● こんにちは、まこちょです。
みなさんは英語学習において「和訳」をすることはよくあると思いますが、その時にこの単語訳しにくい!というシチュエーションに出くわすときがあります。
今回のテーマもみなさんが比較的苦手にしている単語ではないでしょうか。
そう、それがno。なぜかこの単語はみなさん苦労しているイメージがあります。たしかにnoが含まれている文は確かに訳しづらく、我々日本人にはなじみにくい表現だったりします。例えば
例
No future discussion can be avoided.
このような英文は英文を読んでいるとよく見られ、一見簡単そうに見えますが、なかなかどうして、訳す段階になると、
×「無い将来的な議論は避けられる」
や
×「未来がない議論は避けられる」
などと結構間違ってしまうんです。
そこで今回はこの英文中でnoを見たらどのように訳したらよいのかしっかり対策を立てていきたいと思います。
なに、訳し方をしっかり身につければ、noが出てきたときでもあわてずに対処できるようになります。
ぜひマスターしていただいて今後の英語学習にお役立てください。
no+名詞の訳し方
日本語にはnoの訳し方がない
このnoは品詞的に「形容詞」ですので、名詞を修飾する使い方をします。つまり
no + 名詞
という形になるんですね。
ところがこの形、実は「日本語」にはないんです。つまりno + 名詞の表現を訳す場合、日本語でそのまま名詞を否定する表現がない。
これが、日本人がno+名詞の形を訳しづらいと感じる原因なんです。初めから日本語にnoにあたる訳語がないのですから、苦手意識があって当然でしょう。
したがってこのno+名詞が英文中に出てきたら、しっかりとその対応策を考えておかなければなりません。ですがコツは思った以上に簡単なんです。
no = not ~ any
no+名詞をみたら、noをnotに変換し、名詞ではなく「動詞」を修飾するようにしましょう。例えば
例
I have no time.
このnoはtimeにかかっていますが、このnoをnotに変換し、動詞を修飾するようにするんです。すると
I don’t have time.
で、これで「時間がない」とあっさり訳せるようになりました。またnoはnotよりも強い語でno > notという関係になっています。
したがって名詞にanyをつけるようにしましょう。anyは「どんな、あらゆる」というニュアンスを出すことができるんです。これで
I don’t have any time.
「私にはあらゆる時間がない」
↓
「私には時間が全くない」
と解釈することができるようになるんです。ちょっとまとめますね。
「あらゆる・どんな」名詞は…ない
練習問題
ちょっと練習してみましょうか。例えば
No one came here.
Noをnotにして動詞を否定します。すると
One did not come here.
anyを名詞につけます。any one ⇒ anyoneですね。
Anyone did not come here.
「どんな人もここに来なかった」
↓
「誰もここに来なかった」
となるわけです。簡単でしょ?
同じようにやってみると、
例
No one wants to talk with me.
↓
Anyone does not want to talk with me.
「どんな人も私と話したがらない」
↓
「誰も話したがらない」
例
Nothing is normal.
↓
Anything is not normal.
「どんなものも普通じゃない」
↓
「普通なものなど何もない」
と、コツをつかむとどんどん訳すことができるようになります。
Noの入試問題
これを踏まえて実際の入試和訳問題を解いてみましょう。なに、ものすごくあっさり解釈できますよ。
【練習問題】
No tribe has ever been found which is without language, and all statements to the contrary may be dismissed as mere folklore.
tribe「種族」
statement「発言・声明」
to the contrary 「逆に」
be dismissed「却下される」
folklore「民間伝承」
さてどうでしょうか。入試問題の一部を抜粋したものですが、基本は今回の方法そのままです。ぜひバッチリ解釈してみてください。
【解説】
いきなりNo + 名詞の文章からになります。ですがやり方は全く一緒なので慌てないようにしましょう。
No tribe has ever been found…
Noをnotにして動詞を修飾するようにし、名詞にanyをつけます。すると
Any tribe has not ever been found…
not + everはneverですので、この文は実質こういっているようなものです。
Any tribe has never been found…
「あらゆる種族はこれまで発見されていない」
ずいぶん楽に和訳できるようになりましたね。
whichの先行詞は
うしろにはwhich節が続いていますが、これは関係代名詞節。当然先行詞は「名詞」になるはずですが、この文にはwhichの前に名詞が1つしかありません。そうtribeです。
この文は先行詞と関係詞節が離れているタイプの文だったんですね。つまりこの文は、
Any tribe ⇐[which is without language] has not ever been found
という文だったのですが、主語(S)と動詞(V)が離れてしまうために、読みづらくなってしまうことを考慮して、which以下を後ろに移動させていたのです。
例
The day will come when you are safe and happy.
「幸せで安全な日々がやがて来るだろう」
whenの先行詞はThe day。
したがってここの文の訳は「言葉がない種族はこれまで一度も発見されていない」となります。
全体訳「言葉をもたない種族はこれまで一度も発見されていない、逆にそういった声明は単なる民間伝承として却下されてしまうかもしれない」
まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか。
確かにno+名詞はそれに相当する日本語がないので戸惑いがちですか、訳し方の方法を知っていると難なく対処できますので、あわてずにしっかりと和訳するように心がけてくださいね。
ではまた
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