●こんにちは、まこちょです。
生徒からよく来る質問が最近かたよってきました。
そのうちの1つが「時制」、次に「受動態」などの「態」に関する問題です。
その疑問の多くが
「日本語では【~した】と訳すのに、なぜ英文では「現在形」で表現するんですか?」
といったものが多いです。なるほどなぁといちいちうなずいてしまいますね。
英語は日本語とは全く異なる知識体系を持っていますので、日本語の表現に当てはめようとすると上手くいかなくなることが多いんです。
それに英語は、もちろん日本語を間に入れなくても文法問題は解けるようになっているんです。
そこで今回は「日本語」をなるべく介さずに問題を開放する方法を教えます。
ぜひビシっと当てられるようになりましょう!
英文法で間違えてしまうということは「英作文」でそういった文を書いてしまう可能性がある、ということですから、グローバル社会である現代ではあながちバカにできませんね。
本日のランダム問題
【問】
(1) What must ( ) if the plan proves unworkable?
① do
② be done
③ have done
④ have been done
(2) The fence wasn’t ( ) keep the wolves out.
① high enough to
② higher than to
③ so high that can
④ so high as
(3) We have a lot of problems ( ).
① to deal
② for dealing
③ to deal with
④ to be dealt
(4) Tom ( ) home just now.
① had been coming
② came
③ has come
④ had come
(5) Next month I ( ) Alice for 20 years.
① know
② will have known
③ am knowing
④ will have been knowing
whatは「もの」を指します
(1) What must ( ) if the plan proves unworkable?
① do
② be done
③ have done
④ have been done
If節以下を見てみますと「もし、その計画が実行不可能とわかったら」とあります。副詞節ですので未来形を使えませんがこの文は「未来」を表す表現です。
時・条件の副詞節の解法についてはこちらの記事にどうぞ!
www.makocho0828.net
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主節は What must ( )の部分。( )の前に助動詞mustがありますね。
助動詞は後ろにhave+過去分詞がつくと過去推量といって「過去」になります。
したがってここは③④が×。
全体で未来のことを述べようというのに「過去」推量はおかしいですからね。
また、英語は「時制」が変わるときは変わるための「言葉」が必要です。ただ何となくで、時制は急に変えることができないのです。
助動詞の過去形について詳しく知りたい!そんな人にはこちらの記事へどうぞ
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What must ( ) …?
残った選択肢は①、②。動詞のdoが使われていますね。
doは他動詞です。したがって「動詞」で使うならdo+名詞で使いますよ。
例 I did my homework.
でも( )の後ろを見ても名詞なんてありゃしないんですが。
そう、ここでピン!っと来た人は素晴らしい。他動詞にもかかわらず後ろに「名詞」がない形はこの形しかありません。
それは受動態の形。
例 My homework was done (by me).
→ My homework was done.
受動態はbe + Vp.pになります。したがって②が正解!できましたか?
受動態のことについてもっと知りたいかたはこちらの記事がおススメ
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enough to は形容詞・副詞を後ろから修飾する
(2) The fence wasn’t ( ) keep the wolves out.
① high enough to
② higher than to
③ so high that can
④ so high as
この問題はバリエーション豊かですね。ただとりあえず選択肢を見ただけで外せるものがあります。それは③。
so ~that構文のthat節は「接続詞」。したがって後ろにはS+Vと「文」が来なければならない。
まちがってもthat後ろはcanからスタートしないのです。
that節について学習したい方、こんな記事あります。
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じゃあ②と④はどうか。っとここがこの問題の総合力が試されているのだ。
②はthan、④はas(so)~asと「比較級」ですよね。
thanとasは「接続詞」であることを知ることは非常に重要です。
接続詞の後ろはS+V、つまり「文」が来ることになります。
つまり「比較級」とは「文」と「文」を比べているということ。
そして次が重要なのだが「比べる」とは2つのことがらが非常によく似ているから比べるのです。像とアリを比べて「こっちが大きい」なんてやらないでしょ?
理由は比べなくても分かるからですよね。
つまり「文」と「文」はよく似た内容になるので、一部重複がありえるのだ。
今回のこの形は2つの文がまったく似ていないどころか、そもそも「比較」していない。したがって②と④は誤りである。
正解は①。enough to Vは「Vするほどに…だ」
enoughについて詳しい記事はこちらです
不定詞の形容詞用法のかかる名詞は本来後ろにあった
(3) We have a lot of problems ( ).
① to deal
② for dealing
③ to deal with
④ to be dealt
この問題はa lot of problemsに後ろから修飾する形ですね。まず、外せるのは②のfor dealing。
for+~ing「~用の(~するための)」の表現は前に具体的な物かイディオムでしか使うことができません。
例 This pot is used for boiling water.
「このポットは水を沸かすのに使われる」
①③④は全部「不定詞」ですが、それぞれa lot of problemsにかかっている「形容詞用法」です。
不定詞の「形容詞用法」でおなじみの例文といったらこれですよね。
例 I want something to eat.
「食べ物がほしい」
この文、to eatがsomethingにかかってる「形容詞用法」。
ところで、この形容詞用法ですが、かかる名詞は元々はどこにあったでしょう?
そう、動詞の後ろにあったのです。
… eat something
このことがわかっているとこの問題はあっさり解けます!
不定詞の形容詞用法についてもっと学習したい方はこちらの記事をどうぞ!
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今回、①はto dealですが、ためしにa lot of problemsを元あった場所に戻してみましょう。すると、
… to deal a lot of problems
となりますよね。
ところで、dealって他動詞でしたっけ?
ここがポイント!そうdeal「対処する」は自動詞なのだ。したがってこのように、後ろに直接名詞は置けない。
deal withと表現するんです。
…to deal with a lot of problems
このwithがなかったらa lot of problemsを後ろに持ってきたときに受け入れがなくなってしまうのだ。
したがって③が正解ということになります!正解した方、お見事!!
ちなみになぜ④はだめなんでしょうか?これ受動態になってますよね。
ちょっとこの英文を見てください。
You deal with this problem.
受動態にすると、
This problem is dealt with (by you).
これを不定詞でthis problemにかかる形にすると、
… this problem to be dealt with
やっぱりwithが必要なのね(笑)
just nowは過去を表す言葉
(4) Tom ( ) home just now.
① had been coming
② came
③ has come
④ had come
この問題は正直「知識問題」ともいえます。しかもけっこういやらしい。
選択肢を眺めてみると「時制系」の問題であるのは明白。じゃあ文中にヒントありだ。
Tom ( ) home just now.
どうみてもjust nowがヒントにしか見えないんだが?
これ、justもnowも「現在~形」で使う言葉じゃないですか。しかも2つ。
だから「わかった!③の現在完了形が正解だ。当たりだろ?」って思うじゃないですか。
このjust now、実はyesterdayとお友達っていったら殴られるでしょーか。
【今日のポイント】
just now 「たった今」→ 過去形とともに使う
したがって正解は②!いやぁ~すがすがしい問題でしたね。絶対暗記が必要です。
時制のヒントとなる言葉は1つとは限らない
(5) Next month I ( ) Alice for 20 years.
① know
② will have known
③ am knowing
④ will have been knowing
これも「時制系」ですね。ヒントを探しましょう。
Next month I ( ) Alice for 20 years.
nextは「未来形」と一緒に使う。じゃあ( )には未来形が入りますね。
この時点で①、③が消える。他にヒントはないかな?
Next month I ( ) Alice for 20 years.
for 20 yearsは「期間」を表していますね。「完了形」、つまりhave + Vp.pの形だ。
ここまでで( )will have Vp.pの形をしていることが分かり、残っている選択肢も②、④ともどもその形。
違うのが~ingになっているかそうでないか。
ここでknowに注目!
knowは「状態動詞」で、進行形表現にできないのであった!
したがって正解は②が正解!簡単だったでしょ?
状態動詞についてもっと知りたい方はこちらがおススメ
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