● みなさんこんにちは、まこちょです。
今回は英文中にnot A but Bなどの「相関構文」が使われている場合の対処法を考えていきたいと思います。
この相関構文は英文中の【どこでも】使うことができますので、油断していると見過ごすこともよくあるんです。
したがってしっかりと見分ける方法が必要ということになりますので、今回は「相関構文」の見分け方をしっかり学習しましょう。
本日のお題
【問】下の単語を参考にしながら和訳しなさい。
① The best test of the quality of a civilization is the quality of its leisure. ② Not what the citizens of a commonwealth do when they are obliged to do something by necessity, but what they do when they can do anything by choice, is the criterion of a people’s life. ③ One can tell much about a man by noting the objects and pastimes to which he spontaneously turns for joy. ④ The same may be said of a nation.
● commonwealth 名: 国
● by necessity:必要に迫られて
● by choice 自ら進んで
● criterion 名: 基準
● be obliged to V : Vせざるをえない
● spontaneously 副: 自発的に・すすんで
【解説】
[①の文]
主語の発見
● The best test of the quality of a civilization is… ⇒ 主語(S)を見つけるのは問題なかろうと思います。The best testが(S)、of the quality、of a civilizationをそれぞれ< >入れてis(V)を発見していく。一息で、
The best test(S)<of 〜 >< of 〜 > is(V)…
と掴めていれば○。
訳「文明の質を調べるのに最も良いやり方【は】」
主語と動詞が上手くつかめなかった!という人、こちらに記事あります!
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isの文型は?
● is 以下は is(V) the quality of its leisure(C)、is がSVC文型を取っているので、 S=Cの関係を意識し、
The best test(S)= the quality of its leisure(C)
と掴めていれば○。 まったく問題ありません。
全体訳: 「文明の質を調べるのにもっとも良いやり方は、その余暇の質を調べることである」
SVC文型とSVO文型の違いがよくわかんないという人!こんな記事ありますぜ
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[②の文]
whatの範囲を特定しよう
● Not what… ⇒ whatを見たら、ピリオドを確認して疑問文かそうでないかの確認。「?」がないのでwhatは名詞節のかたまりを作っています。what節を[ ] でくくり、
Not [what the citizens of a commonwealth (S) do (V) ● (when they are obliged to do something by necessity) ] ,…
と捉えられていれば正解。
[ ] の部分が「名詞節」となって【S/O/C/前置詞の後ろの名詞】のどれかになっていくのですが、このwhat節は「文頭」ですのでおそらく主語(S)になっていくと予想します。つまりこの時点で、
Not [what 〜 ] (S) → (V)は?
と構えられている人、「直読直解」の姿勢としては完璧ですね!
what節の処理が今一の人、こちらに記事があります。
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not A but Bの相関構文に気づく
● つづいてbutをはさんでまたwhat〜。 やはりwhatの範囲を特定します。
… but [what they(S) do(V) ●(when they can do anything by choice)],…
先ほどのwhat節と同じ構造をしていることが分かります。つまり、
Not [what 〜] but [what 〜]…
とnot A but Bの相関構文になっていることが分かりますね。
「AではなくB」ですが、この相関構文はAとBの形が【同じ】になることが特徴です。
なぜ同じ形になるの?って思ってしまった人、こちらへどうぞ!
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この箇所が次のisの主語(部)になっているのです。
Not [what 〜] but [what 〜](S) is(V) the criterion(C)…
ここまでで、「AではなくBであるということ【が】…基準だ」が訳のベース。
AとBの訳はそれぞれ、
A = what the citizens of a commonwealth do when they are obliged to do something by necessity,
Aの訳「ある国の国民が必要にせまられて何かをせざるを得ない場合に行うこと」
B = what they do when they can do anything by choice
Bの訳「(国民が)何でも好きなことができる場合に行うこと」
by necessity 「必要に迫られて」と by choice 「自ら進んで」 が「対比」で使われていることをつかむと分かりやすいですね。
全体訳: 「ある国の国民が必要に迫られて余儀なくあることをしなければならない場合に行う事柄ではなくて、何でも好きなことができる場合に行う事柄が、この国民の生活の基準である」
[③の文]
tellは「言う」か?
● One can tell much about a man...⇒ S+Vは簡単に分かります。
tellは後ろに「人」が来た場合は「言う・話す」の意味になりますが、それ以外の場合は「分かる」という意味になります。
訳「人は…その人について多くのことが分かるものである」
by noting the objects and pastimes… ⇒ by 〜ing は「〜することによって」の「手段」です。
「物事や気晴らしに注目することで」
このthe objects and pastimesに関係代名詞 to which…が掛かり、
… the objects and pastimes ⇐[to which he spontaneously turns for joy]
訳「楽しみのために自分からすすんで行う物事や気晴らし」
③全体訳「人が楽しみのために自分からすすんで行う物事や気晴らしに注目することで、その人のことがいろいろとわかるものである」
[④の文]
● The same may be said of a nation. ⇒ 文型は非常にやさしいものですね。
④全体訳「同様のことが、国についても言えるだろう」
ようし決まった!完全訳はこれだ!
完全訳 「文明の質を調べるのにもっとも良いやり方は、その余暇の質を調べることである。ある国の国民が必要に迫られて余儀なくあることをしなければならない場合に行う事柄ではなくて、何でも好きなことができる場合に行う事柄が、この国民の生活の基準である。人が楽しみのために自分からすすんで行う物事や気晴らしに注目することで、その人のことがいろいろとわかるものである。 同様のことが、国についても言えるだろう」
まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか。what節の文など、結構手ごたえを感じたのではないでしょうか。今回のポイントは、
① what節の処理
② not A but Bの相関構文の性質
の2点が主なポイントになります。完全に構造を把握した文章を徹底的に「音読」しましょう。
この「音読」という行為は英語を「直読直解」するのに必ず必要な要素になります。前から順に読んでスラスラ頭に入ってくる状態を作るためにはこの「音読」はかかせません!
ではまた!
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