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英語の「動詞」は文の骨格を決定する、いわば英文の「司令塔」のポジション。したがって動詞の使い方を知らないと、それだけで大学入試や各資格試験で不利な展開になる重要な品詞となります。
もちろん英単語を学習するとき、いの一番に手をつけるべきは動詞で、長文読解などでも動詞の意味が分からないと相当苦戦するでしょう。
ところでこの動詞、意味をしっかり覚えるのはもちろん重要ですが、それ以上に重要なのが「使い方」。
特に動詞の後ろがどのような形を取るかというのは、英作文等の表現や、語法問題、正誤問題などで問われる超重要箇所です。
ところがこの動詞、他動詞・自動詞のどちらかに分類されるのが一般的なのですが、使い方によって他動詞になったり自動詞になったりと、使い分けが必要な動詞があったりします。
しかも大学入試はこの他動詞と自動詞で形ががらりと変わる動詞が「大好き」なんです。
そこで今回は、他動詞と自動詞であまりにも形が違う意外性の強い動詞をピックアップ!さすがにすべての動詞を網羅することはできませんが、最低でもこれだけは身につけておこうという要注意動詞を今回はご紹介します。
ぜひマスターしていただいて、動詞の語法学習の突破口になってくだされば幸いです。
意外な自動詞の形を持つ動詞
まずは通常は他動詞で使うことが多い動詞ですが、自動詞の形になったときに特徴的な動詞の形を見てみましょう。
① hope
まずはこの単語が意外な自動詞の形を持つ筆頭でしょうか。hopeは後ろにthat節、toVが来るときは他動詞として使うのですが、後ろに「名詞」置くときはなんと自動詞で使うのです。
つまりhope +名詞の形がありません。もし名詞を置きたい場合は、その前に前置詞forをつけて表現します。つまりhope for 名詞となるわけですね。ちょっとまとめてみましょう。
hope
① 他 hope to V / that S+V~
② 自 hope for 名詞
例①
She hopes (that) I pass the examination.
「彼女は私がその試験に合格することを望んでいる」
例①
We hope to visit this place again.
「ここにまた来たいと思います」
例②
I hope for your happiness.
「あなたの幸せを願う」
hopeの使い方はみなさんおなじみのwantと対比させて覚えると効率的。不定詞の場合はwant to / hope toと同じような使い方ができるのですが、それ以外は【お互いのない箇所を補っている】と考えると良いでしょう。
〇want to V / hope to V
×want that S+V ⇔ 〇hope that S+V
〇want A to V ⇔ ×hope A to V
want / hope / wishの違いについて詳しく学習したい方はこちらの記事へどうぞ
② decide
decideは「決める」という意味の動詞で知っている方も多いかと思います。decide to Vなんていう形は不定詞の項目で学習したりしますよね。decideは後ろにto Vかまたはthat S+Vのときは他動詞です。
ところがこのdecide、後ろに名詞を置くときは自動詞に早変わり。decide + 名詞では表現できません。 decide on 名詞と書きます。
decide
① 他 decide to V / that S+V
② 自 decide on 名詞
例①
He decided that he’d postpone his departure.
= He decided to postpone his departure.
「彼は出発を延ばすことに決めた」
例②
Let’s decide on the details by Friday.
「詳細は、金曜までに決めましょう」
③ think
これも知らないとエライ目にあう動詞の筆頭格ですね(笑)thinkは日常でよく使う英単語のくせに、使い方には癖があるんです。しかも入試頻出という非常に厄介な単語ですね。
この動詞、通常で使う場合は「自動詞」であることにまずは注意しましょうthink of / aboutで使います。まずそもそもthinkが「自動詞」であるということを知らない人が多いんですよね。
例
I can’t think of anything.
「私は思いつかない」
ところがthinkは「他動詞」用法があり、後ろにthat節、またはO+CとSVOCの第5文型の形を取ることができるんです。
例
I think that I tried my best.
「頑張ったと思う」
I think him honest.
「私は彼が正直だと思う」
例
I’m thinking of moving to Hawaii in the near future.
「私は近いうちにハワイに移り住もうかと考えている」
thinkについて詳しく学習したい人はこちらの記事へどうぞ
同じ種類の動詞としてdreamが頻出。dream that S+V~かdream of [about]~で「~を夢見る」と使います。to Vの形はありません。
例
I’ve never dreamed of owning my own airplane.
「自分の飛行機を持つなんて夢にも思わなかった」
④ refrain
この単語は意味から勘違いしやすい動詞。意味は「~を慎む」なのですが【~を】の訳のせいで、他動詞と勘違いしてしまう動詞です。
実は自動詞でrefrain from~という形で使うことに注意しましょう。graduate from~「~を卒業する」と同じカテゴリーにいれておいてください。
例
Please refrain from smoking in the car.
「車内での喫煙はご遠慮ください」
⑤ complain
「不平不満を言う」の意味の動詞ですが、この単語もちょっと厄介。基本は自動詞でcomplain of(about)で使うのですがthat節が後ろに来る場合は他動詞になるんです。
例
She complained that he had been rude to her.
「彼女は彼が失礼な態度だったとこぼした」
自動詞と他動詞について詳しく学習したい方はこちらへどうぞ
自動詞と他動詞で意味が変わる動詞とは?こちらの記事をどうぞ
あとがき
動詞の使い方は、この関連記事を多さからでも分かる通り、非常に重要な位置を占めています。動詞を制する者が英語を制すと言っても過言ではないくらいですので、ぜひめげずに学習していただきたいなと思います。
また会いましょう。
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