● こんにちはまこちょです。
今回からさらに新カテゴリがスタートします。
私のこれまでのカテゴリの中には「英文解釈」があります。いつも読んでいただいてありがとうございます。
英文解釈
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「英文解釈」のカテゴリでは英文を「正確に」読むことを基本コンセプトとして記事を書いているわけですが、こちらではある程度「読める」ことを前提に答えを出していく実践形式のカテゴリにしようかと思います。
題材は「大学入試問題」をベースに選んでいますので、ぜひトライしてみてください。
今回の問題は東京大学から出題。
東大と聞くとちょっと引いてしまう方もいらっしゃいますが、読解問題としてこれほど練れた問題を出す大学もありませんので、臆せずやってみることをお勧めします。
本日のお題
【読解問題1】下線部の解釈としてもっともふさわしいものは次のうちどれか。その記号を記せ。
① Equivocation means using words ambiguously. ② Often done with intent to deceive, it can even deceive the person who is using the expression. ③ Equivocation occurs when words are used with more than one meaning, even though the soundness of the reasoning requires that the same use be kept throughout.
ア だました人にだまされる
イ 自分が論理のわなにはまる
ウ 嘘をついたために損をする
エ 言葉のトリックを見破られる
[東大 95′]
【解説】
この問題は下線部の和訳問題といっていいでしょう。したがって正確に和訳が出せれば正しい選択肢を選ぶのは難しくないかと。
[①の文]
この文から読み進めることになるのですがいきなりEquivocationという、まったく意味が分からない単語が出てきますよね。
Equivocation means using words ambiguously.
もちろんこの大学は「この単語って知ってて当然だよね?」というニュアンスでこの単語を出しているのではありません。
むしろこの単語の意味を「分からない」ことを前提に周りから類推しろ、という思惑が見て取れます。するといきなり後ろの単語のmeanが突破口になってくれるんです。
meanは A mean Bという使い方で「AはBを意味する ⇒ 【A=Bだ】」という表現になるんです。
したがってこの箇所は
Equivocation means using words ambiguously
⇒ Equivocation = using words ambiguously
と言っているようなものですね。
ambiguousは形容詞で「あいまいな」。今回は-lyがついているので「副詞」で使っているのですね。
つまり「=」の先は「言葉をあいまいに使うこと」という表現であることが分かります。
Equivocation = 言葉を曖昧に使うこと
[②の文]
Often done with intent to deceive, it can even deceive the person who is using the expression.
さて下線部を含んだ箇所ですね。下線部は一部ですがここは全体を解釈したほうが分かりやすいでしょう。
often done…で始まるこの文章、oftenが「副詞」ですので外して考えると、この文done(過去分詞)から文章がスタートしていることになりますね。
ところで文頭が「過去分詞」からスタートしている文の解釈は一種類しか存在しないことはこの記事で学習しました。
文頭の過去分詞の解釈はこちら
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つまりここでは「分詞構文」の文であると分かっちゃうわけです。
つまりここは「受動態の分詞構文」のbeingが省略された形だということも理解できるかと。
Being done with intent to deceive, it can even deceive the person …
ところで分詞構文の主語がないのは、【主節の主語と同じだから】でしたよね。つまりここではitと同じということが分かります。
したがってここは、
Though it is done with intent to deceive, it can even deceive…
という文であったことが予測できます。
分詞構文が苦手な方、こちらに記事があります
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ところでこのitは何を指しているのでしょう?
もちろん代名詞ですから前の文に出てきている「単数形」の単語を指しています。
前の文に出てきている単数形の名詞は1つしかないんですよね。そうEquivocation。つまりここは、
Though Equivocation is done with intent to deceive, it can even deceive…
ということになります。
with intent to V は「Vする意図をもって」 deceiveは「だます」とここは語彙の問題。
訳は「曖昧な表現は相手をだますつもりで使われることが多いが、その表現を使っている人をもだましてしまうことがありうる」
したがってこの訳に近いのはイということになります。出来ましたか?
全体訳「①曖昧な表現とは、あいまいに語を使用することである。②相手をだますつもりで使われることが多いが、さらにはその表現を使っている人をだましてしまうこともありうる。③しっかりした論理的思考を行うには、一貫して同じ使い方がなされる必要があるにもかかわらず、単語が複数の意味で使われるときには曖昧表現が生じるのだ」
まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか。これまでの英文解釈の技をしっかりとつかって問題を粘り強く解答してみてくださいね!分からない単語を周りから類推して解法していく問題でした。
ではまた
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