● こんにちは、まこちょです。
今回の大学入試問題は「不定詞」をテーマに取り上げてみたいと思います。
不定詞は用法が多いせいか苦手にしている方が多くいらっしゃいますね。それはおそらく不定詞はto+動詞の原形で「名詞」「副詞」「形容詞」のそれぞれの働きがあり、識別しなければならないので、頭の中が混乱するのが要因かと思うのです。
とくに今回の取り上げる「タフ構文」の問題などは、ますます受験生を戸惑わせる箇所で有名です。
この不定詞の「タフ構文」は実はこのブログでもテーマとして取り上げさせていただいたことがあります。ぜひ今回の問題に取り組む前に一読していただけたらなと思います。
参考までに
www.makocho0828.net
では入試問題、取り組んで見ましょう!
タフ構文の練習問題
【問】( )の中に適切な語句を入れなさい
(1) This book is easy enough for them to ( ).
① reading
② read it
③ be read
④ read
(2) This river is dangerous to ( ) in July.
① being swum
② swim in
③ swim
④ swimming
(3) 彼と一緒に働くことはできない
He is impossible ( ) ( )( ).
(4) I have discovered the word which is difficult ( ) in a dictionary.
① to find
② being found
③ to be found
④ find it
さていかがでしょうか。どれもこれも受験生が苦手意識を持つ問題になっています。ぜひ攻略して、今後の学習に生かしてください!
【解法】
① reading
② read it
③ be read
④ read
タフ構文⇒ to V の後ろは名詞が入る場所が一か所空いている
この問題はeasyという形容詞が使われていますよね。
このような形容詞はIt is 形容詞 …の形で使うことをまず「知っている」ことが前提となっています。
したがって
This book is easy…
とItではなくThis bookで始まっているこの文にまずは「違和感」を感じるところを受験生は求められているんです。
そう、この文は本来のeasyの使い方ではありえない形になっている、ここからがこの問題の解法のスタートです。
This book is easy enough for them to…
このtoはIt is 形容詞 to ですから不定詞のtoであることは明白、後ろには「動詞の原形」が来ます。
したがって①はまず選択肢から外れることが分かりますね。その他の選択肢はすべてreadがらみですから、
This book is easy enough for them to read…
と考えられます。this bookは「タフ構文」で、本来はto Vの後ろにあったという事実を知っている方は、
It is easy enough for them to read this book.
となっていたことが分かるはずです。答えは④が正解。②のようにread itにしてしまってはthis bookの帰る場所がなくなってしまいます。タフ構文はtoV以下に名詞の入る場所が1つ空いていることが条件なのです。
① being swum
② swim in
③ swim
④ swimming
Vは「自動詞」か「他動詞」か?
This river is dangerous to...
dangerousが光っています。この形容詞も先ほどのeasyと同じ、It is dangerous to Vの形で使うのがデフォなのです。したがってThis riverは本来はto Vの後ろにあったことが推測されます。もちろんtoの後ろは動詞の原形ですので、
It is dangerous to swim this river in July.
となっていたのが分かりますよね。すると答えは③に見えますがちょっと待ってください。
swimは「自動詞」で後ろに直接名詞を置けないのです。
自動詞と他動詞とは?参考までに
www.makocho0828.net
そうthis riverをswimの後ろに置くにはこうなってないとまずいですね。
It is dangerous to swim in this river in July.
これならバッチリですね!答えは②が正解。in julyのinに騙されないようにしましょう!
He is impossible ( ) ( )( ).
人を主語に取れない形容詞
impossbleもやはりIt is impossible to Vで使います。特に「人を主語に取れない形容詞」はしっかり身につける必要があります。
したがってHeは本来はto Vの後ろ。
It is impossible ( to ) ( V )( him ).
となることが推測されます。「働く」はworkですから、Vのところにはworkが入りますが、workは「自動詞」なので後ろにhimを直接置くことができません。そう、先ほどの(2)と同じパターンですね。
「彼と(いっしょに)働く」にふさわしい前置詞はwithが適当だと分かります。
答えは
He is impossible ( to ) ( work )( with ).
① to find
② being found
③ to be found
④ find it
関係代名詞との複合問題も考え方は一緒
最後の問題もタフ構文なのですが、関係代名詞との複合問題になっています。ですが考え方は今までと全く同じです。
I have discovered the word which is difficult ( ) in a dictionary.
関係代名詞whichの先行詞はthe word。したがってisの主語はthe wordということが分かります。つまり、
The word is difficult ( ) in a dictionary.
It is difficult to Vの形で使うことが分かっているみなさんは当然the wordの本来の場所はどこ?と思うはずです。そう動詞findの後ろだったのです。
It is difficult to find the word in a dictionary.
の形が想像できた方は答えが分かったはずです。①が正解。
まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか。この「タフ構文」がらみの問題は入試問題の常連です。ぜひモノにしてみてくださいね!
ではまた
不定詞の効率的な学習方法が知りたい方は以下の記事がおススメ。
仮主語構文について詳しい学習手順が知りたい記事はこちらへどうぞ。
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