この記事は
原級・比較級を使って最上級を表現することはできるのでしょうか?また出来るのならどのような種類があるか教えてください!
と疑問に思っている英語学習者に向けて記事を書いています。
●こんにちは、まこちょです。
これまで、比較級について様々な角度から学習してきたわけですが、その中でも特に重要なポイントは一体何だったでしょうか?
そう、それは以下の点ですね。
最上級 → 3つ(人)以上を比べる
そう、このルールは比較を語る上では外せない、極めて重要な点です。
つまりこのルールから判断すると、理論上比較級表現を使って最上級表現は作れないはずなのです。
ところが今回のテーマは、確かに「形」こそ原級(as~as…)や比較級(- er than…)を使ってはいるけれど意味は「最上級」、つまり「~が一番だ」という意味になる表現について学習します。
したがって今回出てくる形はすべて最上級に書き換えが可能ということになります。ぜひマスターして今後の英語学習にお役立てください。
以下の記事を読むと、次の点でみなさんの英語力は向上するでしょう。
ぜひマスターして、今後の英文法学習にお役立てください。
原級を使った最上級表現
まずは原級表現(as~as…)を使って「最も~だ」という意味になる最上級表現についてご紹介します。
例
No (other) city in Japan is as large as Tokyo.
この英文ですがas~as…の前にNoがついていますよね。
この場合、as~as…の訳出は特殊で後ろのasを「ほど」と訳していきましょう。
「B【ほど】原級なAはない」
「どのAもB【ほど】原級ではない」
したがって今回の英文は
No (other) city in Japan is as large as Tokyo.
「東京ほど大きな都市は、日本の他の都市にはない」
↓
「日本の(他の)どの都市も東京ほど大きくない」
↓
「東京は日本で一番大きな都市だ」
= Tokyo is the largest city in Japan.
ということになるわけですね。
例
No (other) nation in the world is aging as fast as Japan.
「日本ほど早く高齢化が進んでいる国はない」
例
No other mountain in Japan is as high as Mt.Fuji.
「日本の(他の)どんな山も富士山ほど高くない」
ちなみにこの表現ですが、No other Aの部分はNothing (else)、No one (Nobody)(else)がくることがあります。バリエーションとして覚えておくと良いでしょう。使い分けは以下の通りです。
No one (Nobody)(else)→ 比較対象が「人」の場合
例
Nothing is as precious as time.
「時間ほど貴重なものはない」
この表現にNo one (Nobody)(else)を使わないのは、Bの方がtimeと「人以外」の対象物なのでNo+thing = Nothingとしているわけです。thingは基本的に「こと・もの」ですから、人を表す名詞ではないからですね。
例
No one else in the class can speak English as fluently as John.
「クラスでジョンほど流ちょうに英語を話せる人は他にいない」
比べている対象がJohnで「人」、したがってNo one elseを使っています。
比較級(~er(more~) than…)を使った最上級表現
またこの表現はas~as…に限らず、~er than…でも作ることが可能です。
例
No other mountain in Japan is higher than Mt. Fuji.
「富士山より高い山は日本に他にありません」
例
Nobody else in the office works harder than Mr. Clark.
「この会社で、クラークさんほど一生懸命働く人は他にはいません」
例
No(other)city in Japan is larger than Tokyo.
「東京ほど大きな都市は日本にはない」
また~er than…を使った最上級表現は「A…比較級 + than any other B」と変形することができます。例えば先ほどの例文ですが
例
No(other)city in Japan is larger than Tokyo.
=Tokyo is larger than any other city in Japan.
「東京は、日本の他のどんな都市よりも大きい」
もちろん比較の対象によってはany other Bの部分にanything elseやanybody(anyone)elseが来ることもありますよ。
例
Nobody else in the class is studying harder than Bob.
= Bob is studying harder than anybody else in the class.
「ボブはクラスの誰よりも一生懸命勉強している」
比較級を使った最上級表現のよくある質問
ところでこの表現ですが、意外に生徒からの質問が多い箇所でもあります。以下の質問はよく受ける質問ですので、いい機会ですからお互いに共有してみましょう。
1.No (other) A… as 原級 as BのAはなぜ単数なのか?
まず、ダントツで多い質問がこれでしょうか。No (other) AのAは基本「単数形」にするのが基本です。なぜでしょうか?
ですが、これは実は簡単です。
私たちはこれまで「比較」について学習してきましたが、比較級で比べるものは【意味的にも文法的にも必ず同種のものが来る】と学習しました。
実はこの同種ですが、しっかりと「数」についても当てはまります(^^)/
つまり、一方が「単数」の場合、当然もう一方の対象物も「単数」にしなくてはなりません。
例
No other planet in the solar system is as large as Jupiter.
「木星ほど太陽系惑星の中で大きいものは他にない」
この英文ですがotherの後ろのplanetが「単数形」になっています。
それはBのほうのJupiter「木星」が「1つ」なので、Aの他の惑星も「1つ」と数を合わせているのです。
木星と他の惑星【1つ1つ】とを比べて,どの惑星と比べても木星の方が大きいということを表しているということですね。
ということは裏を返せば、AとBの比較対象の一方が「複数形」ならば、もう一方も「複数形」になるということですよね。
例
No other animals in the world can run as fast as Cheetahs.
「チーターほど速く走れる動物は世界中で他にない」
この英文をご覧ください。No other の後ろが「複数名詞」のanimalsになっています。
それはもう一方の対象であるcheetah「チーター」も複数形のsがついているからです。つまり「複数形」と「複数形」を比べて、数をしっかり合わせているんですね。
よく「No otherの後ろは必ず『単数形』」と学習するかと思いますが、実際には比較しているものが「単数」同士なのか、それとも「複数」同士なのかによって使い分けていることはよく覚えておきましょう!
要するに「何と何を」比較しているのかが重要だということです。
2.otherはなくてはダメ?
次に多い質問がこれです。No otherのotherですが、このotherは【必ず】つけなければならないでしょうか?といった質問です。
最初に結論だけ申し上げますが、この点については現行の英文法では、otherはつけてもつけなくてもどっちでもいいということになっています。ただし受験英語ではotherはつけましょう。ちょっと解説しますね。
例
(1) No (other) city in Japan is larger than Tokyo.
(2) No (other) city in Japan is larger than Los Angeles.
(1)は「東京より大きい都市は日本にはない」という意味です。東京は「日本」というカテゴリの中に含まれていますので、当然otherを使って「東京の【ほかの】」という表現が必要になります。したがって(1)はotherをつけるんです。
(2)はどうでしょう?意味は「ロサンゼルスより大きい都市は日本にはない」です。ロサンゼルスは「日本」のカテゴリに含まれませんよね?したがって区分けする必要がありませんのでotherは必要ないのでした。
このotherについては、正直言いましてあってもなくてもそこまで重要なポイントではなく、それほど神経質になる必要はないのが現状です。
もしこのotherをつけるかどうか?について徹底的に学習したい方は以下の記事が参考になります。ぜひ一度熟読していただければ幸いです。
↓↓↓↓
★★★「比較級+than any other+単数名詞のotherは省略できる?その違いを徹底検証してみた!」
その他のas~as…を使った最上級表現
今回は比較級を使った最上級表現について徹底解説をしておりますが、as~as…を使った最上級表現は、バリエーションが豊富です。
1.as~as any…「どの…にも劣らず~だ」
例
Ken studies as hard as any student I know.
「ケンは私の知っているどの生徒にも劣らずよく勉強します」
2.as~as ever 「あいかわらず」
この表現は最上級表現ではないのですが、覚えておきましょう(/ω\)
例
He was as cheerful as ever.
「彼はいつもながら陽気だった」
3.as~as ever lived 「誰にも劣らず、極めて」
例
He’s as great a scientist as ever lived.
「彼は極めて偉大な科学者である」
例
His uncle is as brave a stunt man as ever lived.
「彼のおじさんは極めて勇敢なスタントマンだ」
原級・比較級を使った最上級表現:まとめ
今回は、原級・比較級を使って最上級表現を作る方法について解説しました。
一見簡単そうに見えますが、それぞれの構文に細かいルールがあって、結構難しく感じる方も多いのではないでしょうか。ぜひマスターしてくださいね!
なお、この記事は「まこちょの大人のやり直し英文法」から抜粋したものです。英文法を最初からじっくりやりたい方は、ぜひ以下URLからメルマガ登録をしてみてはいかがでしょうか?
また、会いましょう。
コメント