● こんにちは、まこちょです。
英語の文章を読んでいると思わず「読みづらい!」と、叫んでしまう文ってありますよね。
今回ご紹介する「無生物主語」の文もそうかもしれません。なんでこんなに読みづらいのでしょう「無生物主語の文」。
普通に読んでいてもすんなり頭に入りにくいこの構文ですから、当然「和訳問題」などで出題されると「うわ~」という空気が広がるのも当然でしょう。
そこで今回は「無生物主語構文」はなぜこんなに訳しにくいのかを説明し、それに対する対処法を解説したいと思います。
意外にコツは簡単だったりするので、ぜひこれを機に「無生物主語構文」の和訳方法、マスターしちゃってください!
無生物主語構文とは?
まずはとりあえず、「無生物主語構文」とはいったいどのような文をいうのか説明します。
無生物主語構文とはその名の通り、英文の主語が「生き物」ではないんです。だから「無生物」。言い換えると「意志のないもの」が主語の文と言い直すこともできます。
なんだ、別に大したことはないじゃないかと思うじゃないですか。
ところが!この無生物で始まる文というのは実は日本語の文には非常に珍しくなかなか出てこない文章なんです。
私小説などである効果をねらって「ワザと」書かれることぐらいで、通常の文ではまぁ見ることはありません(正確にいうと見ますが独特です)。例えば
例①「写真が私に少年時代を思い出させた」
なんていうのが典型的な無生物主語構文です。「写真」が主語ですからね。それにしても普通こういう言い回しなんて「詩的」な表現でもない限り使わないですよね。普通は、
「写真を見て、私は少年時代を思い出した」
と意志のあるもの(ここでは「私」)を主語にして日本語も表現するわけです。
日本語の場合、「意志をもつもの」が主語になるような言語構造をしていますので、例①のような文体はとても読みづらさを感じてしまうんです。
ところが英語の場合はそんなことはお構いなし。平気でこの「無生物」が主語になりますので、私たち日本人にとって違和感バリバリなのです。
したがってこのような無生物主語の英文に出くわしたら、「意志のあるもの」を主語にした文に意訳していかなければならないというわけ。
ですからまずは無生物主語の文を見たら、以下の構えが必要になってきます。
無生物主語の主語を「~は」と訳さない
例えば次のような英文はどうでしょうか。
例② The heavy rain prevented us from going out.
例③ This road will take you to the station.
と典型的な無生物主語の文を用意しました。例②はThe heavy rainが主語、例③はthis roadが主語です。
例②はこのままドストレートに解釈すると「豪雨が…を妨げた」ですからね。なんか「雨」が意志を持って何かをやってるみたい。普通そういう言い回しはしませんよね。
このような無生物主語の文はどうしたら読みやすい英文になってくれるのか?、実はかなり明確なルールでクリアすることが可能なんです。まずはコレを守ってみてください。
「副詞的」=とりあえず「~で」でかわす
そんな唐突に「副詞的」なんて言われても…と思った人へ!大丈夫です。ある程度は文脈で合わせて問題ないんですよ。
① ~の時(=when)
② ~ならば (=if)
③ ~するためには(目的)
④ ~であろうとも(譲歩)
⑤ ~より(理由)
※もし悩んでしまったらとりあえず「~で」と訳出する
何やらごちゃごちゃと書いてしまいましたが、なに心配ご無用です。悩んだら※にしたがってとりあえず「~で」と訳してみましょう。とにかく「~は」を回避することが必要です。
このルールに従えば、先ほどの例②、③はそれぞれ「豪雨で」「この道で」です。実に簡単。
じゃあ主語はどーすんだよと思わず受験生の声が聞こえてきてしまいました。案ずるなかれ、次のルールがあるんですよ。
「意志のあるもの」を主語にして「~は」
英文である以上「主語」は必要です。したがって他の語で主語を補わなくてはなりません。こんな時は「意志のあるもの」を主語にして「~は」と訳してみましょう。
例② The heavy rain prevented us from going out.
この文なんてusなんて「私たち」ですから「意志のあるもの」なわけです。これを主語にしましょう。したがって「私たちは」。ここまでで
「豪雨で(のせいで)、私たちは…」
例③も同様に、
例③ This road will take you to the station.
you「一般人」が主語になります。
「この道で、人は…」
さてこれで完成したも同然です。最後はこの形を守って意訳してみましょう。
例②は
「豪雨が、私たちが外出するのを妨げた」
↓
「豪雨で、私たちは外出できなかった」
例③
「この道は、(人を)駅に連れて行くだろう」
↓
「この道で、(人は)駅に行くだろう」
まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか。無生物主語構文も、以上のルールを守れば簡単に違和感のない和訳が出来上がりますので、ぜひお試しになってくださいね。きっとあなたの武器になってくれるはずです!
ではまた
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