● こんにちは、まこちょです。
今回のテーマは英語学習者であるならば一度は(何度も?)疑問に持つ箇所なのではないでしょうか。
それは「~するために」を意味する for doingとto doの違いについてです。これね、絶対英作文などで使う時に悩んだりする箇所なんです。
to doはお馴染みのto不定詞。不定詞には「~するために」(副詞用法)があるのはご存知かと。これだけならよかったんですけどね。
ところがfor doingの後ろが動名詞の場合、やはり「~するために」の意味を表すことができるという。
つまりto do とfor doingは両方とも「~するために」の「目的」を表すことができるということです。
当然、英語学習者は困惑するわけですよね、「どっちを使えばいいの?」とか「どっちでもok?」といった質問は後を絶たず。そりゃ悩みます。
そもそもこの2つの用法に何か違いがあるのでしょうか?じつはこの点も入試問題で問われたりする非常に厄介なポイントになるんです。
そこで今回はこの2つの細かい違いと使い分けを徹底解説!実は同じ「目的」でも微妙に違うことが分かります。
ぜひマスターして今後の英語学習にお役立てください。
for と toの意味合いの違い
この2つの違いを理解するにはforとtoの違いを理解しなくてはなりません。to不定詞のtoも「前置詞」のtoの性質をしっかりと受け継いでいます。
toの基本的な性質は「到達」です。一見すると「?」と思ってしまうかもしれませんがちょっと例文を見てみましょう。
例
Tom dashed to the door.
この文は前置詞のtoが使われていますよね。toは「到達」を表しますから、この文の主語のTomは「ドア」に必ず「到達」していることを表します。したがって意味は
「トムはドア【へ】突進した」
ではforはどんな性格を持っているのでしょうか。
forの性格は「方向」
forの性格は「方向」、「到達」ではないんです。これも例文を見てみましょう、っていうか先ほどの例文を一部を変えただけですが。
例
Tom dashed for the door.
なんか一見同じような意味になりそうですが、toからforに変わっただけで大違いです。
toは「到達」でしたから、to the doorで「ドア」に着いていました。ところがforは「方向」、for the doorで「ドアの【方向】を指していますが、到達しているかどうかは分からない」んです。したがって意味は
「トムはドア【の方へ】突進した」
よく考えたら、電車の電光掲示板は「To Tokyo」と表示されていますよね。あれは電車は必ず行き先が決まっているからToを使っていますし、車に乗っている時の高速道路標識は「For Tokyo」になっています。
車の場合は自分で行き先を決めるために、方向【だけ】を意味するforを使っているというわけです。
まとめると
● to ⇒ 「方向+到達」
● for ⇒ 「方向のみ」
と言えることが分かるかと思います。
そしてこれは言い換えると次のようにも言えることに気づくことが重要です。
話者の行動に直接結びつくかどうか
このtoとforの性格の違いはそのままto do とfor doingの違いに結びつきます。
例①
My mother joined a gym to lose weight.
「私の母はやせるためにジムに入った」
例①はto loseを使って表現しています。toは「到達」ですからこの文のmy motherは「やせる」ことに直接かかわっていくことになります。
ではこれは?
例②
My mother joined a gym for losing weight.
「私の母はやせるための(やせることに特化した)ジムに入った」
この例②はfor losingを使っていますが、forは「方向」しか指していません。したがってmy motherはやせるかどうか(到達するか)どうかは分かりません。
あくまでもこのジムの方向性がそうであるというだけにすぎないのです。もしかしたらこの母は他の目的でこのジムに入ったかも(プールがついているからとか)。
まとめます。
● to do
⇒ 「到達」=話者のこれからの行動に直接結びつく
● for doing
⇒「方向」=直接には結びつかない(一般論)
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