● こんちはっす、まこちょです。
さて、今回も英文を投入いたしますよ。はたして何人が無傷で最後まで読み切れるかですね!
本日のお題はこちらになります。
本日のお題
【問】
① The building up of a taste for those books which genuinely discriminating readers have decided, generation after generation, are worthy of preservation, is gradual. ② As your taste for books and knowledge of them increase, your earlier opinions will in many instances be changed, for this is a process of real development.
● a taste「ものの良否を見分ける力」
● genuinely discriminating readers「真に識別力のある読者」
本日の文は2文構成。なかなかの難問ですが、丁寧に読み解いていきましょう。
[①の文]
The building up of a taste for those books which genuinely discriminating readers have decided, generation after generation, are worthy of preservation, is gradual.
主節のSとVはどこ?
● The building up of a taste for those books… ⇒ building up は冠詞がついているので「名詞」。したがってこれがSだ。前置詞 + 名詞の部分を< >でくくり、
The building up(S) <of a taste><for those books>…
と捉えて、(V)を探す意識になっていれば○。build up は「形成」だ。
このThe building up を(S)として踏み切れなかった君!こんな記事がオススメだ!
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ofの「格」は何でしょ?
(V)を探す旅に出る前に、ちょっとひと工夫。この「of」の訳し方は大丈夫かな?
The building up of a taste…
「名詞 of 名詞」の処理は「どちらか動詞化できる方を探せ」だったね。ここではbuild upが「形成」→「形作る」と動詞化できる。そうすると「【何を】形作る」のかとなるでしょう。
そう、of a tasteの箇所が【何を】の部分なのだ。このofは「目的格」のofとわかるわけ。したがって訳は、
「見分ける力を形作ること【は】」
このofについても以前こんな記事で紹介していますよ!
www.makocho0828.net
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このthoseはいったい何だ!?
さらに細かいポイントは続くのだ。
The building up of a taste for those books…
英文を読むのに慣れてくると、こういったことに敏感になってきます。このthoseって「代名詞」ですか?
代名詞ってもちろん前にでてきた「名詞」を受けるものですよね。でもこの文章はThe building…から文章が始まってますから、これが代名詞だとしたらthoseにあたる箇所がないんです。
ここでピンとこないとね。
そう、thoseには「予告のthe」と同様の表現があるということに気づいた人は鋭い!
つまりこのthoseは後ろからbookについての「説明」が入りますよ、って教えてくれているのだ。つまり、bookに何らかの「修飾語句」が「後ろ」からかかることがこの時点でわかる。
The building up of a taste for those books←「説明」
後ろをちら見すると、まるで図ったかのように関係代名詞のwhichが置かれているではないか!
… those books which …
ね?この時点で次の展開なんかバレているんです。じゃあ(V)を探しに行こうぜ(笑)
ちなみによく見るthose who「人々」のthoseも「予告」のthose。この表現が必ず後ろから修飾語句がかかる理由がそれだ。
「予告」に関する記事は以下で取り上げました!後でじっくり読んで見よう。
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で…動詞(V)はどこよ?
… those books which genuinely discriminating readers have decided…
関係節が続いて「本についての説明」開始。いまだ(V)出てこず。
訳「真に識別力のある読者が決めた(本)」
generation after generationは「何代にもわたって」そして、
The building up of a taste for those books [which ~ ] are worthy of preservation,…
出てきた!これがThe building up(S)の動詞なのかぁ~!?
このareがThe building up の(V)じゃないのは2つの点でバレバレです。
The building up … are worthy of preservation, is gradual.
The building up は「単数形」。したがってareで受けるわけはないという点が1つ。もう1つはこの後ろのis gradualはどーすんのよ?という点。
というわけで仕切り直し。ね?難しいでしょ?
この関係詞節ってもしかして・・!
これ、この時点で気づいているかもだけど、are worthy..の部分がThe building upの動詞(V)ではないと確定した時点で、is gradualが(V)にならざるを得ませんよね? つまり、
The building up(S) … is(V) gradual.
となるということ。じゃぁさっきのare worthy…は関係代名詞節の「中」で使ってもらわなければいけないこともわかっちゃう。じゃあ、関係代名詞節の中はどのような構造になっているんだ?
those books which genuinely discriminating readers have decided are worthy of preservation
whichの先行詞はthose booksですので、この先行詞をもとにあった場所に戻してみると、
genuinely discriminating readers have decided those books are worthy of preservation
となっていたのだった。
この形は「鎖状関係詞節」といわれているもの。
例 I know a man who I think is just right for the job.
「その仕事にちょうど向いていると思う人を知っています」
関係代名詞の直後にS think/believe/hear/sayなどが挿入される場合があるんだ。今回もその形。したがって、訳「真に識別力のある読者が何代にもわたって保存に値すると定めた書物」と訳す。
①の文訳「真に識別力のある読者が何代にもわたって保存に値すると定めた書物の良さを知る力は、徐々に形成されてゆくものである」
いやぁ~長くなりましたね(笑)
[②の文]
As your taste for books and knowledge of them increase, your earlier opinions will in many instances be changed, for this is a process of real development.
このasはどう訳す?
● As your taste for books and knowledge of them increase,… ⇒ your taste…and knowledge(S)、increase(V)はすぐわかるかと。
したがってこのAsは「接続詞」。
接続詞のasは用法がたくさんあるのだったね。今回は「増減」のincreaseが動詞だから「~につれて」の訳を入れよう。
後半の文は大丈夫でしょう。in many instancesで「多くの場合」
訳「書物の良さを知る力が高まり書物についての知識がふえていくにつれて、多くの場合、以前の考え方は変わっていく」
接続詞のasってそんなに用法ありましたっけ!?と思った人、こっちにいい記事ございますよ!
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続いて、
… , for this(S) is(V) a process of real development.
for S+Vの形になってる。forは後ろに「文」が来た場合、接続詞でbecauseと同じ意味になるのだ。
訳「なぜならこれこそ真の進歩の過程だからである」
よし決まった!全訳はこーなりました。
全訳:「真に識別力のある読者が何代にもわたって保存に値すると定めた書物の良さを知る力は、徐々に形成されてゆくものである。書物の良さを知る力が高まり書物についての知識がふえていくにつれて、多くの場合、以前の考え方は変わっていく。なぜならこれこそ真の進歩の過程だからである」
まとめ
さて今回はいかがだったでしょうか?②の文はともかく、①の文が結構やりがいのある問題でしたね。
今回のポイントは
①ofの「格」
②「予告」のthose
③鎖状関係詞節
④接続詞のas/forの処理
などです。どれもこれも英文解釈上、重要なポイントになりますので、しっかり理解してくださいね!
ではまた。
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