんでしょうか?
ここで次の例を見てほしいんです。
例 It seems that he is a teacher.
= He seems to be a teacher.
この書き換え問題はベタな問題で皆さんいけるかと思うんですよ。
ところがこうなったらどうでしょうか?
例 It seems that he was a teacher.
= He seems to…
おっと今度はthat節の中が過去形になってる。つまりthatの前の文と後ろの文で時制が違う。これをどうやってto不定詞で表現したものか?と考えられた人、
もう解いたも同然だ。
不定詞toVは 主節の文と時制が違う時はto have+過去分詞と表現する決まりになっているのだ!
したがってこの例では
It seems that he was a teacher.
= He seems to have been a teacher.
となる。
そして今回の問題も冷静にthatの前後の文の時制を確認すると、時制が異なっていることに気づくだろう。
したがって正解は
They seem ( to )( have )( had ) a good time in Rome.
出来た人、お見事です!そしてこれが理解できている人は次の問題もバッチリです(笑)
to Vとto have 過去分詞の違いをもっと理解したい!そんな人はこちらの記事がおススメ
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be glad to V / be glad that S+V
(3) I’m glad ( ) last week.
① that I can help you
② to have helped you
③ to help you
④ with helping you
まずbe gladだが、gladは後ろにthat S+VかtoVしか取れないことは知っておこう。したがって④はこの時点で脱落するのだった。
I’m glad ( ) last week.
いやぁ~last weekが目立ち過ぎですよね。
そうこの文章、last weekという「過去」を表すサインがあるのだが、この文の見えている部分には過去形がない。
だがlast~があって「過去形」でないなんてありえない。
つまり残された道は( )の中が過去形になってもらわないといけないということ。
ということは…( )とI am gladの時制が違うということか!?
と考えられた人、お見事としかいいようがないです。
①②③のなかで主節と時制が違うのはto have helped youの形になっている②しかないってわけです。正解は②でした。
hearは状態動詞
(4) Listen! I ( ) a funny noise outside.
① hear
② am hearing
③ had been hearing
④ had heard
Listen!が効いています。選択肢を見てもらえばわかりますがこれも「時制」の問題。このListen!とかLook!なんていうのは「瞬間」を表しますので、こういう時の「時制」は現在進行形にするんです。
ところがここにトラップが…!
まともに突っ込むと②が正解になるのですが、これ、hearの使い方が問題なんですよ。
hearは述語動詞で使った場合、なんと進行形にできないのである!
したがってここは①が正解となる。できました?
進行形にできない動詞について学習しよう!
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whichの先行詞はthe mail
(5) The secretary opened the mail, which ( ) this morning.
① delivered
② is delivered
③ had delivered
④ had been delivered
関係代名詞whichを使った文ですね。先行詞はthe mailを指している模様。
ではwhichの部分にthe mailを入れてみましょう。
the mail ( ) this morning.
選択肢を見るとdeliver「送る・運ぶ」ですね。この文はthe mailが(S)ですので、deliverを動詞で使うと、
「メール【が】送る」
となるのですが、
メールが何を送ろうっていうんでしょうか
そう、メールは「(人によって)送られる」ことはあっても「送る」ことはないはずである。
つまりthe mailと後ろの動詞は「受動態の関係」になっているのだ。
したがって選択肢の候補は②か④。whichの前の文の時制は「過去形」なので「送った→開いた」の時制の流れになっていることが望ましいです。したがって「過去完了形」の④が正解です!
「態」は入試頻出箇所!ぜひマスターしよう
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今回の解答は(1)④ (2)to have had (3)② (4)① (5)④でした!
まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか。なかなか難しい問題がありましたが、英文法のルールに乗っ取って解くとおのずと答えはあぶり出されます!
ではまた
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