● こんにちは、まこちょです。
英語にはotherwiseという単語がありますが、この単語、苦手としている英語学習者は多いです。
なんかotherwiseって正直いやじゃないですか?なんか難しいイメージがあるんですよね。その理由の1つに品詞ごとの意味が違うことと、その使い方が独特なことがあげられると思います。
よく一緒に用いられる「仮定法」自体がなかなか難しいので、otherwiseにもあまりいいイメージがないというのが本音かなと。
そこで今回はotherwiseの使い方を徹底解説。
otherwiseの意味、使い方はもちろん、質問に上がるunless、orなどとの違いをじっくり押さえてみたいと思います。ぜひ今後の英語学習にお役にたてば幸いです。
otherwiseの品詞
otherwiseという単語が厄介な理由の1つに品詞が違う種類があるということがあげられます。
otherwiseの品詞は「形容詞」と「副詞」、もちろんそれぞれ意味が違うんですね。
具体的な意味を説明する前に、品詞が違うと使い方が違いますので、先ずはその点から押さえてしまいましょう。
形容詞のotherwise
まずは形容詞として使うotherwiseです。
① 動詞の補語(C)として使う
(be)otherwise
意味「~と異なって」
例
Some are wise, some are otherwise.
「賢い者もあるしそうでもない者もある」
また(be) otherwiseの使い方には後ろにthanをともなって(be) otherwise thanという使い方もあるんです。意味「〈…とは〉異なって」と訳出しましょう。
例
I cannot do otherwise than obey him.
「彼にしたがうより他に仕方がない」
② 名詞を修飾する
またotherwiseには名詞を修飾する形容詞としての使い方ができます。
例
the place silent and otherwise
「静かな場所とそうでないところ」
要するに通常の形容詞の使い方と同じというわけです。
副詞のotherwise
otherwiseには「副詞」の使い方があるんです。副詞ですから名詞以外の品詞(動詞・形容詞・副詞)を修飾することが可能。ちょっと例文を上げてみますね。この副詞のotherwiseによく誤解が多いポイントがあるんです。
① SV otherwise
意味「違った風に、別のやり方で」
例
I think otherwise.
「私はそうは思わない」
副詞のdifferentlyと同じような使い方をします。
② SV…, but otherwise SV~
意味「その他の点では」
例
He has short temper, but otherwise he is a perfect boyfriend.
「彼は短気だが、そのほかの点では完璧な彼氏だ」
ここまでは比較的簡単に理解できると思いますが、問題は次の使い方です。以下のポイントが入試でよく問われる箇所ですので、絶対に見逃してはいけません。
③ SV~; otherwise SV…
④ SV~. Otherwise SV…
意味「そうでないと」「さもないと」
さあ、来ました。全国の受験生を困らせるotherwise頻出ポイントです。
この③と④の違いが分かりますか?
両方とも「そうでなければ」という表現で、特に仮定法とからめた問題でよく散見されるのですが、これ、冷静になって考えてみましょう。ちょっと例文を出しますね。
例
I got down to the task at once; otherwise I could not have dinner.
「私はすぐに仕事に取り掛かった。そうでなければ夕飯にありつけなかっただろう」
It was lucky that she arrived 5 minutes earlier. Otherwise, she would have missed the bus.
「彼女が5分早く到着してよかった。そうでなければ、バスを逃していただろう」
この2つの文、両方とも文法的に問題のない文章なのですが、この2つの文の違いが本当に分かっていれば、otherwiseはorやunlessとは根本的に違う理由も分かるはずです。
otherwiseは「副詞」
副詞は「接続詞」とは違います。したがって副詞は2つの文を繋げる能力はありません。例③をもう一度見てください。
I got down to the task at once; otherwiseI could not have dinner.
この文はotherwiseを中心に2つの文がつながっているように見えます。ですが、もちろんotherwiseにそんな能力はありません。
この2つの文を繋げているのはotherwiseではない、実はその前の「;(セミコロン)」が繋げているのです。
セミコロンは別名「接続詞の何でも屋」といわれ、つまり接続詞の役割を持つことができるんです。したがって2つの文がつながっているのは何ら問題ありません。
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ところが例④はどうでしょう?この文はセミコロンなんぞありませんから当然otherwiseだけでは文を繋げることはできません。
したがって一旦、otherwiseの前でピリオドを置いて文を切っているんです。スラッシュを置くとこんな感じ。
It was lucky that she arrived 5 minutes earlier. / Otherwise, she would have missed the bus.
そうすると以下のような文は「間違っている」ことが分かるかと思います。
例⑤
I tell her truth, otherwise she will never know the truth.
「私が彼女に真実を話さなければ彼女は真実を知ることはない」
「,(カンマ)」には「接続詞」の能力はありません。したがって2つの文をつなげることはできないんです。この文はotherwiseを取ると
I tell her truth, she will never know the truth.
こんな文は認められません。この点は「接続詞」と「(接続)副詞」の違いとして、非常に文法上重要なポイントになります。以下の記事にまとめてありますのでぜひ一読していただけたらと思います。
接続詞と接続副詞の違いとは?
otherwiseとorの違い
これもよくある質問なのですが、「命令文 or…『~せよ、さもないと…』」の構文ってありますよね。
例
Study hard, or you will fail the exam.
「一生懸命勉強しなさい。さもないと試験に落ちるよ」
この文のorの部分をotherwiseにしてはダメなんですか?という質問が来るのですが、先ほどの「接続詞」「接続副詞」の違いがしっかり理解できていれば、otherwiseではだめな理由が分かるかと思います。
×Study hard, otherwise you will fail the exam.
何度でも言いますがotherwiseでは接続詞の役目を果たすことはできないんです。orが等位接続詞だからこそ可能な芸当であることを理解してください。
まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか?このように「品詞」の役割をしっかり理解しないと一見よさそうに見える文も実はとんでもない間違いを犯している可能性がありますので注意が必要です。
ぜひモノにしてお役立てください!
ではまた
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