● こんにちは、まこちょです。
みなさんは関係代名詞と関係副詞ってご存知ですか?
そうwhoだのwhichだのwhenだのwhereだの….まぁありますよね。この関係代名詞を文中に使うか、それとも関係副詞を使うかは英語学習者の悩みの種といってよいでしょう。そのくらい苦手な人はとことん苦手。
ところでこの関係代名詞と関係副詞なんですけど、一体何が違うのでしょうか?
この質問、じつはこの単元を学習する生徒からほぼ上がってくる質問なんです。
例えばこのような問題を持ってきて私にこんなことを言ったりします。
例 This is the house ( ) I visited three years ago.
① which
② where
「この2つの違いが分かんねえよ!(原文ママ)」
てな感じらしいです。
なるほど~、たしかにこの2つの区別ですがハマりやすいといえばハマりやすい。
見る人によっては全く同じ使い方に見えるのも事実。
そこで今日はこの疑問をビシっと解決しちゃいましょう。
もうこれで明日から関係代名詞と関係副詞を「なんとなく」とか、「いや先行詞が「場所」だから」とかで、選ぶことはなくなります。
ぜひマスターしていただいて「え?~君whichとwhereの違い分かるの?違いが分かるって素敵!」と言わしめてしまいましょう。
そもそも関係代名詞と関係副詞の違いは後ろの文の形
何はとにかく、まずはここからです。関係代名詞も関係副詞も後ろの文の「何か」が変わってできたものですからしっかりと何が変わったのか押さえる必要がありますね。
関係代名詞 ⇒ 名詞が変わったもの
関係副詞 ⇒ 副詞が変わったもの
まぁこれはそれぞれの名前を見てもらえば一目瞭然です。
よく関係代名詞や関係副詞を( )に入れる問題は「( )の前の先行詞を見ろ!」なんて言われますよね。
それがすべての間違いなんですけどね。
だって考えて見てください。先ほどの例じゃないですが、例えば
例 This is the house ( ) ….
① which
② where
となっていて( )にこの選択肢のうちどちらか1つを選べますか?ということです。
無理ですよね。the house自体はwhich、whereどちらも先行詞に取れるのです。
したがって( )の前だけを見て(つまり先行詞だけを見て)判断することは不可能なんです。
じゃあどこを見て判断するのか?もちろん( )の後ろを見て判断していくんです。
具体的にどこを見ていくのかですが、以下のような法則があるんです。
⇒ 後ろの文は「不完全」な文が来る
② 関係副詞
⇒ 後ろの文は「完全」な文が来る
ここで「完全」だの「不完全」だのという言葉が出てきますが、これが全国のアンチ関係詞ファン?の最も嫌う箇所であるらしいのだ。
例えば
例① I have a pen.
この文は「完全な文」。haveは「他動詞」で後ろに目的語が必要。今回はa penでその点もクリアしているので非の打ちどころのない文です。
では、こちらは?
例② I have.
この文は「不完全な文」。理由はhaveは後ろに名詞が必要なのにこの文はないから。つまりこのような英作文を書くと間違えるということだ。
ではこれは?
例③ I live.
これは「完全な文」。liveは「自動詞」だから、この文は一見後ろがさみしい感じがするけれども、ここで文が終わっていても何ら問題ないんです。
じゃあこれは?
例④ I live in.
これは「不完全な文」。I liveまでは問題ないが、その後のinは「前置詞」。前置詞は後ろに名詞があってはじめて使えるもの。したがってin+名詞の形になっていないこれは「不完全」文です(ちなみに前置詞の後ろの名詞を前置詞のOと呼ぶ)
「完全な文」「不完全な文」を極めたい!そんな人にはこちらの記事がおススメ
www.makocho0828.net
I live in + Oなし
これを踏まえて次の2つの文を関係詞を使って一文にしてみよう。
例 This is the office. He works in the office.
the officeが2文に絡んでいます。the officeは「名詞」だから「関係代名詞」を使おう。
This is the office which he works in.
この時関係代名詞whichの後ろの「文」に注目!he works inと「不完全」な文になっているのだ。
ところで英語では、このように最後が前置詞で終わる文はいかにも中途半端な印象を与えるせいか、あまり好ましい英文じゃない。
したがってこの前置詞は「関係代名詞」の前に持っていくことも可能なのだ。
This is the office in which he works.
さて、再度whichの後ろの文に注目してほしい。このように「前置詞+関係代名詞」の形の後ろの文は
… in which he works.
となり、workは「自動詞」だから「完全」な文になることがわかる。
そう、前置詞+関係代名詞の後ろの文は100%完全な文になるのだ。
ところで、見る人によってはいくらinを前に持ってきたからといっても、やっぱり前置詞+関係代名詞の箇所が若干わずらわしく感じる人がいる。
そこで「関係副詞」の出番なのである。
in whichの部分を関係副詞で「一語」にしてみる。
This is the office where he works.
だいぶすっきりした(笑)当たり前だが、関係副詞の後ろの文も「完全な文」になる。
つまり【ルール】の通りになっています。
ここで副詞についてちょっと触れておきたいんですが、副詞はもちろん一語で表現できるのもあれば、前置詞+名詞の形で表現できるものもあります。
ただしどちらだろうと、副詞は文型の要素にはならない(S/O/C)ので、たとえこの箇所がなくなっても文型に影響しないのだ。
したがって関係副詞=前置詞+関係代名詞の後ろの文は「完全」な文になる!
あとは関係代名詞と関係副詞のそれぞれに対応しているものを押さえておくと完璧だ!
関係代名詞 → who / whom / which / that / whose / what
関係副詞 → where / when / how / why / that(特殊)
関係詞の問題
【問】次の( )の中に適切なものを選びなさい。
(1) This is the house ( ) Ken was born in.
① which
② where
(2) This is the house ( ) Ken was born.
① which
② where
(3) He has the reason ( ) I said.
① which
② why
(4) He has the reason ( ) I said so.
① which
② why
【解説】
in(前置詞)の後ろには名詞が必要
(1)(2)はとてもよく似ていますね。最後にinがあるかないかだけ。でもこれだけで選べるのだ。
Ken was born
この文だけだったらbornが形容詞でC。つまり、
Ken(S) was(V) born(C)
で「完全な文」だ。したがって(2)は( )のなかに「関係副詞」しか入らないとこの時点でわからないとダメ!(2)は②のwhereが正解。
ところがinがつくと、確かにbornまでは「完全な文」なのだが「in+名詞」の名詞がないために、全体で「不完全な文」になってしまうのである。
Ken was born in + Oなし ⇒ 不完全な文
したがって( )には関係代名詞が入る。①が正解。
訳「これは、ケンが生まれた家だ」
先行詞がthe reasonだからwhyとは限らない
(3)(4)もとても似ている。みなさんの中にはreasonを見ただけで条件反射的にwhyを選んでいる人もいるのでないでしょうか?
(3)は( )の後ろが I said. sayは「他動詞」。したがってこの文には後ろに「名詞」が足りないことになるね。
… the reason ( ) I said + Oなし
つまり( )の後ろは「不完全な文」。( )に関係副詞のwhyなど来るわけがないのであった。答えは①。
訳「彼は私が言った理由を持つ」
(4) はどう?soが代名詞として使われていますが、これだけで状況はがらりと変わります。
I(S) said(V) so(O)
( )の後ろは「完全な文」、関係副詞のwhyが入るのだ。
訳「彼は私がそういった理由を持つ」
まとめ
さて、今回はいかがだったでしょうか。この点は英語学習者が良く間違える箇所でもあるし、英作文等で間違えやすいポイントになりますのでよく復習しておいてくださいね。
ではまた
関係詞の学習方法についてよくわからない!という方は以下の記事で効率よく勉強しましょう。体系的に関係詞の知識を積み上げることができます。
コメント
一番最後にでもいいので、答えがまとまって書いてあるとわかりやすいなって思いました。
でもとても勉強になります!
関係代名詞の後ろの文は「不完全」
関係副詞の後ろの文は「完全」…φ(..)メモメモ
私は文法が苦手なので
感覚で何となく…なタイプだから
時々間違えて使っているかも(汗)
良い勉強になりました。
こんにちわ。
拙ブログをお読みくださりありがとうございました。
英語はまったくダメな者です。
もう勉強するにはあまりに歳とっていますが(やる気があるなら歳とか関係ない!ですね)、まこちょさんから刺激を受けさせてください。