● こんにちは、まこちょです。
英文法の単元に「関係代名詞」というものがあります。
この関係代名詞なのですが、なかなか受験生を悩ましてくれる箇所ですね。
関係代名詞といっても「主格」「目的格」「所有格」だの、また先行詞が「人」や「人以外」などでも使い分けが必要で、この関係代名詞を自由自在に使いまわすには、それなりの頭の回転が要求されるというね。全く持って「英作文キラー(?)」な単元なんですね。
しかもこれに加えて関係代名詞は省略ができるだのできないだのと…もういったい何なのよと受験生が愚痴りたくなる気持ちも分かります。
ちょっと軽く関係代名詞の例文を見てみましょうか。
関係代名詞の基本文
【主格(who / which)】
例
The family who live next door are very friendly.
「となりに住んでいる家族はとても付き合いやすい」
The building which is under construction is a new city government office.
「その建設中の建物は新しい市庁舎だ」
簡単に言うと、「主格」の関係代名詞は後ろの文の「主語」が変わったもの。ですから後ろの文、主語がないですよね?
【目的格(whom / which)】
例
The man whom you want to see is out of today.
「あなたが会いたい人は今日は出張しています」
The computer which I bought last month has already broken down.
「僕が先月買ったコンピューターはすでに壊れてしまった」
「目的格」の関係代名詞はその名の通り、後ろの文の「目的語」が変わったもの。だから後ろの文の動詞(see / buy)の目的語がありませんね。
先ほどの「主格」と「目的格」の関係代名詞節の使いわけのポイントは、後ろの文のどこが抜けているかが一番重要です。
【所有格(whose)】
例
Do you see the house whose roof is blue?
「屋根が青い家が見えますか」
所有格は先行詞が「人」でも「人以外」でもwhoseを使います。
とざっくりと関係代名詞の基本形をご紹介しましたが、特に今回重要視したいのは「省略」なんです。
関係代名詞の「省略」の基本
一般的に関係代名詞は「目的格」を省略することができます。ですから、先ほどの「目的格」の例文は省略できるんですね。※前置詞+目的格の関係代名詞は省略できません。今回はオミットします。
例
The man you want to see is out of today.
The computer I bought last month has already broken down.
関係代名詞の省略に気づくコツはこちらに記事へ
www.makocho0828.net
「主格」の関係代名詞は省略できません。もし仮に「主格」の関係代名詞が省略できることになってしまったら、
The boy was running…
こんな出だしで文がスタートするとしたら、この文が
The boy(S) was running(V)…
と(S)と(V)の構造なのか、それとも
The boy ⇐[(who) was running]…
と関係代名詞whoの省略があってwas running以下がThe boyにかかるかが分からなくなってしまうからですね。確かに主格の関係代名詞が省略できちゃったら、英文が急激に読みづらいだろうなあ。
ところがこの「主格」の関係代名詞、実は「ある特殊な形」の時は省略することが可能。
今回はこの例外的な「主格の関係代名詞の省略」のパターンをご紹介します。
主格の関係代名詞の省略はこれだ
1つずつ見ていきましょう。まずはコレ。
① There is / Here is + S の後
Thereの文は皆さんご存知かと思いますが、この文、SとVが倒置しているんですね。
Thereの文が苦手だという人はこちらの記事をどうぞ
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この主語(S)に関係代名詞の節がかかる場合、関係代名詞を省略することができるんです。
例
There is a bookstore (that) sells what you want.
「君の欲しいものを売っている本屋があるよ」
これはThere V + Sで文型が終了してしまうので、Sに何かついたとしてもすぐに「修飾語句」だと分かるからなんですね。
② 関係詞節がThere~の文
次は関係代名詞節がThere(Here)~の文の場合です。
例
This is not the only book (that) there is on the subject of linguistics.
「これは言語学に関する唯一の本というわけではない」
関係代名詞thatの後ろの文がThere~の文で主語(S)がありません。この時も関係代名詞を省略できるんですね。
③ 関係詞節中の文の補語(C)が先行詞になっている場合
例
He is not a coward (that) he used to be.
「彼は以前のような臆病者ではない」
この文章は先行詞のa cowardがもともと
He(S) used to be(V) a coward(C)
と文の補語(C)だったのですが、これが先行詞として関係代名詞の前に行ってしまったものなのです。必ず関係代名詞のthatを使い、しかも省略することが可能です。
④ 連鎖関係使節の場合
今回の主格の関係代名詞の省略で一番難しいのはこれでしょうか。
連鎖関係詞節とは、関係代名詞と後ろの文の間に、S + think / believe / suppose / say / know / hear などの that 節を取る動詞が挿入された形をいいます。
例
The man who was honest deceived me.
「正直なその男は、私を裏切った」
このような関係代名詞の文にI thoughtを挿入して
The man who I thought was honest deceived me.
「正直だと思っていた男は、私を裏切った」
とこのような文を連鎖関係詞節といいます。
このような形のとき、関係代名詞が「主格」でも省略することができます。
The man I thought was honest deceived me.
まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか。このように「主格」の関係代名詞とはいえども、ある条件が重なると「省略」することが可能です。ぜひ覚えておいてくださいね。
ではまた
関係詞の学習方法についてよくわからない!という方は以下の記事で効率よく勉強しましょう。体系的に関係詞の知識を積み上げることができます。
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