●こんにちは、まこちょです。
今回も元気に英文解釈してみましょう。
とくに今回は「相関構文」、not only A but also B、not A but B等の意外なさばき方に注目してほしいと思います。
本日のお題
【問】
① The average observer misses the subtle differences between cultures that are less striking than those of language, clothing, and food, and he tends to assume that these differences do not exist. ② Unless he has had special training or has special insight, he will not understand that the differences are not merely matters of specific items, such as a particular way to prepare rice or bury the dead, but that those items are shaped into different patterns in an-all systems.
【解説】
[①の文]
The average observer misses the subtle differences between cultures that are less striking than those of language, clothing,and food,and he tends to assume that these differences do not exist.
theの指しているものは?
● The average observer misses the subtle differences ⇒ 文型的には問題ないかと。The average observerは「普通の人」、missは他動詞の場合「見逃す」。the subtle differencesは「微妙な違い」です。
訳「普通の人は微妙な違いを見逃す」
「微妙な違い」って何?という疑問を解消するかのようにsubtle differencesにtheがついています。
このtheは「予告のthe」、後ろから「微妙な違い」について説明が入るのを教えてくれる便利なアイテム。
… the subtle differences between cultures…
訳「普通の人は文化(間)の微妙な違いを見逃す」
予告のtheって何?と思った人はこちらの記事へどうぞ
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なるほど「文化の違い」ですか。どんな「文化」なんでしょうか。
…the subtle differences between cultures that are less striking than those of language, clothing,and food,…
このthat節は後ろの文の主語がないので関係代名詞のthat。さらに説明しています。
that節の中身はless~than「比較」の構文が使われていますがthoseは何を指しているでしょうか。
訳「言葉や服装、食べ物の【those】ほど目立たない文化間の違い」
ここで「比較」の対象は文法的に同じ形をとるというルールを思い出せた人はgoodですね。そうここは
…the subtle differences between cultures that are less striking than those of language, clothing,and food,…
とbetweenとofの違いこそあれ、名詞 between 名詞、名詞 of 名詞と「同じ形」をしていることに気づいたでしょうか。
そう、thoseはdifferencesを指しているんですね。
訳「言葉や服装、食べ物の違いほど目立たない文化間の違い」
「比較する」ことについて詳しい記事はこちらになります
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続いて
…and he tends to assume that these differences do not exist.
tend to V 「Vする傾向がある」、assume「考える」と単語的な問題ですね。
訳「そういう人は、そのような違いは存在しないと考えがちだ」
[②の文]
Unless he has had special training or has special insight, he will not understand that the differences are not merely matters of specific items, such as a particular way to prepare rice or bury the dead, but that those items are shaped into different patterns in an-all systems.
主節のS+Vを発見する
● Unless he has had special training or has special insight,…⇒unlessは接続詞。接続詞のついたS+Vは「主節」の文になれないのをこれまでの学習でわかっている方は、
Unless S+V… , S+V…
と別のS+Vを見つける頭になっているのが英文を読むのに慣れているということなのです。
unlessは「~でなければ」、insightは「洞察力」
訳「特別な訓練を受けたり、特別な洞察力を備えた人でもない限り」
主節のS+Vの発見方法についてはこの記事を読もう
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…he will not understand that the differences are not merely matters of specific items,…
動詞のunderstandの後ろにthat。「動詞の後ろのthatは接続詞を疑え」でしたね。
specific itemsは「個々の事象」
訳「そういう文化の違いとは、単に個々の事象といったものではないということを理解できない」
接続詞の考え方を深めよう!
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such asを使いこなそう
続いて
… matters of specific items, such as a particular way to prepare rice or bury the dead,
such asは A,such as Bの形で使い【抽象】such as 【具体】という「因果関係」を作ります。そしてこの仕組みを分かってさえいれば、A, such Bを「BのようなA」という訳出にこだわらずに、「A、例えばB」と訳しても構わないということになります。したがってここは、
訳「個々の事象、例えば米の料理法や死者の埋葬法といったもの」
と訳すと良いでしょう。
butを使った「相関構文」に気づく
続いてbutが出てきます。もちろんこのbutが何と何を繋いでいるのかはしっかり押さえないといけません。
he will not understand that the differences are not merely….but that those items are ….
butの後ろはthat節。したがって前に同じところを探すとthat the differences are not…があることが分かります。
このときnot merely(only) A but B「AだけでなくB」の相関構文に気づけたかどうかがポイント。「相関構文」はAとBの形が同じ形にならなければなりませんので、not merelyの位置を同じ形になるように移動します。すると
he will not understand not merely that the differences are ….but that those items are ….
とだいぶ形がスッキリするのが分かると思います。相関構文はその気になったらAとBが同じ形になるように移動することができるという知識は非常に重要です。
be shaped into 「~に形作る」 an over-all system 「社会全体のシステム」
②訳「特別な訓練を受けたり、特別な洞察力を備えた人でなければ、そういう文化の違いとは、個々の事象、たとえば米の調理法とか死者の埋葬法とかいったものだけでなく、そういう事象がその社会全体を違ったものにしていることなのだ、ということを理解できないのである」
等位接続詞についての記事はこちらがおすすめです
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さてこれで全解釈が終了!全体訳はこちらです。
全体訳「普通の人は、言葉や服装、食べ物のような目立つもの以外の文化の微妙な違いは分からないため、そういう人は、そのような違いは存在しないと考えがちだ。特別な訓練を受けたり、特別な洞察力を備えた人でなければ、そういう文化の違いとは、個々の事象、たとえば米の調理法とか死者の埋葬法とかいったものだけでなく、そういう事象がその社会全体を違ったものにしていることなのだ、ということを理解できないのである」
まとめ
さて今回はいかがでしたか?今回のポイントをあげると
① 予告のthe
② 比較するということ
③ 相関構文
ですね。特に③の相関構文についての考えは「比較」、「等位接続詞」等の考えに通じるものがありますので、是非会得してくださいね。
ではまた
第1回英文解釈はこちらです
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