● こんにちは、最近動詞の語法をまとめるのが熱いまこちょです。
前回はS+V+前置詞+名詞の形についてある程度のグループ化を試みたのですが、これは動詞(自動詞)の後ろに前置詞が直接くっついているパターンでした。
参考までにこちらの記事がそうです
⇒え?動詞についている前置詞をみれば、ある程度意味が特定できるってホント??
今回は動詞が他動詞で動詞と前置詞の間に名詞が挟まっている形、つまり
動詞+A+前置詞+B
の形をグループ分けしてみようかと。これも実はある程度前置詞の種類で動詞の意味を分類することができるんです。
特に前置詞のof / with / intoあたりを一緒に使う動詞は、まったくその動詞を見たことがない場合でも特定することができるようになりますので、単語の意味が分からねェ…と悶々としながら長文を読むことを軽減することができるようになります。
ぜひ参考にしていただいて、今後の英語学習にお役立てください。
前置詞による種類別の意味のグループ分けはこれだ
V + A with Bタイプ
まずはこの前置詞からいきましょう。withを使ったタイプで非常によく見る形です。この形を取る代表的な動詞といったらprovideが有名です。
withという前置詞は「~と(いっしょに)」という訳出をすることが多いことからもわかる通り、A with Bで「AとBを一緒にする」というニュアンスがあるんです。
たとえばprovide A with Bで「AにBを供給する(与える)」という意味ですが、要するに「AとBを一緒にする」「AにBをつける」というイメージを持つことが重要ですね。
したがってこの時の動詞の意味は「与える・付与する・預ける」の意味の動詞になるということを覚えておきましょう。例えば以下の例文を見てください。
例
He trusted his brother with the money.
trustという動詞は「信頼する」という意味でそう覚えている人も多いかと思うのですが、この英文に「信頼する」という訳語は今一つピンとこないかと思います。
ですがこんな時に前置詞のwithに注目して、この文はtrust A with Bという形になっていると分かれば、このtrustは「与える・預ける」、もっと言うと「「彼の兄」と「お金」を一緒にする」という訳語をtrustにつければいいわけです。したがって訳は
訳「彼は兄にその金を与えた(預けた)」
A with Bを後ろに持つその他の動詞
- feed 「供給する」
- entrust「預ける」
- furnish「供給する」
- impress 「印象づける」
- invest「付与する」
- present「贈る(与える)」
- supply「供給する」
- associate「結びつける」
V+A from Bタイプ ①
次に有名なのはfromを後ろにもつ動詞。この形を取る代表的な動詞といったらprevent「妨げる」です。
このfromの形を先ほどのwithの次に紹介したのは、fromがwithとは真逆の性質をもつ前置詞だからです。
A with BはA + Bのニュアンスがあると先ほど言いましたが、A from BはAとBを「離す」というニュアンスがあるんです。つまり「AをBから遠ざける ⇒ AがBできなくする」という性質をもつのがfromなんですね。
したがって動詞は一言で言うと「ブロックする」の意味合いを持つ動詞が来ることを覚えておきましょう。
具体的に言うと「妨げる」「やめさせる」「守る」「思いとどまらせる」「救う」などがこのパターンを持つ動詞の意味になります。
例
You must not prevent him from his homework.
preventの後ろをよく見ると前置詞fromがありますよね。A from BでA ⇔ B「AとBを離す ⇒ AをBさせない(できない)」というニュアンスを持っていることが分かっていれば、ここでは『「彼」と「宿題」を離す』⇒『「彼」が「宿題」をできない状態にする』、
そしてそれをprevent「妨げる」わけです。したがって訳は
「あなたは彼が宿題をするのを妨げてはいけない」
A from Bを後ろに持つその他の動詞
- discourage 「思いとどまらせる」
- prohibit「妨げる」
- keep「妨げる」
- stop「妨げる」
- hinder「妨げる」
- protect「守る」
- save「救う」
※このA from BはBの位置に動名詞(~ing)を置くことができることもよく覚えておきましょう。
※この形はfromの箇所をout ofで表現することはできません。これも正誤問題で頻出です。
The storm kept me from going out.
「あらしは私と外出するのを妨げた」
↓
「あらしのせいで私は外出できなかった」
V+A from Bタイプ ②
この後ろにfromを取るタイプはもう1つ意味があります。とはいってもA from Bの性質が「AとBを離す」というニュアンスなのは変わりありません。
「AとBを離す」ということは「AとBを混ぜない(一緒にしない)」と言っているのと同じですので、それは「AとBを区別する」というニュアンスを発生させるんです。
代表的な動詞はdistinguish「区別する」でもうそのものズバリですね。
例
It’s hard to distinguish him from his twin brother.
「彼と彼のふたごの兄[弟]とを見分けるのは難しい」
このタイプの動詞は数がそれほど多くありませんので暗記してもいいかもしれません。しかも全部意味は「見分ける」です。
A from Bを後ろに持つその他の動詞
- tell A from B
- know A from B
V+A into B タイプ
intoの前置詞は A into Bで「AをBのなかに(入れる)」というニュアンスがあります。例えばlet A into Bなどは有名な表現です。
例
I let myself into the house with my key.
「かぎを使って家の中に入った」
ちなみにこの「~のなかに入れる」のニュアンスを出す前置詞はintoだけではなくinも同様な使い方ができることは覚えておきましょう。下の表現はずべて「AをBのなかに入れる」になります。
absorb A in B
put A in B
ところがこのA into Bはそれだけにとどまりません。「AをBの中に入れる」ことにより、なんと「AをBの色に染める ⇒ AがBに【変わる】」というニュアンスまで表現することができるんです。
なるほど、まるで女性が男性と付き合い始めると、その男性色に染まってしまうのと同じ感じでしょうか(?)
代表的な動詞表現はtranslate A into Bはどうでしょう?「AをBに翻訳する」ですが、これも「AをBに変える」と言っているようなものですね。
例
Then I translate English into Japanese.
「そして、私は英語を日本語に訳す」
そしてまさにchangeなどもそのままこの表現を使います。
例
The magician changed the scarf into a rabbit.
「そのマジシャンはスカーフをウサギに変えた」
A into Bを取るその他の動詞
- convert 「変える」
- divide「分ける」
- make「こしらえる」
- put 「訳す」
- turn「変える」
V+A of B タイプ①
このタイプは非常に厄介で、2種類あることで有名です。どちらの表現も入試・TOEICともども頻出ですので、必ずゲットしておきたいところですね。
まず1つ目は A of Bで「AにBを伝える」の表現。of はaboutとほぼ同じ意味で用いられています。まだaboutだったなら分かりやすいかと思うのですが、これがofになると急に難易度が上がるんですよね。
このタイプの代表的な動詞といったらinformでしょうか。inform A of Bで「AにBを知らせる」という表現になります。AとBの語順も良く間違えますので注意しましょう。
例
He informed me of her arrival.
「彼は私に彼女が到着したことを知らせてくれた」
A of B「AにBを伝える」を取るその他の動詞
- convince「確信させる」
- persuade「納得させる」
- remind「思い出させる」
- warn「警告する」
- notify「伝える」
※ちなみにこのA of Bを取る動詞はthat S+Vの形に書き換えることができることも一緒に学習しておくと良いでしょう。
V+A of B タイプ②
そしてA of Bのタイプにはもう1つ重要な意味があり、まるでofがfromの代わりに使われているような表現があるんです。つまり「AとBを遠ざける」というA from Bの時と同じニュアンスを出す用法があります。
例えばrob A of Bは「AからBを遠ざける ⇒ AからBを奪う」という表現で有名です。ここから「奪う・除去する」という意味の動詞にはofの前置詞と一緒に使う表現が生まれました。
例
You robbed me of the chance to get a promotion.
「あなたは私から、昇進のチャンスを奪った」
A of B「AからBを奪う・除去する」を取るその他の動詞
- clear「取り除く」
- cure「なおす」
- deprive「奪う」
- empty「からにする」
- relieve「取り除いてやる」
- rid「取り除く」
- strip「はぎ取る」
V + A as Bのタイプ
最後にこのタイプをご紹介します。前置詞のasは一言で言うと「=」でA as BだとA=Bと言っているようなものなのです。したがってこの時の動詞の意味は「A=Bと思う(みなす)」ですが「AはBだ」と解釈しても意味が通りますので、このas =「=」のニュアンスはいつも持っておくと良いでしょう。
例
China regards Taiwan as its own province.
「中国は、台湾を自国の省の一つと見なしている」
A as Bを後ろに取るその他の動詞
- look on
- refer to
- see
- describe
あとがき
さて、今回はいかがでしたでしょうか。他にも特徴のある前置詞を取る動詞はいくらでもありますが、随時更新していきたいと考えています。
前置詞をみると知らない動詞でもある程度は意味の特定に役立つので大変便利です。ぜひ暗記の「効率化」を目指して英語学習を頑張ってくださいね!
また会いましょう。
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