● みなさんこんにちは、まこちょです。
今回も皆さんと一緒に入試問題を「解釈」してみましょう。特に「同格」や関係代名詞の省略などに注意してみましょうね。
丁寧に読み込むと皆さんの力になっていく良文をセレクトしてみました!
本日の問題
さていかがでしょうか。ポイントは基本の構造をしっかりつかむことですね。特に第③文はしっかりと構造を理解することが要求されます。
では【解説】にいってみましょう!
asの「=」性をしっかりつかもう
● As a method of conveying information, … ⇒ このasは、後ろにa methodと名詞が続くので「前置詞」のasですね。前置詞のasは「~として」として訳すとしっくりきます。
of Vingの形は「同格」のof。「~という」という訳語で前の名詞にかけると良いでしょう。したがってここまでの訳は「情報を伝達する(という)方法として」
of Vingってそんな形あったっけ?と思ってしまった人、こちらの記事をどうぞ
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ところで前置詞のasというのは「=」の性質を持っているのですが、ここでは何と「=」なのでしょう?次の例を見てください。
例
We regard him as a teacher.
「私たちは彼を先生と思った」
この文のasは前置詞のas。「=」性がありますのでhimとa teacherが「=」の関係になっているんです。
A = Bの関係になっていると分かりやすいのですが、今回は As Bですからね、当然Aは何?って気にしながら読まないと文意をしっかりと押さえているとは言えません。ここは、
As a method of conveying information, lectures lack …
とlectures と a methodが「=」の関係でつながっていることをつかみましょう。つまり、
Lectures as a method of conveying information lack…
と言っているのと同じです。
訳「講演には、情報を伝達する(という)方法として、…が不足している」
asは強敵!これを機にマスターしてしまいましょう!
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このtheは何?
つづいて
…lack the speed and the free-ranging exploration
「速さや制約のない検索(が不足している)」と訳は問題ないでしょうが、よく見るとtheがついていますね。
初めて出てきた単語にtheがつくのは特殊な場合を除きありません。そうこのtheは「予告のthe」。後ろから「スピードと制約のない検索」についての「説明」が入ることを前もって教えてくれていますよ。そう思いながら後ろを読み進めると、
… the speed and the free-ranging exploration typical of computer access to data.
やはり説明の箇所が出てきました。typicalは形容詞で「~に特徴的な」。前の名詞にかけましょう。
訳「講演には、情報を伝達する(という)方法として、コンピュータがデータにアクセスする際に特徴的である速さや制約のない検索がない(不足している)」
予告のtheとはなに?と思った方、一度こちらの記事をお読みくださいませ
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関係代名詞の省略を見切ろう
● The information they contain is… ⇒ 英語は名詞が連続して2個続くことは原則ありません。ここは関係代名詞のwhich(that)が省略されていることを見切り、
The information ⇐[(which) they contain] is…
「講演に含まれる情報が、…である」
と読めれば問題なしです。
関係代名詞の省略が分からなかった…という方、こちらの記事にGoです
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名詞の箇所を「動詞」に訳す
つづいて
The information~ is rarely the reason for our interest in them; …
rarelyは否定語で「めったに~ない」ここでは「~情報は、…の理由になるのはめったにない」が基本訳になります。
our interest in them は「我々の講演に対する興味」でもいいのですがなんかぎこちないですよね。そう、このように英語は「名詞」の組み合わせを多用する言語ですから、動詞主体で組まれる「日本語」と実は相性が良くないのです。
したがってこういった場合は「動詞」風に訳すと意味がつながりやすくなることが多い。これを名詞構文といったりします。ここでは
our interest in them
「我々の講演に対する興味」
↓
We are interested in them
「私たちが講演に興味をもつ(こと)」
と読みやすくしましょう。
訳「講演に含まれる情報が、私たちが講演に興味を持つきっかけになることはめったにない
セミコロンをしっかり解釈する
つづいて
… our interest in them; the source of their fascination is the eloquence and angle of vision of the lecturer.
とセミコロン。セミコロンは「接続詞」の何でも屋であることは以前このブログでも取り上げさせていただきました。
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セミコロンはカンマ(,)とピリオド(.)の中間の機能を持っています。それぞれの文を比較対照する場合に使ったりします。
;the source of their fascination is the eloquence and angle of vision of the lecturer.
訳「講演を魅力的なものにするのは、講師の雄弁さやその物の見方である」
what節の範囲を見切る
● What makes such presentations worthwhile is …⇒文頭のwhatを見たらまずは【文末を見る】のが基本セオリー。whatが疑問詞で使われているのなら文末に「?(クエスチョンマーク)」があるはずだからです。
ない場合は「名詞節」として文の主語(S)になっている関係代名詞のwhatですから、what節の範囲を特定しましょう。
1つの節には動詞は1つが原則ですのでここはisの手前までがwhat節の範囲であることが分かりますよね。
[What makes such presentations worthwhile] is…
makeがSVOCの第5文型を作っています。
訳「そうした講演が価値のあるものになるのは…である」
what節が苦手だ!という方はこちらの記事をどうぞ
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構造を正確につかむ
つづいて
… is the opportunity they afford…
また初めて出てきたoppotunityにtheがついています。予告のthe。they affordをoppotunityにかけましょう。関係代名詞が省略されています。
…is the opportunity ⇐[(which) they afford]…
affordは「与える」という意味。
訳「そうした講演が価値のあるものになるのは講演が与えてくれる機会である」
ところで講演は「どのような機会」を与えてくれるというのでしょう?それを解決するのが先ほど学習したof Vingの形なのです。
the opportunity…. of seeing, and asking questions about, …
先ほどと同じようにof Vingは「同格」でした。ここではoppotunityと「同格」の表現になっているんです。
したがってここの訳は「そうした講演が価値のあるものになるのは…と分かり質問をする(という)機会を講演が与えるからだ」となります。
how節の役割とは?
ところでこの後ろにあるhow節はどのような役割なのでしょうか。
… of seeing, and asking questions about, how another human being perceives the world.
よく見るとこの部分、seeは「他動詞」であるにもかかわらず目的語(O)がなく、aboutも前置詞ですので後ろに目的語(O)が必要なのですがありません。
そう、このhow節が両方の目的語(O)の役割をしているんですね。how節は「名詞節」になれるので問題ないんです。ここでのhowの意味は「どのように」
訳「そうした講演が価値のあるものになるのは、他の人がどのように世界をとらえているかを分かり、それについて質問をする(という)機会を講演が与えるからだ」
how節の訳し方についてはこちらの記事をどうぞ
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さてできました!完成訳はこちらになります。
全体訳「講演には、情報を伝達する(という)方法として、コンピュータがデータにアクセスする際に特徴的である速さや制約のない検索がない(不足している)。講演に含まれる情報が、私たちが講演に興味を持つきっかけになることはめったにない。そうした講演が価値のあるものになるのは、他の人がどのように世界をとらえているかを分かり、それについて質問をする(という)機会を講演が与えるからだ」
まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか。今回のポイントは
① asの「=」性
② 同格のof
③ 関係代名詞の省略
④ what節の処理
⑤ 共通の目的語の判断
です。ポイントが多いですが、これまでにご紹介した記事の復習がほとんどになりました。ぜひ何回もチャレンジしてみることをお勧めします。
ではまた
英語の「同格」について学習方法がさっぱり分からない方は以下のボタンをクリック!効率よい学習手順がまるわかりです。
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