● みなさんこんにちはまこちょです。
英語を学習していると、「意味」は同じなんですけど使い分けをしなければならない単語が多いですよね。
例えば今日ご紹介するのは「言う・話す」の意味の動詞。日本語だと「言う」一発で済むから楽なんですけどねぇ。英語だとざっと並べただけでもtell / say / speak / talkなど、本当にいっぱいあります。
どれ使っても同じでしょ?と思うじゃないですか。実は英語はこの「言う」の単語tell / say / speak / talkを一つ一つ使い分けるというのですからビックリですね。当然これまで日本語で使い分けたことない私たちから見たら戸惑うに決まっています。
「これらの単語をどうやって使い分けたらいいの?違いって何?」
とはよく聞く質問ですね。
そこで今日はこの違いを「形」から見分ける方法を教えます。こういうのを「語法」というんですね。
もうこれでこんな時はtalk?それともtell?なんて悩むことがなくなります。ぜひモノにして「違いの分かる」英語学習者?になってください!
まずは形(語法)から分類してみよう
まずは言葉のニュアンス的なものを置いておいて、単純に「形」で分類できないか見てみましょう。そうするとあることが分かります。
tell / say / speak / talkですが、形(語法)から見てみると実はこれが大きく2つに分けられることが判明!ちょっと色分けしてみますね。
【主に自動詞】⇒ 後ろには直接名詞がつかない
① talk
② speak
【主に他動詞】⇒ 後ろには直接名詞がつく
③ tell
④ say
なるほど~!まずはこんな風にわけると分かりやすいですね。
要するに後ろに名詞が来るか来ないか、他動詞・自動詞で判断しろというわけです。
他動詞・自動詞についてもっとよく知りたい方はこちらの記事を見てね!
www.makocho0828.net
例えば
例 He( ) me that he would study abroad.
「彼は留学するつもりだと私に言った」
① talked
② told
こんな問題があったとしたら、この( )に入るのは後ろに名詞のmeがあることから「他動詞」って分かりますよね。
したがって②が答えになるというわけです。
このようにまずは「自動詞」「他動詞」の違いで大まかに分けてしまうのはいい作戦と言えますね。
ではさらに細かく見ていきましょう。
talkとspeakの違い
【主に自動詞】⇒ 後ろには直接名詞がつかない
① talk
② speak
この①、②の違いはこれです。
① talk ⇒ 双方向的(おしゃべり)
② speak ⇒ 一方向的(演説など)
talkのイメージは「言葉のキャッチボール」、つまり「話し合う」ニュアンスで使われます。
speakは話し手が一方的に聞き手に向かって話している感じで「演説」のニュアンス。朝礼で校長先生が生徒に向かって話しているイメージだというと分かりやすいかもしれませんね。
絵にするとこんなイメージ。
例 I ( ) to the teacher about what I should do after graduation.
「私は先生と卒業後の進路について話し合った」
① talked
② spoke
まさにこの文は「言葉のキャッチボール」と言えますね。①が正解。
talk・speak両方とも、後ろに「人」を置きたい場合はto 人の形にすることを覚えておきましょう(talkはwith人もあり)。
※【注意!】これがtalk・speakの例外だ!分けて考えよう
何事にも例外というものはありますよね。この2つにも当然あってこれは分けて考えた方が良いかと思います。
●speak ⇒ 後ろに「言語・言葉」が来たときは「他動詞」になる。
例 I can speak English.
●talk ⇒ talk 人 into~ing 「人を説得して~させる」、talk 人 out of ~ing「人を説得して~させない」の用法あり。
例 I’ve managed to talk him into buying a new bed.
「私は彼を説得して新しいベッドを買わせた」
tellとsayの使い分け
続いてtellとsayです。
【主に他動詞】⇒ 後ろには直接名詞がつく
③ tell
④ say
両方とも他動詞ですので、具体的に後ろに来る名詞の違いで使い分けます。決定的なのはこれ。
tell ⇒ 後ろに「人」目的語がくる(tell+「人」)
say ⇒ 後ろに「人」目的語【以外】のものが来る(say+「人以外」)
例 I’ll( ) her the truth.
「彼女に本当のことを話そう」
① say
② tell
後ろが「人」目的語ですね。したがってsayは無理ですね。答えは②。
tell はSVOOの第4文型を取ることができる。sayはSVOのみというのも判断のポイントになります。
※【注意!】これがtellとsayの例外だ
またありましたね(笑)特にtellはイディオムがらみで例外がありますのでこれは覚えてしまいましょう。
● tell のイディオム
① tell A from B 「AとBを区別する」
例 I cannot tell the sheep from the goat.
「私は羊とヤギの区別がつかない」
② tell a lie 「ウソをつく」 tell a joke「冗談を言う」
③ tell that S+V ⇒ 「SがVだとわかる」
例 You can easily tell that he is a genius.
「彼が天才であることはすぐ分かる」
tellについての和訳問題に挑戦
このtellはとにかく入試問題でも出題されるポイントが高い表現。実際の和訳問題は以下のように出題されます。
【問】次の英文を和訳しなさい
One ant can always tell, by some means which we do not yet quite understand, whether another one belongs to its own nest or not.
さてどうでしょうか?この文はtellの使い方が分からないと苦戦するかもしれませんよ!
【解説】
挿入箇所は「いったん外す」
● One ant can always tell,…⇒ 主語(S)と動詞(V)は大丈夫でしょう。問題はtellの語法。tellは後ろに来る言葉で意味が変わるんです。したがってtellの後ろを見ていきましょう。
One ant can always tell whether another one belongs to its own nest or not.
そうするとtellの後ろにwhether節がくっついていることが分かりました。つまりtell whether S+V~ですね。tellは他動詞なのでwhether節に「名詞」になってもらわないと困ります。
名詞節のwhetherは「~かどうか」と訳すと決まっています。
ここまでの訳は
訳「アリは別のアリが自分の巣のアリかどうかいつもtellすることができる」
tellは後ろに「人」目的語が来た場合は「言う」という訳でokですが、疑問詞・またはif/whether節が来た場合は「わかる」と訳すんです。このようにtellについては和訳問題が問われるのは覚えておくと良いでしょう。
練習問題
【問】次の各文の空所にsay、talk、speak、tellのいずれかの原形または活用形を入れよ
(1) Please ( ) something about yourself.
(2) He ( ) us of the men and things that had interested him.
(3) I’ve got something to ( ) over with you.
(4) People don’t like to be ( ) of their faults
(5) He never fails to ( ) to the purpose.
さあどうでしょうか。ここまで「形」から理解していれば、満点も狙えますよ!
【解説】
somethingは名詞
(1) Please ( ) something about yourself.
後ろはsomethingで名詞ですから( )は他動詞が入るのが分かりますね。したがってtellかsayが候補。
「人」目的語ではないのでsayが正解。
訳「あなた自身のことについて何か言ってください」
usは「人」目的語
(2) He ( ) us of the men and things that had interested him.
後ろにusがありますから( )には他動詞が入ります。usは「人」目的語。
したがってtoldが正解。
訳「彼は自分の関心を引いた人やことについて私たちに話した」
overは副詞
(3) I’ve got something to ( ) over with you.
後ろにはover withで名詞ではありませんね。したがって( )には自動詞が入ります。
つまりtalkかspeakですね。「君と話し合う」なのですから双方向でtalkが良いと分かります。
訳「君と話し合いたいことがある」
受動態の形に注意
(4) People don’t like to be ( ) of their faults
( )の後ろがofだから( )の中は自動詞だな!といって飛び込んではいけません。
よく見てみると( )の前はbe。つまりこれは「受動態」の形になっているんですね。
「受動態」を見たら「能動態」にもどせ
これは非常に重要です。この文の主語(S)はPeopleですからこれが「能動態」の目的語(O)だったと考えられます。つまり、
…( ) people of their faults.
だったと。つまり後ろは「人」目的語だったのですね。答えはtellの過去分詞のtoldが正解。
訳「人は自分の欠点について言われたくない」
受動態の基本について学習したい方!こちらの記事にどうぞ
www.makocho0828.net
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(5) He never fails to ( ) to the purpose.
( )の後ろには名詞がありませんね。したがって( )には自動詞のtalkかspeakですね。
to the purposeは「的確に」。したがって彼が一方的に話すことがイメージされますのでspeakがいいでしょう。
訳「彼は必ず的確に話す」
答え(1) say (2) told (3) talk (4) told (5) speak
まとめ
いかがだったでしょうか?一見難しそうに見える使い分けですが「形」を意識すると意外とあっさり分かると思います。
是非会得してくださいね!
ではまた
コメント
はじめまして。talk,speakの違いを調べていて、トップに選ばれたこのブログにたどりつきました。自分ではよくわからなかったことが、明解な文章と絵でかいてあって、どの辞書や参考書よりも完全に頭に入りました。練習問題も、おもわずやってしまうほどの量と難易度で、検索して10分後にはこのブログのファンになっていました。ありがとうございます。英語の勉強、楽しいです。
いつも当ブログの記事を読んでいただいて誠にありがとうございます。
英語学習で大事なことは「腑に落ちる」ことだと思っています。あとは「英語を楽しむ」ことが何よりも大事ですよね。
ぜひ、今後ともよろしくお願いいたします。わかりやすい英語ブログを目指して記事を書いていきますね!