● こんにちは、まこちょです。
今回はif節・whether節の訳し方について考えてみようと思います。この節はよく長文などにも登場するのですが、意外に訳し方が難しいと思いませんか?
そう実はこのif 節・whether節は、それぞれ「名詞節」と「副詞節」があり、しかもそれぞれ意味が変わってしまう厄介な節です。つまり構造から使い分けをしなければならないということですね。
ところがなかなか正確に訳せない英語学習者は多いですね。理由は簡単、この2つの節を正確に訳せるということは、英文の構造(特にSVOC等の文型など)が性格に分かることを意味しているからです。
例えば次の2つの英文は両方ともwhether節が使われているのですが、このwhether節の違いが分かるでしょうか?
(1) Whether he is guilty or not is unknown.
(2) Whether he is guilty or not, I will be friends with him.
質問にくる生徒などは
「まったく同じに見えるんだが?」
っていうんですよね。
そこで今日はそんな悩みを抱えている方に簡単に見分けるコツ教えます!これをマスターすれば、明日から悩む必要がなくなるはずです。if節・whether節のそれぞれの節の種類が分かれば、正確な英文解釈がきっとできるようになります。ポイントを押さえてバッチリものにしちゃいましょう!
名詞節か副詞節かを正確に見極めよう
if節とwhether節は品詞が2つあり、「名詞節」なのか、それとも「副詞節」なのかを判断しなくちゃならないところがつらいところですよね。もちろんそれによって意味が変わってしまいますから非常に重要なわけです。
まずは節の見分け方をしっかりできるようになりましょう。
参考までに、節の見分け方はこちらの記事がおススメ
www.makocho0828.net
そして節の種類によってそれぞれ訳し方が変わるのです。
● if節の訳し方
① 名詞節「~かどうか」
② 副詞節「もし~ならば」
① 名詞節「~かどうか」
② 副詞節「~だろうと(なかろうと)」
こうやって書くと、「名詞節」だの「副詞節」だのあって、この辺が「ウザい」と感じる人がいるみたいですね。当然
副詞節?名詞節?何それ、どうやって判断するの?
と思ってしまう英語学習者もいるわけです。なぜなら、この節の種類を見切るには、実は5文型の知識が必要不可欠だからなんです。
そもそもなぜ5文型の理解が必要なのか?こちらの記事をどうぞ
www.makocho0828.net
「え!やばい5文型苦手だし」と思った人、ここでいったん落ち着いてじっくり取り組んでみてはいかがでしょうか?
5文型をもう一度じっくりやってみるか!と思った人、こんな記事あります。
www.makocho0828.net
www.makocho0828.net
「名詞節」か「副詞節」かわかるには?
「名詞節」というからには当然「文」の中で「役割」を持つことになります。つまり簡単にいうとその節の部分がなくなったらその英文は英文として「成り立たなく」なります。
逆に「副詞節」は「副詞」ですから文の「役割」を持っていません。したがってその節がなくなっても残った英文はしっかり英文として成り立っています。ここがポイントです!
少し問題をやってみましょう。
本日の練習問題
[問題]和訳しなさい
(1) I don’t know if he will come.
(2) If it is fine tomorrow, I will go out.
(3) Whether he is guilty or not is unknown.
(4) Whether he is guilty or not, I will be friends with him.
[解説]
knowは他動詞で後ろに名詞が必要
(1) I don’t know if he will come.
この文を見てください。knowの後ろにif節がくっついていますよね。
このif節は「名詞節」か「副詞節」か?これさえ分かれば訳は【自動的】に分かるんです。
実はこれを攻略するには動詞のknowに注目しなければならない。
knowは「他動詞」で後ろには【名詞が絶対に必要です】。
つまりif節は「名詞」の役割を与えなければなりません。したがってif節は「名詞節」で「~かどうか」と訳語を当てることになるんです。
訳「私は彼が来るかどうか知らない」
他動詞とか自動詞とかいったい何?と思った人、こちらの記事をどうぞ
www.makocho0828.net
主節の文の前にあるものはすべて「副詞」
(2) If it is fine tomorrow, I will go out.
この文はどうでしょうか?
この文の主節はI will go outの方。主節の前にあるものは「すべて副詞」というルールが英文解釈にあるんです。
完全に忘れた!という方、こんな記事見つけました!
www.makocho0828.net
www.makocho0828.net
したがってこのif節は「副詞節」。「もし~ならば」と訳出しましょう。
ちなみに「副詞」ですから、文型に関係ありません。したがって取ってもきれいな文が残るはずですね。試しに取ってみましょう。
I will go out.
ほらね、ちゃんと正常な(文型的に問題のない)形がちゃんと残っていますよね。
訳「もし明日晴れたら、外出しよう」
is unknownの主語がない
(3) Whether he is guilty or not is unknown.
whether節の範囲はnotまでです。
[Whether he is guilty or not] is …
ためしにこのwhether節の箇所を省いてみましょう。すると、
is unknown.
何だこりゃ?ってな形の文が残ります。
つまりこのwhether節は「文」を作るのに必要な役割が与えられているんですね。つまり「名詞節」って分かるわけです。
訳「彼が有罪かどうかは不明である」
(4) Whether he is guilty or not, I will be friends with him.
主節はI will be。したがってその前にあるものはすべて副詞。
whether節は「副詞節」と分かります。「~だろうとなかろうと」と訳す。仮にこのwhether節を省いても、
I will be friends with him.
うーんきれいな?文が残ってるじゃないですか(笑)
参考までに、「役割」が与えられていない名詞もあるんですよ
www.makocho0828.net
whether節の大学入試和訳問題にトライ
以上のwhether節・if節の見分け方を踏まえた上で、ちょっと大学入試の長文和訳に挑戦してみましょう。実はこの見分け方ができるようになると、簡単に訳せるようになるんです。
[問]次の文を和訳しなさい
There is one thing which we do every time we read, whether we are aware of it or not.
which以下の文構造をつかもう
● There is one thing…⇒ 問題なし。このまま訳すと「1つある」ですが、この瞬間「1つ?何が?」という感情が湧いたと思います。その思いをぶつけるつもりで次を読んでいきましょう。
もちろんone thingについての説明が入りますよ。which節です。
…one thing which we do every time we read…
every timeは「接続詞」の用法があることに注意しましょう。このように一見接続詞に見えない表現には注意が必要ですね。every time we readで「われわれが読書をするたびに」
例 Every time I looked at him, he was yawning.
「彼を見るたびに彼はあくびをしていた」
そしてこのevery time S+Vは「副詞節」ですので文から取ってみましょう。すると、
There is one thing which we do, whether we are aware of it or not:
と今回のテーマのwhether節が出てきます。ここは慎重に訳しましょう。
今回はどっちでしょうね?って実はそれを決めるのはwhether節自身じゃなかったりします。決め手は関係代名詞whichにあった!
関係代名詞はwhich・who・what・thatにしろ後ろの文の名詞が変わって前に出てきたものです。
つまり後ろの文には「名詞」の空白が一か所あることになりますよね。
ですが見てください。whichの後ろの文はwe do。doは「他動詞」でSVOの第3文型を取ります。
もしwhether節が「名詞節」だったら、
… which we(S) do(V),whether we are aware of it or not(O):…
となりwhichの後ろの文に「名詞」の空きがなくなってしまうのです。したがってここはwhether節を「副詞節」に捉えて、
… which we(S) do(V)→ 名詞なし,<whether we are aware of it or not>:…
と考えるとすべての文法事項がピタっとハマることに気づくはずですね。
「副詞節」のwhetherは「~だろうとなかろうと」と訳します。be aware of「意識する」
訳「われわれが意識していようがいまいが、読書をするたびに我々がすることが1つある」
まとめ
今回は以上です。このように英文を正確に読むには、面倒ですが品詞分類が確定できることが条件になるんですね。
慣れるとこの辺はあっさり理解できるようになりますので、頑張って取り組んでみてください!
ではまた
コメント