● いつもありがとうございます、まこちょです。
当ブログのカテゴリ「大人のやり直し英文法」では、もうとっくに忘れてしまっていた英語の骨格の部分を再度思い出してもらい、しかもそれが当面の目的である英語の資格試験等(TOEICなどがそうですね)にふんだんに役立つことを期待して記事を書いています。
したがってある意味本当に最低限これだけは知っていなければいけない内容を、かなり平易に説明することを心がけています。
大学受験用に若干突っ込んだ内容中心のサイトと違い、このまこちょ英語ブログは本当に専門的な用語をなるべく使わないように、だれでも分かるようにしていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
さて今回は不定詞の「形容詞的用法」についてみなさんと一緒に思い出そうかなと。それにしても不定詞というのはたくさん用法があって、さすが嫌いな英文法ランキング3位であることもうなずけますね。
この「不定詞の形容詞的用法」はそんなに用法がたくさんあるのなら1つの記事にまとめてしまえばいいのに、と思うかもしれませんが、不定詞という単元は一つ一つの用法が「濃い」んです。
この辺がこの不定詞を苦手と思う英語学習者が多い理由なのかもしれませんね。
今回の不定詞の「形容詞的用法」も絶対にはずせない重要ポイントがてんこ盛りです。ぜひモノにしていただければと思います。
形容詞用法の基本
この不定詞の形容詞的用法、というより「形容詞」全般に言えることですが、名詞を後ろから修飾します。したがって形は
名詞 + to V
という形になるということですよね。中学のときに次のような例文で学習していると思われますが、覚えていますか?
Do you have something to eat?
この文は「形容詞用法」を語る上で絶対はずせない例文です。to eatがsomethingという名詞にかかっている。そして訳し方も決まっているんです。
②「~するべき」
③ 訳さない
最後の③をちょっと見てください。「訳さない」ってなに?と思った方もいるのではないでしょうか。
確かに不定詞の形容詞用法は①、②の訳しかたが有名です。ですが先ほどの例文に当て込んで訳してみると
something ⇐ [ to eat ]
「食べる(ための・べき)もの」
となります。ですがこんな日本語って普通は使わないんですよね。
そんな時は③が出番です。なんと不定詞の「形容詞用法」は「~するための・~すべき」という訳を入れてみて「なんか違和感ある…」と思ったら訳さないという選択肢もあるんです。つまりここは
「食べるためのもの」
↓
「食べるもの」
となるわけです。ここまできたらあとは簡単、「食べるもの」って要するに「食べもの」ですよね。
Do you have something to eat?
「食べもの持ってますか?」
かかる名詞の本来の場所
ところでこの形容詞用法、to不定詞が修飾する名詞が「必ず」あるわけなのですが、この「名詞」はもともとどこにあったのか?をしっかり押さえておくことは極めて重要です。パターンは3つ。絶対にマスターしてください。
② 名詞がVの目的語(O)だった
③ 名詞とto Vが「同格」の関係だった
例文で確認してみましょう。
例
He was the first man to realize the fact.
「彼はその事実に気付いた最初の人物だった」
この文は to realize the factの部分がthe first manにかかっている「形容詞用法」なのですが、the first manがもともとはrealizeの主語(S)だったことが分かるでしょうか。つまり
The first man(S) realized (V) the fact.
という関係だったのです。次はどうでしょうか。
例
We couldn’t find any house to buy.
「私たちは買う家を1つも見つけられなかった」
今度もany houseがbuyの主語でしょうか?ですがもしそうなら、
any house(S) buy(bought)(V)
「家【が】買う」?
なんか変ですよね。そうこのany houseはbuyの主語(S)ではなくて目的語(O)だったのです。
buy(bought)(V) any house(O)
「家【を】買う」
to V とかかる名詞の関係は「主語」だけじゃなくて「目的語」の関係があるんですね!この点を利用した問題がよくTOEICに出題されたりします。次の文を見てください。
to VのVが「自動詞」のときは注意
例
He has no house to live
「彼は住む家がない」
ええと…はじめに言っておきますがこの英文は間違っています。どこが間違っているか分かりますか?
to liveの部分がhouseを修飾している不定詞の形容詞用法であることは分かるかと思いますが、このhouseはもともとどこにあったのでしょう? to V の主語?それとも目的語?
主語でしたら
House(S) live(s)(V)
「家【が】住む」?
ですがこれはおかしい日本語ですよね。ということは「目的語(O)」だったと推測します。
... live(V) house(O)
「家【に】住む」
おお!ばっちりだと思った方もいらっしゃるかと思いますがちょっと待ってください。
liveは「自動詞」なので後ろに直接「名詞」を置くことができません。
自動詞は後ろに「名詞」を置きたいときにはその前に「前置詞」を間に挟めなければなりません。したがってここは
He has no house to live in.
となっていなくては文法的につじつまが合わないことになってしまいます。注意してください。
We have a lot of problems to deal with.
「処理すべき多くの問題がある」
前の名詞と「同格」のパターン
最後にかかる名詞がto V と「同格」のパターンになっているケースを学習しましょう。「同格」ですから前の「名詞」と「=」の関系になっているということです。つまり
名詞 = to V
の関係になっています。意味は「Vする【という】名詞」と訳せますが、訳さなくても大丈夫です。
例
Tell me the way to solve the question.
「その問題を解決する方法を教えてください」
この文はthe way と to solve the questionの間に「同格」の関係があります。
the way「方法」= [to solve the question]
「その問題を解決する【という】方法」
このパターンのtoVは、もともと動詞だった語が「名詞」化して出来上がったケースが多いことに注意しましょう。
tend to V (Vする傾向がある)→ tendency to V (Vする傾向)
be able to V (Vできる) → ability to V (Vする能力)
fail to V (Vしない) → failure to V (Vしないこと)
英語の「同格」について学習方法がさっぱり分からない方は以下のボタンをクリック!効率よい学習手順がまるわかりです。
あとがき
さて今回はいかがだったでしょうか。最後の3つのパターンの「名詞」のかかり方は非常に重要ですので、不定詞の形容詞用法だと思ったら、もともとの「名詞」の位置をチェックするくらいの気持ちで当たってみてくださいね。
また会いましょう。
不定詞の学習方法について一から学習したい方はこちらの記事をどうぞ
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