● こんにちは、まこちょです。
関係代名詞の項目教えていると、必ずと言っていいほど、あるところで生徒の質問攻めにあいます。
それが「関係代名詞の2重限定」。
これは一体どういうものかというと、みなさんは関係代名詞節ってご存知ですよね?そうwhoとかwhichなどで先行詞(名詞)に向かって後ろから修飾する用法です。
例 He is the man who I met in the library yesterday.
「彼が私が昨日図書館で会った男です」
例 I got the ticket which was sold yesterday.
「私は、昨日売られていたそのチケットを手にしました」
このような文でおなじみかと思われます。
この時関係代名詞節というのは1つの先行詞に対して1つの関係詞で修飾することが通常なのですが、ごくまれによくばりと言いますか、1つの先行詞に2つ関係代名詞節が修飾することがあるんです。
そりゃ、英語学習者もビックリですよね。
そこで今回はこの関係詞の2重限定について徹底解説!
なかなか入試問題で出題されると厄介なこの関係詞の2重否定、ぜひマスターして今後の英語学習にお役立てください。
関係詞の2重限定の訳し方
まずはこの関係詞の2重限定の例文を見てもらいましょう。こんな感じになります。
例 He is the only man that I know who can do it.
うわ~と思わないでくださいね。この文はthe only manが先行詞なのですが、それに向かって赤い箇所の関係詞と青い箇所の関係詞が修飾しているんです。つまり、
① the only man ⇐[that I know]
② the only man ⇐[who can do it]
と考えるといいのですが、この点で受験生が陥りやすいワナが潜んでいたりするんです。ここは意外にカン違いするポイントで、それは受験生の質問となって表れていますので、ここでバシっと解決しちゃいましょう!
【よくある質問】
⇒ the only man以下を次のように修飾していると考えてはダメ?
つまり
… the only man ⇐[that I know who can do it]
と考えるということだと思うんですが、これはダメです。
いや、笑えないですよこの質問、とにかくダントツで多い質問なんです。
ところでなんでこう考えてはダメなのでしょうか。もちろんちゃんとした理由を言えないと、こうした間違いを今後も冒してしまう可能性大です。ここはしっかりと根拠をもって、この考え方は良くないと言えないといけません。
関係代名詞節は後ろの文がどのような形にならなければならないかが重要です。
関係代名詞thatの後ろの文はI know who can do itですのでもしこの箇所が「一文」と考えるのなら、この文は
I(S) know (V) (who can do it)(O)
ということになりますよね。この時、knowは他動詞ですので後ろには名詞が必要なのです。
つまりwho can do itの箇所は全体で「名詞節」になっていると言えます。SVOの第3文型で「完全な文」を作っています。「誰がそれをすることができるか」ですね。
ところで関係代名詞の後ろの文って「完全な文」が来るんでしたっけ?
と考えられた人はするどい。
そう、関係代名詞の後ろの文はどこか名詞の箇所が1か所空いている「不完全な文」になるんです。
先ほどの例だって
例 He is the man who I met ● in the library yesterday.
⇒ met(meet)は他動詞。したがって後ろの名詞●が空いている
例 I got the ticket which ● was sold yesterday.
⇒ wasの主語がない
とそれぞれ関係代名詞の後ろの文が1つ空いている「不完全な文」が来ていますものね。
つまりwho can do itのこの箇所をknowの目的語(O)に取る解釈は関係代名詞のルールに違反していることになるんです。
関係代名詞の「不完全の文」について詳しく学習したい場合はこちらへどうぞ
www.makocho0828.net
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関係詞の2重限定の訳し方はコツがある
関係代名詞の2重限定用法だと分かったら、あとは訳出の問題になります。これも手順を踏めばバッチリ!ぜひ会得してください。
② 2つめの関係代名詞節は、[先行詞+1つめの関係代名詞節]を修飾する。
③ 先行詞の前の形容詞は、[先行詞+1つめの関係代名詞節+2つめの関係代名詞節]を修飾する
この手順に従えばバッチリなのですがいくつかの注意ポイントが。
実際にさっきの例を使ってやってみましょう。
例 He is the only man that I know who can do it.
①の関係詞節とは赤いところ。これをthe only manにかけることになりますが、この時onlyは形容詞なんですね。話が前後しますが③を見てください、このルールによるとonlyは最後に訳すことになりますのでちょっと置いておきましょう。
つまりこの箇所は「私が知っている男」となるのですが、この時ちょっとコツがあります。この時に「~の中で」と先行詞の代わりに訳を置き換えると上手くいきます。つまりここでは「私が知っている男」ではなく「私が知っている中で」とするんです。
そして②へ。
特に問題はないのですが、あくまでも[先行詞+1つめの関係代名詞節]を修飾するのを忘れないでください。
「私が知っている中でそれをすることができる人」
最後の③です。先行詞に形容詞がついてる場合は最後の訳出することを心がけましょう。ここではonly「唯一の」ですから、これを最後に訳すことになります。
「私が知っている中でそれをすることができる唯一の人」
これで訳出の完成です。ぜひマスターしてくださいね。
例 He is the only man that I know who can do it.
「彼は私が知っている中でそれをすることができる唯一の男です」
まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか。この関係詞の2重否定、訳出のコツさえつかめば悲観的簡単にいきますのでぜひマスターしてください!
ではまた
関係代名詞の「二重限定」と「連鎖関係詞節」の違いについてはっきり知りたい方は以下の記事を確認してみてください!
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