● みなさん、こんにちはまこちょです。
毎日受験生と接していると高確率で上がる質問に
「語法ってなんですか?」
「語法・述語ってどのくらい覚えればよいですか?」
というものがあります。また、
「センター試験の文法パートの点数が上がりません。どうしたらいいですか?」
という質問も。
すごい気持ちが分かります。この語法というジャンルはそれほど受験生にとっては扱いにくいものであることがよくわかりますね。
例えばセンター試験の問2は「文法パート」というよりも「語法・表現パート」に名称を変えた方がいいのではないかというくらい語法の出題が多いですし。
したがってセンター試験の英語で高得点を取るには、この語法というジャンルは決して外すことができません。
とくに動詞の語法はしっかりとマスターすることが必要です。
ぜひ語法の知識をこのカテゴリで会得し、皆さんの語学学習に役立ててくださいね!
参考までに第1回語法記事はこちらです
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動詞の練習課題
【問】( )の中に適切な語を入れなさい
(1) The trainer ( ) the bear sit on the stool by beating in with a whip.
① let
② got
③ forced
④ made
(2) The nurse ( ) enter the room because the patient was in a critical condition.
① said us not to
② talked us not to
③ spoke us not to
④ told us not to
(3) The pilot ( ) the landing was delayed.
① explained to us what
② explained us why
③ explained to us why
④ explained us of why
(4) I ( ) I can buy a car next year.
① hope
② wish
③ want
④ need
(5) The two parties might ( ) an agreement by tomorrow.
① arrive
② reach
③ come
④ get
今回も「動詞の頻出語法」を5題セレクト。ぜひ一旦解いてみてから解説を見ていただけるとありがたいです。
【解説】
使役動詞 make、let等の「書き換え」は完璧か?
(1) The trainer ( ) the bear sit on the stool by beating in with a whip.
① let
② got
③ forced
④ made
もちろん動詞がこのように( )で開けられている以上、単に「意味」の違いを聞いてくるだけではありません。
例えば今回の問題などは動詞周り、すなわち( )の周りがどのような形を取っているかを冷静に判断しなければなりません。
The trainer(S) ( (V) ) the bear(O) sit(C) on the stool by beating in with a whip.
今回はSVOCの第5文型を取っていることが分かりますので、選択肢の中からこの形を取れる動詞を選んでいくことになります。
ここで選択肢の②と③を外せる人は「使役動詞」の知識が備わっている人といえます。
なぜならこのget / forceの2つはCの箇所は必ずto不定詞の形を取るからなのです。
例 We couldn’t get him to sign the agreement.
「私たちは彼に同意書にサインさせることができなかった」
例 The employer forced his workers to work late without overtime pay.
「その雇用主は労働者を残業代なしで遅くまで働かせた」
①と④はCの位置に「原形不定詞」が来ます。要するに「toのない不定詞」ですね。ではどちらを選べばよいでしょう。
この時のポイントはby以下内容になるんです。by以下はby beating in with a whip「むちで叩くことによって」ですから【強制的】に座らせていることがうかがえますね。
したがって強制力が強いのはletよりもmakeということになります。答えは④ですね。
訳「そのトレーナーは熊をむちで座らせることで無理やり座らせた」
使役動詞make / have / let基礎学びたい方はこちらの記事がおススメです
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ちなみにmakeはforce、letはallow等で書き換え出来ますので注意しておくと良いでしょう。
● make O 原形不定詞
= force O to 原形
● let O 原形不定詞
= allow O to 原形
say / tell / talk / speak等の語法は?
(2) The nurse ( ) enter the room because the patient was in a critical condition.
① said us not to
② talked us not to
③ spoke us not to
④ told us not to
この問題も意味の上なら全部「言う・話す」ですから選べませんよね。そう、「形」を聞いているんです。
この中で即効で候補から外してほしいのはtalkとspeak。なぜならこの2つは基本「自動詞」で使うからなんです。ですから後ろにusなどの名詞が来るわけないんですよね。
tellとsayは「他動詞」でその意味では後ろに名詞が来ても問題ないのですが、使い分けをちゃんとしておきましょう。
tell + 人
say + 人以外
したがって答えは④、tell 人 to Vで「人にVせよという(命じる)」です。
訳「患者が危篤状態であるので、看護師は我々に部屋に入らないよう指示した」
say / tell / talk / speakについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事がおススメ
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explainはSVO文型
(3) The pilot ( ) the landing was delayed.
① explained to us what
② explained us why
③ explained to us why
④ explained us of why
explainやsuggestなどの動詞は「AにBを【説明する・提案する】」と考えるとこんな表現ができると考えがちです。例えば「私は彼に問題を説明した」の表現ですが、
×例① I explained him my problem
と表現してはいけません。一見SVOO文型で表現できそうなのですがじつはSVOの第3文型でしか使うことができないのです。したがってexplain / suggest / introduceなどは前置詞toを使い、
【explain / suggest / introduce の語法】
V + 目的語 + to 人
V + to 人 + 目的語
と表現することになっています。先ほどの例文も
I explained him my problem.×
→ I explained my problem to him.○
とします。
そういう意味で選択肢の②と④は外せることが実力でしょうか。あとはwhyかwhatですがこれもやみくもに意味を当て込まないで、後ろの文が「完全な文」か「不完全な文」で判断していきます。
what +「不完全文」
why +「完全文」
後ろの文はthe landing(S) was delayed(V)で「完全な文」。したがってwhatは入れられませんね。whyが正解になります。③が正解。
訳「そのパイロットは着陸が遅れることを我々に説明した」
「完全な文」「不完全な文」のことについて詳しく学習したい方はこちらの記事をどうぞ
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hope / want / wishの使い分けは万全か
(4) I ( ) I can buy a car next year.
① hope
② wish
③ want
④ need
この問題も一時期にそうとう流行った問題です。( )には動詞が入ることは明白ですからこの英文は2つ文があることになりますね。
そう接続詞のthatが省略されているんです。
I ( ) that I can buy a car next year.
じつはこの時点で省くことができる選択肢が2つあるんです。それが③と④。wantとneedは後ろにthat節を取ることができないんです。
ではhopeとwishはどうか?
この2つはthat節を取ることができますが、wishは「仮定法」表現で使います。つまりwishの場合that節は最低でも「過去形」にしなければいけません。
例 I wish you could come.
と使います。このように wish を使うと、「(実際は来られないけれど)あなたが来てくれたらいいのになあ」と残念な気持ちを伝えることができます。
したがって今回はhopeの①が正解。
訳「私は来年車が買えればなぁ」
★【覚え方のポイント】
wantとhopeの使い分けを苦手にしている方は多いのですが、実はこの2つはお互いの【無い】部分を補っていることで有名です。
覚えるときの参考にしてください。
○ want 人 to V ←→ × hope 人 to V ⇒ hope for 人 to Vと表現する
× want that S+V ←→ ○ hope that S+V
「到着する」シリーズをものにする
(5) The two parties might ( ) an agreement by tomorrow.
① arrive
② reach
③ come
④ get
( )の後ろに an agreementと名詞があります。ということは( )の中は「他動詞」が来るんですね。
と、たったこれだけの知識で選択肢の①③④が外せてしまうのはある意味「おいしい」ですよね。①③④は「自動詞」。
したがっ後ろに直接名詞を置けません。それぞれ、
arrive at / in
come to
get to
と使うことは覚えておきましょう。reachは「場所」だけでなく「【決意・結論などに】達する」時も使えることは覚えておきましょう。答えは②。
例 reach a conclusion [an agreement]
「結論[妥結点]に達する」
訳「その2大政党は明日までに同意に達するだろう」
他動詞と自動詞についての記事はこちらがおススメです
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まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか。語法はともすれば暗記になりがちでつい後回しになってしまいますがコツコツと積み上げていってください。
ではまた
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