● こんにちは、まこちょです。
先日、ある生徒から英語の学習について質問を受けたんですよね。
なんでもその生徒が言うには、
① 英語の勉強をしこたましている
② その割には一向に英語の成績が上がらない
③ 毎日学習しているのになぜだ
というもの。とくに③は納得していないらしく、やたらに「自分は英語勉強に時間を割いているのに」と悔しい様子でしたね。
それにしても毎日英語に触れているにもかかわらず、全く成績が上がってこないというのは正直凹みます。
ただでさえ英語は成績が上向いてくるのに時間がかかると言われており、これが英語学習が続かない要因の1つとも言われています。
とは言っても毎日コツコツと学習をしていると徐々に英語の成績は向上してくるもの。なにか原因があると思い、細かく学習の内容を聞いてみて検証してみることにしました。
英語学習で気をつけるべきこと
① 単語学習について
この生徒は市販の単語帳を使用しており、毎日1時間ほど単語の暗記に費やしている様子。そこでどの程度の理解度なのか、単語帳から単語を少し聞いてみました。
ちなみに単語帳のセレクトでお悩みの方はこちらの記事を参考にしてください
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その結果、確かに学習しているだけあって指摘した単語の意味は答えられることは答えられるのですが、ちょっと気になったことが。それはスピード。
なんかいちいち考えるんですよね。一生懸命思い出そうとしている感じでしょうか。とにかく意味を特定するのに時間がかかっている印象を受けました。
実はこの時点であることを危惧していたのですが…
② 英文法・語法など
学校で指定された教材を使用。また演習として市販の英文法問題集を使っていました。特に学習計画自体は問題ないように見受けられました。
何周か回しているようで、完全に仕上がるのも時間の問題といった印象。
そこで試しに文法問題集から何題か出題してみました。もちろん勉強の成果かしっかりと答えを出すことができ、もしかしたら答えを暗記しているのではと思い、何問かその解答に至る根拠を説明させて見たところこれも問題なし。どうやら英文法は得意なようです。
英文法参考書のセレクトの参考になれば
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③ 英語長文・解釈系
やはり学校指定の教材と市販の長文参考書を使用。1日1長文を目標にこなしているそうです。
やはり参考までに
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ところがここで先ほど抱いていた危惧が露呈したんですよね。
ちょっと長文学習のノートを見せてもらったんです。そうしたら非常に細かく、まるで参考書のように細かく長文の1文1文がノートに記されているんです。
そして赤だの青だの、ボールペンを使って、SVOC、修飾語句の< >などが記されていました。
カン違いしないでいただきたいのは、ノートにきちんとまとめているのが悪いと言っているのではないんです。
ちょっと2つほど生徒に質問してみました。まず1つ目が、
私:「君、もしかして英語長文苦手じゃない?」
これは即答で答えが返ってきましたね。予想通り。
生徒:「ハイ、苦手です。模試とかを受けると時間内に読み終わらないですし点数も低いんです」
念のため直近の模試の成績を見せてもらったのですが、いやぁ~極端だなぁ!が最初の印象。
文法問題と長文問題の正答率が、まるでそれぞれ別の生徒が解いているんじゃないの?と思えるくらい点数の差が激しいんです。
あれほどノートに綿密にまとめているのにもかかわらずです。
そこで核心を突くことにしました。原因が分かってしまったから。
私:「君、音読してないだろ?」
「ハイ、全然していません、なんか声に出すのが恥ずかしいんです」
つまりこの生徒は英語をまるで社会かなんかのように捉えて学習していたのでした。
これは英語学習の謝った勉強方法としては結構ありふれているパターンですので注意が必要です。
つまりこの生徒の今回の原因は英語を「語学」学習としてとらえていなかったことにあります。
実はこのタイプの英語学習者は多く、語学にもかかわらず「音」を全く出さない人がいるのですが、失礼なことをいわせてもらうと「正気か?」と考えています。
繰り返しますが「語学」にもかかわらず「音」を出さないなんて…
音読の重要性
英語の学習で最も基本的なトレーニングは「音読」です。これは英語学習で上級に到達した人達はみんな一度は通った道です。
なぜ「音読」が大切なのかというと、これを行うことによって英語を英語のままで理解できる、通称”英語脳”を頭の中に作ることができるのです。
とかく日本人は英語を読むとは「日本語に素早く訳して読む」と考えがちですがとんでもない間違いです。
みなさんは小学校の時、国語の教科書を「音読」させられた経験ありませんか?あれも当時の私は面倒くさがったものですが、今はあの行為の意味が痛いくらいよく分かります。
国語の教科書を音読することは早い段階で日本語回路を構築するためだったのです。
学校では教えてくれない音読効果
この点は声を大にして言いたいのですが、なぜ学校は「英語の学び方」をちゃんと教えてあげられないのでしょう。
どの学校も英文法などの「英語を教える」ことばかり中心になって、「英語の学習法」をしっかり教えている学校はほとんど見受けられません。非常に悲しい。
英語の学習の初期の段階で、この「音読」の重要性を教えることなんて、たいして手間のかかる事じゃないと思うんですよ。
にもかかわらずなぜ学校ではこの「音読」についてもっとちゃんと指導しないのかいくつか理由が考えられますが、主なものとして
①「音読」は即効性がないため生徒に飽きられやすい
②「英文法」「和訳」学習のほうがいかにも「やった」感が強いので生徒も先生も満足感を得られやすい
③ 上記の学習の方が音読よりも「点数化」しやすい
この辺が理由かと思われます。語学学習はある程度時間をかけないと決して身に付きません。
音読のメリット
音読すると以下のようなメリットがはっきりと形になって現れます。
【音読のメリット】
① 英文を読むのが速くなる
まずはコレ。英語は後ろから訳し上げると教わってきた人には信じられないかもしれませんが、短文や長文の音読を繰り返し行うことで英文を頭から訳していくことができるようになります。ただこれはまだ第一段階。続けていくと脳の中にとんでもない変化が現れるんです。
② 段々日本語に【訳さない】箇所が増えてくる
そう、これです。みなさんの脳をなめちゃいけませんよ?何回も音読をしていくと、徐々にですがだんだんと日本語を入れない箇所が増えてくるんです。
こうなってくればしめたもの。英語脳のブレイクはもう近いです。英語を英語のまま理解し始めたのです。
私は高校生の頃、やはりこの音読の重要性に気づきました。この頃私の頭の中には、I am happyは日本語に訳さなくても意味が分かるのに、他の英文はいちいち日本語に訳さなければ理解できないことに苛立ちを持っていたんです。
なんとかI am happyのノリで英文を全部読みたいーと。
そこから猿のように「音読」し始めました。おかげで文頭からピリオドまで、まったく日本語を介さずに最後まで読み切ったときは狂喜しましたよ(笑)。
音読のやり方
音読のやり方ですが、これも基本ルールはしっかり押さえましょう。まず前提としてCD付の長文問題集が最強です。
音読に至るまでのプロセスは以下の通りです。
① まず長文問題を解く(今までと同じで良い)
↓
② 答え合わせそして長文の「文構造」、「単語」などを確認
つまり先ほどの質問に来た生徒はここまではしっかりやっていたんです。ただこの先がまったくやられてなかった。
これも注意したいのですが、私たち日本人はやはり文構造をしっかり理解するところから学習をしないと俗にいう「勝手読み」をしてしまって学習効果が悪くなってしまうんです。
ですからこの① ⇒ ②はしっかりとやりましょう。そして完全に理解した長文を使って音読開始です。
③ CDを聞きながら音読する
ここでの注意点はこの③で、単語ならどこにアクセントが置かれているのか、発音はどうかということをしっかり意識します。
そしてなるべく真似て音読するのがポイント。センテンスの場合は文の強弱に注意しましょう。
この時点では単語の意味、文構造など意識しながらやるのが良いでしょう。
④ シャドーイングをする(本を見てCDの音声に続いて)
③が慣れてきたらいよいよシャドーイングです。まるでカエルの合唱のごとくCDの音に若干遅れてついていくんです。この時点では本を見ながらで大丈夫。15分くらいを目安にして何回も音読します。もちろん喉が渇きますので水分を近くに置いておきましょう。
⑤ シャドーイングをする(本を【見ないで】CDの音声に続いて)
さあ最後の仕上げです。本を閉じましょう。CDの音を聞いてそれを口に出してみます。やってみてください。最初はあまりの難しさに発狂するはずです。
もちろん最初は出来ませんが、これが20分ほどやっているとかろうじてついていける状態になってきます。ただし疲労度が半端ではありません。脳が割れるように痛いです(笑)。
ですがその痛みを全く感じなくなってくるころ(大体3か月ぐらい)、あなたの読解能力はモンスター級(?)になっていることでしょう。
本気で取り組んでください。これまで悩んでいたのがウソのように長文がスラスラ読めている自分に出会えます。
まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか。この「音読」というもの、たしかに即効性はないのですが、苦労に見合った効果は私が責任を持って保証します。
ぜひ効果が出てきたら、コメント欄にでも報告してくださいね。私は超喜びますので(笑)
ではまた。
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