●こんにちは、まこちょです。
みなさんは「形容詞」ってご存知かと思います。英語学習の品詞で絶対にはずせないものですから。
例えばこんなやつ。
例 I am happy.
例 This is a beautiful flower.
この2つが端的に示しているように、英語における形容詞の働きって2つあるんです。軽くまとめてみますね。
[形容詞の働き]
① 動詞の補語(C)になる
② 名詞にかかる
こんな感じで通常、英語の授業で学習されるかと思います。
形容詞の基本的な使い方
この時②の「名詞にかかる」場合の形容詞なのですが、通常英語は次のルールで行われています。
⇒【前】から名詞にかかる
② 形容詞が句・節(二語以上)のとき
⇒【後ろ】から名詞にかかる
②の後ろからかかる形容詞は例えば「不定詞の形容詞用法」とか「関係代名詞節」などがありますね。
例 I have a lot of things to do.
「私にはやるべきことがある」
例 I have a friend who plays tennis.
「私はテニスをする友達がいる」
こういった2語以上の形容詞句・節が後ろから名詞にかかるのはまあ分かるじゃないですか。
ところが!
何とこの名詞にかかる形容詞、1語なのにもかかわらず後ろからかかる場合があるというのだ!
ちょっとこうゆうの困るんですけど(笑)。
なぜそんなことが起こるのか?本日は徹底的に攻略します。もうこれでポツリと後ろから一語で修飾している形容詞に頭を悩ませる必要はありません!
バシっとその理由を完全把握して、思わずお友達から「形容詞仮面(?)」と言われてしまうくらいになっちゃいましょう!
本日のお題
[練習問題] 次の文を和訳せよ
(1) He bought a used car yesterday.
(2) There is a car used in the park.
(3) Barking dogs seldom bite.
(4) Look at the dog barking.
(5) He had some money available.
(6) Those present were furious.
(7) We’ve been looking for the people concerned.
形容詞のかかり方で意味が全く異なってしまうことに注目してみましょう。
[解説]
a used carとa car usedの違い
(1) He bought a used car yesterday.
ここでは分詞ですがusedが一語なので前からかかっています。ごくフツーのよくあるパターンですね。
a used carは「中古車」と訳せばok。
訳「彼は昨日、中古車を買った」
ところが(2)はusedが一語のくせに後ろからかかっているのだ。
(2) There is a car used in the park.
もちろん間違いじゃありません。この時は次のルールに基づいて表現されているんです。
ということは、a car usedは「(今一時的に使われている)車」ということになりますよね。つまり、
「今一時的に使われている車」
↓
「使用中の車」
と解釈するのだ。
訳「公園に使用中の車がある」
「中古車」と「使用中の車」は全然意味が違うじゃないですか!
barking dogsとdogs barkingの違い
(3) Barking dogs seldom bite.
この文はbarkingが一語でdogsにかかっています。これは「吠える犬」と一般的性質を表しているんです。
訳「吠える犬はめったにかまない」
ところがこれが(4)のようにthe dog barkingとなるとまったく意味が異なってしまうのがビックリです。
Look at the dog barking.
先ほどの「一時的な」ニュアンスがここでも生きています。つまり「今一時的に吠えている犬」なのだ。
訳「その吠えている犬を見ろよ」
available「手に入る」のは一時的なこと
(5) He had some money available.
availableっていう単語はよく一語で後ろから名詞を修飾することで有名な単語です。でもこれまでの学習で、なぜavailableが後ろから名詞を修飾するのかが分かるかと思います。
これも実は暗記するのではなく、availableが「手に入る、利用できる」という意味で、「その時に手に入る」(一時的)であることを表しているからなのです。
訳「彼は利用できるお金があった」
those presentが「出席者」の意味になるわけ
(6) Those present were furious.
この文に関しては非常に多くの質問がくる英文です。よくあるのが「presentが単数形なのになぜwereになるんだ!」というもの。
まず押さえなければならないのは、presentは品詞によって意味が変わる多義語であるという点です。
⇒「贈り物・プレゼント」
②形容詞
⇒前から名詞にかかる場合 「現在の」
③ 形容詞
⇒ 後ろから名詞にかかる場合 「出席している」
つまりthose presentのpresentは名詞ではないのだ。形容詞のpresentが後ろからthoseにかかっているんです。
このpresent、形容詞でも「前から」、「後ろから」で意味が変わるのが特徴。
後ろからのpresentが「出席している」の意味になるのは、もちろん「一時的」のニュアンスが込められるからです。
訳「出席者は激怒した」
※参考 those presentはもともと
those people who are present
↓
those people present
↓
those present
と叙述用法のpresentが「省略」された形です。このthoseは「予告」のthose。
「予告」って何?と思ってしまった人、こんな記事あります。
www.makocho0828.net
(7) We’ve been looking for the people concerned.
concernedが後ろからpeopleにかかっている。でもこれはconcernedが「関係している」という意味なので、ある意味当然ともいえます。
それはある一定のことは「(一時的に)関与している」のが普通だからだ。
訳「我々は関係者を探している」
まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか? たま~に遭遇するこの一語の形容詞の「後置修飾」。ぜひ会得して明日からの読解に役立ててくれれば幸いです!
ではまた!
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