● みなさんこんにちは、まこちょです。
みなさんは準動詞って知っていますか?なんか文法で聞いたことがある!そう思った方もいるかと。
準動詞とは(to不定詞・動名詞・分詞)の総称で、もともとは動詞から生まれたもの。
じゃぁ動詞なのか?と思うかもしれませんが、違います。
この準動詞は動詞と同じ使い方ができません。動詞から派生したくせに「動詞」の使い方ができないというちょっと紛らわしい用法です。ですから、
例
I to like a book.
とto不定詞をIの動詞(V)として使ってみたぜ!なんていう使い方は残念ながらできません。繰り返しますが準動詞は動詞ではないのです。ここはしっかり理解しましょう。
この準動詞、動詞の使い方ができないくせに、なぜ準動詞というんだよ!?とそりゃ全国3万人の英語学習者(?)は思っているかと思います、ハイ。
実はこの準動詞、動詞としての使い方は無理ですが、それ以外は動詞と同じ性質を残しているので「準動詞」という言い方をしているんですね(ちなみに私はこのネーミングはあまりセンスがないなぁと思っています。英語には得てして?がつく名称が多いですね)
その性質とは…?
準動詞は動詞がそうであるように「主語」を持つ
という点。これを「意味上の主語」と言ったりします。不定詞も動名詞も分詞も「主語」があるんです。これが今日のポイント。
実はこれまでも他の記事でこの「準動詞の意味上の主語」について考察してきました。
参考までに、こんな記事です。
www.makocho0828.net
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そして今回は分詞の意味上の主語について解説したいなと。
なに、準動詞はそれぞれ主語の表記が異なるだけで、あとは一緒です。今回の分詞もそれ用の主語の形があるということ。びびることはないのですよ。
ぜひ分詞の「意味上の主語」、ビシっと押さえてみてくださいね!
分詞は形容詞用法と副詞用法の2種類
● 分詞Ving/ Vp.pの意味上の主語(S)ですが、分詞はそもそも「形容詞用法」・「副詞用法」と2種類の用法があったのを覚えてますでしょうか?この辺のお話は以下の記事でご確認を。
後で見てください。
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なぜ、いきなりこんな確認をしたかというと、この分詞の意味上の主語(S)は、形容詞用法と副詞用法で表現の仕方が違うからなんです。
例えば形容詞用法ですが分詞の形容詞用法って2種類の使い方があったよね。
そう、SVOCのCに分詞が来るパターンと、名詞にかかる分詞。これそれぞれ対応が変わります。
形容詞分詞の意味上のS
① SVOCのCの場合 ⇒ Oが意味上のS ※ O→Cは主語→述語の関係
② 名詞にかかる場合 ⇒ かかる名詞が意味上のS
例 I caught him trying to go out of the room.
「私は彼が部屋から出ていこうとするのを見つけた」
I(S) caught(V) him(O) trying(C) to go out of the room.
→ tryingの主語はhim。
例 That is a very interesting movie.
「それはとても面白い映画だった」
→ interestingはmovieにかかっている。movieがinterestingの主語。a movie (is) interestingの関係があります。
分詞構文の主語
形容詞分詞はこれでOK。副詞用法はどうでしょう?副詞のVing / Vp.pは「分詞構文」なので、これは実質分詞構文の意味上の(S)は?という意味になります。
分詞構文の意味上のS
① ない場合 ⇒ 意味上の主語S = 主節(全体)のSと同じ
② 全体のSと違う場合 ⇒ 主格+Vingで書く
例 Seeing me, the dog wagged its tall.
「私を見るとその犬は尻尾をふった」
→ Seeing meは分詞構文。seeingの主語(S)がないのは全体の(S)と同じため。したがって主語(S) = the dog。
例 The rain beginning to fall, we took a taxi.
「雨が降り出したので、我々はタクシーに乗った」
→ beginningの意味上の(S)はThe train。全体の主語(we)と違うので主語を書いている。
分詞構文の作り方についてはこちらの記事をどうぞ
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本日の練習問題
少し【練習】して頭になじませよう!
[練習問題]各文を和訳せよ。また各文の分詞の役割を決め、意味上のSを指摘せよ
(1) We heard her singing merrily.
(2) The girl singing merrily is my sister.
(3) This is a camera made in Japan.
(4) Look at the sleeping baby.
(5) I talked to the boy playing the piano.
(6) Tired after a long walk, I went to bed early.
(7) It being fine, we will go on a picnic.
【解説】
知覚動詞に使われている分詞
(1) We heard her singing merrily.
「私たちは彼女が楽しそうに歌っているのを聞いた」
heard = 知覚動詞。SVOC文型。singing=C。
SVOCのOとCは【主語→述語】の関係なのでsingingの意味上のSはherということになります。
(2) The girl singing merrily is my sister.
「楽しそうに歌っている少女は私の妹です」
singing merrily がThe girl にかかっている分詞の形容詞用法ですね。名詞にかかる分詞の意味上のSは修飾している名詞です。
(3) This is a camera made in Japan.
「これは日本製のカメラだ」
made in Japan がa cameraにかかっているので形容詞分詞。madeの意味上のSはa camera。注:「受身の関係」になっていることに注意だ!!!まちがっても「過去形」じゃないぞ。
(4) Look at the sleeping baby.
「その眠っている赤ちゃんを見なさい」
sleepingがbabyにかかっている。したがってsleepingの意味上のSはbaby。
(5) I talked to the boy playing the piano.
「私はピアノを弾いている少年と話をした」
playing the pianoがthe boyにかかっている形容詞分詞。意味上のSはthe boy。
(6) Tired after a long walk, I went to bed early.
「長く歩いた後で疲れていたので、早く寝た」
I went…が主節。ということはその前の文は必ず「副詞」になる。
[Tired after a long walk],= 副詞I went…
副詞のVp.pは分詞構文。(being) tiredのSがないのは主節のSと同じだから。
したがって (being) tired の意味上のSはIということになる。
主節の見極め方がよくわからない人はこちらの記事にどうぞ!
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(7) It being fine, we will go on a picnic.
「天気がよければピクニックに行くつもりだ」
we will go…が主節なのは明らか。したがってweの前にあるものはすべて「副詞」。
[It being fine], = 副詞 we will go….
したがってbeingは分詞構文だ。
beingの前にItがあるのは、「意味上のSが主節のSと違うから」。このItは「天気」のit。必ず「主格」で書くことに注意。
まとめ
さて、今回はいかがだったでしょうか?分詞はちょっと厄介ですよね。シチュエーションによって分詞のSが変わってしまうのはみなさんにとって迷惑以外何物でもありません。
ぜひ、会得して今後の解釈に役立てばと思います。
ではまた。
準動詞の意味上の主語についてよくわからん!という方はこれを機に集中学習してみたらいかがでしょうか。以下の記事にすべてまとめてありますので、ぜひ読んでみてください!
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