● みなさんこんにちは、まこちょです。
さて今回のお題は文頭がTo不定詞の場合の対処法です。相変わらず「直読直解」をモットーにして丁寧に文章を読んで見ましょう。
最後までたどり着こうぜ!
本日のお題はこちら
【問】下の単語を参考にしながら和訳しなさい。
① To say that our economic future is being determined by the economists would be an exaggeration; ② but that their influence, or in any case the influence of economics is far-reaching can hardly be doubted.
●exaggeration 名: 誇張
●far-reaching 形:(影響が)遠くに及ぶ、広大な
本日は1文構成ですが、若干長い文章となっています。
【解説】
文頭のTo不定詞はどう解釈する?
● To say… ⇒ このto不定詞を見て「主語(S)だな!」と決めつけるのは早計です。なぜなら、文頭のTo不定詞の解釈パターンは【2種類】あるから。
さすがにこの時点で2つのうちの1つに決め打ちしてしまうのは博打ですね。
ここまでの話で、文頭のTo不定詞には2種類の訳し方があることが分からなかった人はこちらへGO!
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とりあえずこのTo sayの解釈はここでは決まらないので「保留」。先に行きます。するとsayの後ろにthat〜。
動詞の後ろのthatはまず接続詞のthatを疑いましょう。[ ]で囲みます。
接続詞thatの基本がまだまだだなぁと思った人こちらの記事へどうぞ!
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To say[that our economic future(S) is being determined(V)…]…
that以下にour economic future(S), is being determined(V)とS+Vが続いていますのでこのthatは接続詞。
最初の予想が当たってほっとします。by the economistsを経てwould be。節の中には動詞(V)は1つが基本ですので、このwould beはthat節の中に入りません。 [ ] で閉じると、
To say that~ would be…
このTo say… はwould beの主語(S)になっていることが分かります。
Sは名詞がなりますのでこのTo不定詞は「名詞節」。「〜すること」と訳すことが分かりました。
助動詞のwouldはどういう意味?
● なお、[To V 〜] would(V)のように、To不定詞に助動詞wouldが加わると文頭のTo不定詞のもう1つの訳しかたである「〜とすれば(条件)」の意味になります。ここまでの訳は、
訳「(我々の経済の未来は経済学者によって決定しつつあると述べるならば)⇒ 我々の経済の未来を決定しつつあるのは経済学者であると述べるとすれば…だろう」
an exaggerationが補語(C)をとり S+V+C文型を取っていますのでS=Cの関係が成り立ちますね。つまり
[To say 〜] = an exaggeration
です。「もし〜のことを述べるとするならば、(それは)大げさだろう」
①完全訳「我々の経済の未来を決定しつつあるのは経済学者であると述べるとすれば、それは誇張になるであろう」
[②の文]
セミコロン(;)の処理法は?
● ①の文と②の文がゼミコロン(;)でつながっているのは分かりますね。
セミコロンは簡単に言うと「等位接続詞の何でも屋」。 and、 but、などの接続詞の代わりに使うものです。
便利なのですが、今回のように①の文と②の文の「論理関係」が前から読んで「分かりづらい」場合、セミコロンの後ろにさらに接続詞を置いて、セミコロンがどんな接続詞の意味で使われているかを明瞭にしようとします。
今回のセミコロンはbut(逆接)の意味合いで使われているのが分かります。
英語に出てくる記号がわけわからんという人、なんとこんな記事もあったのだ!
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thatは「あの」か?
● 続いて that their influence。このthatがいわゆる「あの」でないことは続く語句を見れば明らかです。
their influenceは「彼らの影響」ですので、もしthatが所有代名詞の「あの」でしたら、この部分はthatとtheirがそれぞれinfluenceにかかっていることになりますね。
ところが英語では、例えば「私のあの本」の場合、my that book、またはthat my bookと表現することが出来ません。that book of mineのように表現するルールになっているのです。
したがってここのthatは「代名詞」のthatではない。では何でしょうか?
…that their influence, or <in any case> the influence of economics is far-reaching…
orを挟んで2つの名詞が続き、is(V)が現れます。つまりここは、
that A or B is(V)…
となっていることが分かるでしょうか。そう、このA or Bはisの主語になっていたのです。
後ろにS+Vが続くthatは「接続詞」。つまりこのthat節は「名詞節」になり、
[that their influence, or <in any case> the influence of economics(S) is(V) far-reaching] can hardly be(V)…
と後ろのcould hardly beの主語(S)だったのです。簡単に書くと
[that 〜 ] could hardly be doubted.
that節は名詞節と分かりました。「〜すること」と訳しましょう。hardlyはnotの仲間で「ほとんど〜ない」、doubtedは「疑いのある」です。butからの訳をまとめると、
訳「しかし、彼ら経済学者の影響力、いや、いずれにせよ経済学の与える影響が広範囲に及ぶということはほとんど疑いようがない」
that S+V〜のかたまりは文の主語になることが出来るのは覚えておきましょうね!
接続詞のthatが苦手だ!と思っている人、こちらで集中学習だ。
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完全訳「我々の経済の未来を決定しつつあるのは経済学者であると述べるとすれば、それは誇張になるであろう。しかし、彼ら経済学者の影響力、いや、いずれにせよ経済学の与える影響が広範囲に及ぶということはほとんど疑いようがない」
こうしてみると、英語は主語(S)を的確にとらえることが非常に重要であることが分かりますね。
まとめ
さて、今回はいかがでしたでしょうか。今回のポイントをもう一度まとめると、
① 文頭のTo不定詞の処理は?
② 助動詞の過去形の訳しかた
③ セミコロン(;)の解釈方法
④ that節の役割
と結構盛りだくさんだったことが分かりました。けっこういろいろな復習ができますよね。
ではまた
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