● こんにちは、まこちょです。
今回は英語学習者にとって、といいますか日本人にとって非常に理解が難しいone、otherとanother、the otherの違いと使い分けについて一緒に学習しようと思います。
日本語でしたら「他の」「別の」だけで十分な表現も、英語だととその指している対象によって表現を使い分けなければいけません。
そうすると限定された集合のなかのものを指す代名詞として、the otherやanotherの違いを理解しなければならないのですが、これが実に質問が多いんです。なんでも両方同じに見えてくるとかなんとか。分かります。私も学生の頃ハマったことありますからね。
そこで今回はこの使い分けを徹底的にご紹介します。一度ルールを覚えてしまえば意外と簡単に区別がつきますので、ぜひモノにしていただければと思います。
one、other、another、the otherの違い
oneは「不特定の1つ」
この違いを理解する場合、○などの図を使うと非常に理解しやすくなります。例えば対象(もの・人)などを○に見立てて適当に並べてみますね。
○○○○○○….
最後が….となっているのは数が何個あるか「分からない」ことを指しています。この○は全部同種類。これも結構重要だったりするんですよ。
この中から「1つ」取ってみましょう。どの○でも良いのですが、とりあえず左端の「1つ」を取ります。この時は「不特定のうちのどれか1つ」なのでoneを使いますよ。
●←one ○○○○○….
例
I’d like to borrow a pen if you have one.
「お持ちでしたら、ペンをお借りしたいのですが」
もし「1つ」ではなくて「2つ以上」指す場合はonesと複数形にすれば大丈夫です。
●●←ones ○○○○○….
例
These boots have worn out. I need to buy some new ones.
「このブーツはすり切れてしまった。新しいのを買わなければ」
代名詞oneのポイントは、すでに出た【数えられる名詞】の繰り返しを避けるために使います。つまりoneはa(n) + 名詞の意味になるんですね。
したがってoneはa oneとはできないんです。oneの中にa(n)がすでに入っていると思ってくれればよいかと。
※注意
oneは先ほども言いましたが【数えられる】名詞の代わりに使うものです。したがって数えられない名詞には使えないことは覚えておきましょう。これは入試頻出ポイントにもなっていますね。例えば
例
× I like white wine better than red one.
wineの繰り返しを避けるためにred oneと表現しているのですが、これは誤り。
wineは「数えられない名詞」ですからoneで代用することができないんですね。こういった場合はwineをもう一回繰り返すか、前に形容詞がついていたらwineを省略してしまってもokです。
◎ I like white wine better than red (wine).
anotherとthe otherは「もう1つ」
●←one ○○○○○….
先ほどoneで「1つ」選びましたが、「もう1つ」追加したい場合はちゃんとそれ用の表現があります。ただしこの「もう1つ」がよく質問に来る箇所で、結構苦手な方が多いんです。
「もう1つ」で使うのはanotherとthe other。この2つは何が違うのかが分かれば大丈夫です。ちょっとまとめてみますね。
② the other ⇒ 特定できる「もう1つ」
例えば先ほどの例ですが、
●←one 【○○○○○….】
の【○○○○○….】から「もう1つ」を選ぶことになるのですが、この時、この記事を読んでいるみなさん(何人いるかは分かりませんが)を考えてみてください。
今、同時にこの記事を読んでいるみなさんに向かって「この【○○○○○….】の中からどれか一つを選んでください!」と問いかけたとしましょうか。するとおそらくですが、ある読者は左端の○を選ぶかもしれないし、また他の読者は真ん中の○を選ぶかもしれませんよね?
もしかしたら全員が全員同じ○を選ぶ可能性もありますが、それは「確率」の問題です。このようにいつやっても100%の確率で同じものをさせない状況、つまり「不特定な1つ」を指す場合にanotherを使うのです。
●← one ○← another ○○○○….
anotherのもともとの形はan + other、anは「不特定の1つ」を指す冠詞です。
例
I don’t like this shirt. Could you show me another?
「このシャツは好きじゃないなぁ。他のを見せてください」
では次のような状況はどうでしょうか。
○○
そう○が2つしかないシチュエーションです。まず1つ選びましょう。
●← one ○
「はい、この記事を読んでいるみなさん!「もう1つ」の○を選んでください!」となったらどうです?
だって「もう1つ」も何も○はあと1つしかないのですからこんなもの誰がやっても100%同じものを選ぶはずです。たとえ読者が100万人いても(いませんが)。
このようにいつ、どんな時でも100%迷いなしで選べる状況、これを「特定できる」というんです。
特定の1つを選ぶときはthe otherを使うんですよ。theは「特定」を表す冠詞です。
例
One of two sisters is an office worker, and the other is a college student.
「二人の妹のうち、片方は会社員で、もう一人は大学生です」
じゃあ最後に○が3つの場合はどうでしょう?
○○○
まずは1つ選びましょう。oneを使いますね。
●← one ○○
もう1つは?○が2つあるから全員が全員同じ○は選べませんよね?つまりいつでも100%は無理です。anotherを使いましょう。
●← one ○← another ○
この状態でもう1つは?こんなの一番右端○しかないのだから、完全無欠100%の確立で選べます。the otherですね。
●← one ○← another ○← the other
どうでしょうか?コツをつかむと意外に簡単ですよね。ではこれは?
●← one ○○
この状態で「残り全部」選んでください!と言われたらどうでしょうか。
これも全員が全員○○を指せますよね?(これしかありませんから)つまり100%特定できます。
したがってthe otherを使うことになるのですが、今度は○が「1つ」ではなくて「2つ」ですよね?
こんな時はthe othersとsをつけると良いでしょう。
●← one ○○← the others
例
One is my younger brother, and the others are my colleagues.
「1人目は私の弟、そして他の人たちは私の同僚です」
つまりthe othersは「ほかの全部」
という表現なんですね。
※注意
このotherについては注意点があります。otherは「名詞」として使えると同時に「形容詞」として後ろの名詞にくっついて使うこともできます。したがって以下のような表現がありえます。赤い箇所は形容詞で使ったパターンです。
another
another book
the other
the others
others
other books
the other book
the other books
この中で唯一冠詞がついていないotherは名詞で使えないのは覚えておくと良いでしょう。
まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか。このanother、otherの使い方はコツをつかんでしまうと逆にいろいろ自分で英作文できるようになりますので、ぜひ身につけていただけたらと思います!
ではまた
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