● こんにちは、まこちょです。
みなさんは過去形と過去分詞が同じ【形】である単語が英文に出てきたとき、あれ?これどっちかなと思わず解釈に悩んでしまったことはないでしょうか。
たとえばknewとknownでしたら形が違うから悩まないですよね。
ところがこれがuseだったらどうでしょう?この単語、過去形と過去分詞が同じ「used」ですから見た目では判別するのは不可能です。それが、
The book used…
と文がスタートしたとき、このusedが「過去形」なのか「過去分詞」なのかをこの時点でこっちだ!と言い切れる人はまぁ…ありえません(笑)
そこで今回はこの過去形と過去分詞が同じ形をした単語を意味からではなく「構造」から見分ける方法を教えます!
今回の英文解釈は、この見分け方ができないと、解釈にえらく苦労しそうな問題をチョイスしました。ぜひ会得して、この2つの形を瞬時に見切れるようになりましょう!
本日のお題
【問題】
I have known men of affairs who have made great fortunes and brought vast enterprises to prosperity, but in everything unconcerned with their business appear to be devoid of common sense.
● bring ~to prosperity 「~を成功に導く」
● unconcerned with~「~に関わりのない」
● be devoid of ~「~を欠いている」
【解説】
今回は1文構成なのですが、どうでしょうか、結構苦戦するのではないでしょうか。
最初のandは等位接続詞
● I have known men of affairs who…⇒ 関係代名詞のwho以下がmenにかかっていますね。men of affairsは「実業家」。ここまでで「私は…である実業家を知っている」who以下を見てみましょう。
…men of affairs who have made great fortunes and brought vast enterprises to prosperity…
等位接続詞のandで繋がれた長い箇所でが、等位接続詞の対処法は確立していますので、いつも通りの手順で読みます。
等位接続詞の処理についてはこちらの記事をどうぞ
www.makocho0828.net
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A and BのBはbroughtです。したがって同じ形をand前で探すことになります。今回の候補はknown、madeですが、A and BのAとBは【類似内容】が来ますので、ここはmadeとつながっているのが分かるかと思います。したがって
…. men of affairs who 【have made great fortunes】and【(have) brought vast enterprises to prosperity】
と考えると良いでしょう。 ここまでで「大きな財をなし、巨大企業を成功に導いた実業家」ということになります。
butは何と何を結ぶのか
● but in everything unconcerned with their business appear…⇒
さて、今回の山場と言ってもいい箇所です。この箇所も等位接続詞のbutが使われているのですが、このbutは何と何を繋いでいるのでしょうか。
butの後ろはin everything。前置詞+名詞のかたまりをつくっていますのでこのeverythingがunconcernedの主語(S)と考えるのはちょっと強引ですね。
前置詞のついた名詞は文の主語(S)になれないのは大事なルールです。
× …but <in everything(S)> unconcerned(V) with their business…
everythingはconcernedの主語だ!と思ってしまった人、こちらの記事をどうぞ
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unconcerned
このunconcernedは確かに一見動詞の過去形に見えるのですが「過去分詞」も同じ形をしています。そういう意味で判別は簡単ではないのですが、もしconcernを「動詞」で使っていたら、次のような形上の特徴があるんです。
① concernは動詞で使う場合は「他動詞」⇒ したがって後ろに「名詞」が必ず必要
例
The story concerns an invasion by aliens.
「その物語は宇宙人による侵略の話だ」
自動詞・他動詞ってなに?と思ってしまった人、こちらの記事へどうぞ
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② concernedが動詞だったらその後のappearが説明つかないこと
以上から判断してこのconcernedは「動詞」ではなく「過去分詞」と分かるわけです。つまり前のeverythingを修飾しているんですね。
but <in everything> ⇐(unconcerned with their business)appear…
訳「仕事に無関係なあらゆることにおいて」
A but M Bの形
in everything以下のMの箇所を省いてみましょう。するとこうなっていることに気づくはずです。
…. but appear to be devoid of common sense.
ということはA but B のBはappearの「現在形」。ではbutの前に同じ動詞の現在形の形があるはずだと予測し
…men of affairs who have… , but…appear…
とhaveを見つけていきます。appear to V は「Vするように見える」。common senseは「常識」。
訳「~したものの、仕事に無関係なあらゆることにおいて、常識にまるで欠けるように見える実業者」
いやぁ難しいですね!
では本日の完全訳文はこちら。
完全訳「私は、大きな財をなし巨大企業を成功に導いたものの、仕事に無関係なあらゆることにおいて常識にまるで欠けるように見える実務家を知っている」
あとがき
さて、今回はいかがだったでしょうか。過去形と過去分詞を「形」から見分けるのはそう簡単な話ではありません。ですがいったん会得してしまうとみなさんにとって強力な武器になるはずです。
ぜひモノにしていただければと思います。
ではまた!
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