● みなさんこんにちは、まこちょです。
英語の単元の中に「同格」というものがあるのですが、一言に「同格」といってもそのパターンは非常に豊富。あまりに多いので英語学習者にとってはやりづらい箇所なのではと感じています。
そこで今回は英語の「同格」にはいったいどういった種類のものがあるのかを体系的にご紹介して見ようかなと。いや、あらためてまとめてみると思った以上に多いんですよね。
英語の「同格」も、よく見るタイプもあれば、え!これが「同格」表現なの?と思わず言ってしまうようなものまでありますので、ここは一度整理をしておいても良いかと思われます。
この「同格」表現、味方につけると非常に強力な武器になってくれますので、ぜひ今後の英語学習にお役立てくだされば幸いです。
英語の「同格」の種類
英語の「同格」は様々な種類がありますが、どの「同格」にも一貫して守られているものがあります。
「同格」ですからAの内容とBの内容が並ぶわけなのですが、A, Bという順番で並べられたとき、必ずBはAの「具体的説明」になるということです。
これは「同格」の種類はたくさんありますが、どの形にも必ず守られるルールですので、しっかり理解しておいてください。
Aだけではちょっとわかりづらいかな?と思ったときにBを添えて具体的なフォローを入れていると解釈していただいて間違いではありません。
ではここから「同格」のいろいろな種類を見ていきましょう。
「名詞 名詞」 のパターン
まずは名詞と名詞が「カンマ」なしにストレートにつながっているパターンです。よく見る形と言ってよいでしょう。
例
We Japanese live on rice.
「我々日本人は米を主食にしている」
we < Japaneseと具体性が上がっていることに注意しましょう。
名詞と名詞の間に「,(カンマ)」を入れて分かりやすくしたパターンもあります。
例
John Steinbeck, a writer from California, won the Nobel Prize for literature.
「カリフォルニア出身の作家、ジョン・スタインベックはノーベル文学賞を受賞した」
副詞(句・節)+副詞(句・節)
何も並列表現をして「同格」を表すのは「名詞」だけとは限りません。副詞+副詞というパターンだってあるんです。
例
We are here in America.
「私たちはここアメリカにいる」
hereは副詞で「ここに」という意味ですが、これだけだとイマイチ抽象的すぎてよく分かりません。そこで後ろにin Americaともう一度「副詞句」を連続させて具体的に言い換えています。
or、namely、that is (to say)
「名詞+名詞」や「副詞+副詞」だとともすれば「同格」表現だと気づかない場合もあるかもしれませんよね。
そんな時は、間にor、namely、that is to say「すなわち」などの語句を入れた表現が読む人にとってやさしいかもしれません。
例
Ryokan, or (namely, that is to say) a Japanese style hotel, is popular with many guests overseas.
「日本式のホテルである旅館は、多くの外国人ゲストから人気である」
この文はRyokan=a Japanese style hotelと「同格」表現で言い換えているのですが、その間にor (namely, that is to say)「すなわち」という言葉を入れて、「今からRyokanを詳しく説明しますよ」と教えてくれているんです。読み手にとってとても優しい言葉と言えますよね。
名詞 + of + 名詞
名詞と名詞の間にofが入っているパターンもあります。A of Bのパターンには他にもいろいろな用法がありますが、そのうちの1つに「同格」のofがあるんです。
例
She was born and raised in the city of Seattle.
「彼女はシアトル市(シアトルという都市)で生まれた」
A of Bについてもっと深く学習したい方はこちらの記事をどうぞ
名詞 + of + 動名詞(~ing)
先ほどのA of Bのパターンと似ていますが、今度はBのところが動名詞(~ing)句が来ているパターンです。
BはAの「具体的説明」になるのですから、Bの箇所に「句」や「節」おいて、Aのより深い説明を入れようとするのは、よく考えたら大いにあり得る話ですよね。
例
His idea of making a fortune overnight is unrealistic.
「一晩で大儲けをするという彼の考えは非現実的だ」
名詞 + to 不定詞
Bの位置に「句」が来るタイプとして、動名詞のほかにto不定詞がくるパターンがあります。正直これもよく見るパターンで覚えておきましょう。
例
She has a desire to succeed as an opera singer.
「彼女はオペラ歌手として成功したいという願望がある」
※注意点※
このBの位置に動名詞句が来るのか、それともto不定詞句が来るのかについての判断はよく質問される箇所になっています。これは動名詞と不定詞の性質に根差すもので、
動名詞(~ing)⇒ 「現実に起きていること・していること」
to不定詞 ⇒ 「まだ起こっていないこと・していないこと」
と区別しているからなんですね。
例
Show me the way to install this software.
「このソフトをインストールするやり方を教えてください」
※ これから「インストールする」のでto不定詞を使っている
例
I like her way of talking.
「私は彼女の話し方がすきだ」
※ 彼女の普段の話し方について触れているので動名詞句を使っている
動名詞とto不定詞の違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ
名詞+名詞節
この形が「同格」表現としてはメジャーじゃないでしょうか。とくに名詞+that節の形を取った表現はthat節の種類によって対応が変わるため、受験生にとって難易度が高い箇所になっています。
that節の種類とはいったい?と思ってしまった人はこちらの記事をどうぞ
例
I have heard the news that they will resign from our party.
「私は彼らが私たちの党から離党するという知らせを聞いている」
※ the newsの内容はthat節以下になります。
the news = [that they will resign from our party]
またこの「名詞+名詞節」のパターンの同格構文は何もthat節だけではありません。whether節などなどの名詞節も「同格」表現になることがあります。
例
We need to make a decision whether we should enter the Chinese market or not.
「中国市場に進出するべきかどうかの決定をする必要がある」
a decision = [whether we should enter the Chinese market or not]
節+節
この辺から「同格」表現もマイナーに、つまり応用編になってきます。例えば以下のような「同格」構文は慣れないとなかなか難しいかもしれません。
例
Her life gave him the courage to hope that he didn’t have to obey his parents, that he could create his own future.
「彼女の人生は、彼は両親に従う必要はないということ、つまり彼は自分の未来を切り開くことができるということを望む勇気を与えてくれた」
この文はthat節が2回繰り返されているのは見て分かるかと思いますが、前半の青い箇所のthat節を後半の赤い箇所のthat節が「言い換えている」のが分かるでしょうか。
そう、このように節を2回繰り返して具体的に言い換える「同格」表現があるんです。言われないと和訳問題で出題されたとき困ってしまいそうですよね。
文+名詞
これも知らないと相当厳しそうな例文です。なんと前の文全体を「名詞」一語で受けるという同格表現があるんです。いや、これは難しいわ…
例
Ted married a young lady recently – the talk of this neighborhood.
この文どうです、訳せますか?和訳問題として相当難易度が高い英文ですが、じつはこれも「同格」表現。いやぁ初見ではなかなか気づかないですよね。
この文は前文をthe talk一語に凝縮しています。このようなパターンの「同格」表現は「名詞」の前に接続詞+it isを補ってみると分かりやすいです。
Ted married a young lady recently and it is the talk of this neighborhood.
「テッドは最近若い女性と結婚したーこの界隈ではその話でもちきりだ」
「文+名詞」の同格表現を極めたい方はこちらの記事へどうぞ
あとがき
さて今回はいかがだったでしょうか。今回の「同格」表現、まとめてみましたが、それにしてもいろいろあるなぁ、というのが正直な感想です。いや、英語学習者はたいへんですわ…
少しずつモノにしていきましょう!なに、英語は逃げませんよ(笑)
また会いましょう。
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