● みなさんこんにちは、まこちょです。
この「英作文講座」今回で4回目、このブログ初の「読者参加型」なカテゴリーになっていますが、おかげさまで毎回参加してくださっている方もいらっしゃいまして、本当に感謝、感謝です。ありがとうございます。
このカテゴリーは英作文が得意な人もそうでない方も、一緒になって、ある1つの課題について「あーでもない、こーでもない」と批評してみようというコーナーです。
いや、本当にいろいろな書き方があるなぁ、と感心することが多く私も非常に勉強になっています。
さて今回の課題は
「ケンは大学に進学することに決めた。目下、試験に向けて勉強中である」
でした。お忙しい中、今回も39名の読者の方からコメント欄に送っていただきました。本当にありがとうございます。
では、見ていきましょう。何度も言いますが、これ何よりも私が楽しみにしているんですよ(笑)
過去形と現在完了形の違いとは?
まずは「ケンは大学に進学することに決めた」の箇所です。
この箇所、一見簡単に書けそうに思えますし、出題した私もそう思っていました。
ところが送られてきた英作文を見させていただいたら、意外と書き方が分かれたのが印象深かったです。
ポイントは「~した」の箇所でした。ちょっと内訳を見てみましょう。
【~した】の表現
① decided
⇒ 「過去形」で表現(26名)
② has decided
⇒ 「現在完了形」で表現(13名)
正確にはdecideの代わりにmake up one’s mindという熟語を使って表現している方が1名いらっしゃいました。ちょっと分かりやすく統一しますね。
私たち日本人は「~した」の表現が苦手だと言われています。
なぜなら「~した」は「過去形」ですね!って英語学習の初期の段階で教わってしまうために、この言葉を見ると【何も考えずに】過去形を選んでしまいたくなるからなのです。
「~した」だったら必ず「過去形」とは限らない
というところをもう一度集中して学習してみましょう。
これが過去形と現在完了形の違いの具体例
まず「過去形」ですが、この時制を使う場合には、非常に重要なポイントがあります。
【過去形】
① 「現在」を含まない(過去の内容が現在に影響されない)
② 「過去形」を使うには過去を表す言葉が必要
この2つは非常に重要なポイントです。
例えば①なのですが、これって【当たり前】のように思われるじゃないですか。
ところがこれって結構徹底されないんですよね。例を挙げます。
例「彼は英語を勉強した」
I studied English.
studiedは「過去形」ですね。したがってこの文は【現在を含まない】ことになってしまいますから、「【今は勉強していないけれど】私は英語を勉強した」というニュアンスが勝手に反映してしまいます。
つまり「I」は今は勉強してないというところが非常に重要なんです。確かに過去(昔)に「英語を勉強した」のは分かりますが、現在(今)は「英語を勉強していない ⇒ 現在(今)に英語の勉強の【影響が全く残っていない】」ということになります。
ところが現在完了形で書くと「過去で行った行為が現在にも影響している」、つまり「現在」を含むんです。
もう1つ分かりやすい例を。みなさんは「春がきた」ってどう表現しますか?
このセリフを言う時って、通常「【今が】春」のときに言うんですよね。桜が咲いているのを見て「あ~春だなぁ」って思うんじゃないですか。
それを「来た」に反応して
Spring came.
と文章を書いてしまうと、「今は春じゃない」というニュアンスが出てしまいますからちょっとおかしいですよね。
いまが春まっさかりで思わず「春が来たなぁ」という場合、「今」含めてあげましょう。したがって
Spring has come.
と表現するとバッチリ。今が春の影響をふんだんに受けているぜ!のニュアンスを出すことができるのです。
またもう1つ②のポイントですが、
時制は【文脈で明らかである時以外は】必ず時制を表す言葉と一緒に使うのがルールです。
よくyeaterdayを見たら「過去形」、tomorrowを見たら「未来形」とか習うじゃないですか。あれは、「過去形」「未来形」はそれぞれの時制を表す表現と一緒に使わなくてはならないのでこう表現されるんです。
したがって先ほどの例で言うと
Spring came three months ago.
I studied English yesterday.
と過去を表す言葉と一緒に使わなくてはダメなんです。
というわけで今回の場合は後ろの文で「目下(今)、試験に向けて勉強中である」という内容が続きますから、
「大学に進学することに決めた」という内容が今も影響を及ぼしていることは明白です。
したがってここは現在完了形を使って表現するとより自然な表現になります。
「大学に進学する」
表現ですね。go to college(university)が大多数(33名)です。go to schoolと同様、college(university)は無冠詞単数形で使います。
ちなみにcollegeとuniversityの区別ですが、一般的にはcollegeは「専門大学・短大」などを指し、universityは「総合大学」を指す言葉として使われますが、その区分は英語圏の国でも曖昧です。
「決める」
decideが適当。make up one’s mindは「決心する」で同じニュアンスで使えそうです。ただdetermineは主語が「政府」などの場合に使い、個人の「決定」にはあまり使いません。
「目下、勉強中である」
目下とは「今」ですからnowを使うと良いでしょう。ほとんどの方(34名)がnowで表現していました。またその他の方は「現在進行形」を使って、nowを省略している方も見られました。
「試験に向けて勉強している」
He is studying for his examination now.
この形が非常に多く問題ないかと思います。細かくみると、「試験」はthe entrance examinationと「入学試験」の意味で表現しても問題ありません。またexaminationは複数校受ける場合はもちろんsをつけて複数形にしましょう。
【解答例】
Ken has decided to go (on) to college. He is studying for the (entrance) examination(s) (exams) now.
まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか。「過去形」と「現在完了形」の使い分けは非常に難しいので、ぜひモノにしましょう!
次回の課題はこちらになります
課題 「彼は小説を2冊貸してくれたが、どちらもまだ読んでいません。この2週間、試験準備で忙しかったからです」
ちょっと長めですが復習も兼ねています。ぜひご参加を!
ではまた
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