● みなさんこんにちは、まこちょです。
今回も読みがいのある英文をセレクト。疑問詞の強調構文についてです。この構文は正直、半分「慣れ」が必要で、まさか強調構文の疑問文だったのか、と気づかない可能性すらある厄介な形をしています。
ぜひ最後まで粘り強く読んで見てくださいね!
要所要所にこれまでの復習ができるように配慮したものになっています。
今日のお題
【問】
① Strange to say, of all the irrational fears undoubtedly the strongest and most common one is the fear of speaking in public. ② Why is it that the simple act of standing in front of a group of people and talking to them for a few minutes should produce such astonishing physical reactions?
本日は2文構成。解説が長いですがゆっくりお付き合いください。
【解説】
[①の文]
Strange to say, of all the irrational fears undoubtedly the strongest and most common one is the fear of speaking in public.
SとVを特定しよう
● Strange to say, of all the irrational fears… ⇒ Strange to say「奇妙なことに」,と「副詞句」の熟語からこの文章は入っていきますが、主語(S)と動詞(V)を見つけていく姿勢はいつもと全く変わりません。ですが、
of all the irrational fears…
前置詞のついている名詞は主語になれないのでしたね。したがってfearsは(S)候補から外れて、< >でくくり、
<of all the irrational fears> undoubtedly the strongest and most common one(S) is(V)…
と(S)と(V)に辿りつければ完璧。
of+複数名詞は「~のうち」irrational「不合理な」 undoubtly「疑いなく」
訳「奇妙なことだが、あらゆる不合理な不安の中で、最も強く、最もよくみられるものは、疑いなく…」
ここまでの解釈は以下の知識を使いました
www.makocho0828.net
つづいて
… is the fear of speaking in public.
特徴のあるofの用法が出てきましたね。of + Vingの形をとるofは「同格」表現。「Vするという…」と解釈していきましょう。in public「人前で」
訳「奇妙なことだが、あらゆる不合理な不安の中で、最も強く、最もよくみられるものは、疑いなく人前で話をする不安である」
ofの知識はバッチリですか?こちらに詳しい記事があります
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[②の文]
Why is it that the simple act of standing in front of a group of people and talking to them for a few minutes should produce such astonishing physical reactions?
強調構文の疑問文の形に【慣れよう】!
● Why is it that… ⇒ この形は理屈で覚えるのが半分、この形に慣れるのが半分です。そう【強調構文の疑問詞形】。
ちょっと例文を出しますね。
例 It is this dog that bit your friend.
「あなたの友達にかみついたのはまさにこの犬です」
この文は「強調構文」ですが、この文を疑問文にすると
Is it this dog that bit your friend?
さらにthis dogを問う疑問詞を使った文を作ると
What is it that bit your friend?
「あなたの友達を噛んだのは何ですか?」
と強調構文独特の形になることに注目してください。まとめると、
It is A that… ⇒ 疑問詞+is it that…?
となるわけです。したがってWhy is it that… で「…なのはいったいなぜなのか」。このitを絶対に「それ」と訳してはいけません!
強調構文か仮主語構文かをはっきりさせよう!
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このtheはいったい何?
つづいて
…that the simple act of standing in front of a group of people…
とまた先ほどのofと同じ形。「同格」のofですね。simple actにかかっているのですがそれ以前にthe simple actのtheが「予告」のtheであることも気づきのポイントになります。
訳「一群の人々の前に立つ(という)単純な行為(が)」
予告のtheってなんだっけ?と思った人はこちらの記事へGO!
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andが繋いでいるものは?
…the simple act of standing … and talking to them for a few minutes…
andが入りますが、慌てずに。後ろがtalkingですので前と同じ形を見つけましょう。
…the simple act of standing … and talking to them for a few minutes should produce…
訳「一群の人々の前に立ち、彼らに向かって2、3分間話をする(という)単純な行為(が)…を生み出す」
astonishing「驚くべき」、physical「身体の、reaction「反応」
なお、shouldは疑問詞の文と一緒に使われた場合、「意外・不可解・驚き」を表して「いったい・そもそも」というニュアンスを出すことができるということは知っておきましょう。
この時shouldは「~すべきだ」とは訳さないのがポイントです。
例 What should he say?
「いったい彼は何を言っているんだ?」
訳「一群の人々の前に立ち、彼らに向かって2、3分間話をするという単純な行為が、あのように驚くべき身体的反応を生み出すのは一体なぜなのだろうか」
さて出来ました!今回の全体訳はこちらになります。
全体訳「奇妙なことだが、あらゆる不合理な不安の中で、最も強く、最もよくみられるものは、疑いなく人前で話をする不安である。一群の人々の前に立ち、彼らに向かって2、3分間話をするという単純な行為が、あのように驚くべき身体的反応を生み出すのは一体なぜなのだろうか」
まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか。今回のポイントは
① SとVの特定
② ofの処理
③ 強調構文の疑問文
④ andの処理
⑤ shouldの特殊な意味
でした。なかなか学習のしがいがある良問だと思います!
ではまた
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