●こんにちは、まこちょです。
みなさんが学習する未来表現にwillとshallがありますよね。
この2つのニュアンスの違いについては生徒からの質問が多い箇所ではあります。
「同じ未来形なのだから、willで書いてある箇所はすべてshallに書き換えることができるのでは?」
こういった質問の内容が大部分なのですが、確かにごもっともですよね。
そんなわけで今回はこのwillとshallの違いをテーマにお話したいかなと。
これが分かれば、あのマッカーサー元帥がいった名言I shall return.がなぜI will return.ではなかったのか分かります。
ぜひ豆知識として英語学習にお役に立てば幸いです。
willとshallの違い
willの基本のニュアンスは「意志」
まず、willについてちょっと見ていきましょう。
willとは名詞形で「意志」という意味があるように、本来は「未来」というよりも「意志」を表す用法なんです。つまり「~しよう」がもともとの意味。例えば
例
I will go to the park today.
「私は今日公園に行きます」
この文は間違いまく「I」の意志を表しているわけですね。
ちなみにwillには「意志」はあるのですが「義務感」は全くないんです。ここも比較的重要ですね。まとめると
②「義務感」はない
ではshallを使うといったいどういうニュアンスになるのでしょう?
shallのニュアンスは「運命」
先ほどの例文をshallに置き換えてみましょう。するとどのように意味が変わるのか。
例
I shall go to the park today.
「私は今日公園に行くことになる」
shallのニュアンスを一言でいうと『運命』。またの名を『神様』のshallと言われています。
これはどういうことかというと、shallを使うと、「私が今日公園に行くのは、【私の意志ではなく『運命』でそう決まっているのだ】」というニュアンスになるんです。
つまり結果的に何人にも変えることができないめちゃくちゃ強い意志を表しているといえますね。だってすごいですよね。例えば
例
I shall eat lunch today.
だったら「俺が今日昼食を食べるのは、俺の意志じゃない。神様(運命)によって決まっているんだ。だからなんびたりともこの行為を邪魔することは出来ない」という意味なんですから!
つまりどんな状況になっても必ず昼食は食べる!と言っているんです。すっげーな(笑)
shallについてまとめておきましょう
マッカーサーがあの時I shall returnといったのは?
ところでみなさんはダグラス・マッカーサーをご存知でしょうか。
ちょっと引用しますね
【ダグラス・マッカーサー】
ダグラス・マッカーサー(Douglas MacArthur、1880年1月26日 – 1964年4月5日)は、アメリカの軍人、陸軍元帥。連合国軍最高司令官を務めた。コーンパイプがトレードマークであった。(Wiki)
この人がそうです。
歴史で学習した方も多いかと思いますが。戦後日本の統治に赴いたマッカーサーとGHQは戦時中の日本軍捕虜の尋問などで、日本人の扱いを理解していたらしく、とても人気があったのだそうです。
そのマッカーサーが日本を去る時に残したセリフはとても有名ですね。
I shall return.
このセリフが当時英語学者の間で物議をかもした理由が「なぜマッカーサーはこのセリフでwillではなくshallを使ったんだろうか?」というものでした。
でも、みなさんはもうお分かりですよね。
そう、マッカーサーはこのセリフにshallを使うことによって「私が日本に戻ってくるのは私の意志ではない。神様(運命)によってそう決まっているのだ」⇒「私は必ず日本に帰ってくる!」という明確なメッセージだったのです。
まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか。このように一見区別がしづらい表現も名言などを駆使して覚えるとそのニュアンスの違いが分かるのですね。
ぜひshallを使うときはこの名言を思い出してみてくださいね!
ではまた
助動詞の学習手順について知りたい方は、まず以下の記事を見て助動詞の流れをつかみましょう。
コメント