● こんにちは、まこちょです。
英文法のジャンルの1つに「関係詞」があるのはみなさんご存知かと思います。
その関係詞なんですが、特徴的な用法が2つありますよね。そう、関係詞の制限用法と非制限用法(継続用法)というやつです。
制限用法とは簡単にいうと、関係詞の前にカンマ「(,)」がないもの、それに対して非制限用法(継続用法)とは関係詞の前にカンマ「(,)」があるものになります。ちょっと例文を見てみましょう。
例① He married a woman whom he met at the hospital.
「彼は病院で出会った女性と結婚した」
例② He married my sister, whom he met the hospital.
「彼は私の姉と結婚したが、彼女とは病院で出会ったんだ」
うーん、形的には関係代名詞whomの前にカンマがあるかないかだけの差なのですが、これだけで解釈は結構変わってしまうものですね。
今回は非制限用法(継続用法)の訳し方にポイントを絞って記事を書こうと思いますが、継続用法というのは、先行詞の「補足説明」ですので、例②のように基本は前から訳し上げることが可能です。後ろから先行詞を特定(限定)する必要がないからですね。
ところがつい先日、生徒からこんな質問を受けたんです。
「先生、継続用法は基本前から「そして」と解釈して訳せばいいんですよね?」
というもの。
なるほど、実際にこのように考えている受験生は実は多いようですよ。確かに合ってはいるのですが、ちょっと足りないですね。
そこで今回はこの非制限用法(継続用法)の訳し方について徹底解説!ぜひ「そして」だけじゃなくていろいろな訳し方を身につけてみてください。
急に解釈の幅が広がることが分かるかと思います。
非制限用法の訳し方は3種類
先ほど「そして」と、順接として訳すのは確かに正しいのですが、それはほんの一部に過ぎません。じつは訳し方は3種類あるんです。
つまりそれを知っておかないと「そして」と訳したはいいが、なんか意味がちょっとおかしい…という時があったとしても別の解釈が考えられなくなるんですね。
ぜひもう二つの訳し方を覚えてください!
継続用法の訳し方「逆接」
ちょっと次の例文を見てみましょう。
例 She lent me some books, which were not so interesting.
whichの前にカンマがありますから、この関係代名詞は非制限用法(継続用法)。この文は前後の文の関係がこうなっています。
彼は私に本を何冊か貸してくれた、( )それほど面白くなかった。
この前後関係から判断して、この( )には逆接「しかし」に相当する訳と入れるとちょうどぴったりと分かります。
彼は私に本を何冊か貸してくれた、( しかし )それほど面白くなかった。
そう、継続用法は「しかし」と逆接に訳せるんです。
継続用法の訳し方「理由」
これで継続用法の訳し方には①順接(and) ② 逆接(but)の2種類が分かりました。もう一種類あるんですよね。
例 I telephoned Rod, who had called while I was out.
この文なのですが、前後の文の訳を並べてみましょう。すると
「私はロッドに電話した。( )彼が私の外出中に電話をくれた」
という意味の関係になっているのが分かります。
この文はよく見ると「彼が私の外出中に電話をくれた」が過去完了、つまり大過去表現になっていますので「私はロッドに電話した」よりも前のお話なんですね。ですから
「私はロッドに電話した。( というのは )彼が私の外出中に電話をくれた(からだ)」
と「理由」、つまりbecauseと同じ訳を入れるとしっくりきます。そうです、これが第3の訳し方!
なるほど~、これも知ってないと非常に困る訳出ですね!
まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか。今回の継続用法の訳出をまとめると
① 順接 and 「そして」
② 逆接 but 「しかし」
③ 理由 because 「なぜなら~だから」
と3種類の訳出を知っておくことが重要です。ぜひ解釈に役立ててみてくださいね!
最後に重要ポイントを1つ。
この継続用法というのは、今回の訳出でもお分かりの通り、and、 but、becauseと「接続詞」の訳しかたができるため、「接続詞」の要素を【かねて】いるともいえます。
したがって継続用法は「等位接続詞」と一緒に使わないことも覚えておきましょう。
ではまた。
関係詞の学習方法についてよくわからない!という方は以下の記事で効率よく勉強しましょう。体系的に関係詞の知識を積み上げることができます。
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